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公開番号2024176190
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023094539
出願日2023-06-08
発明の名称流量制御装置
出願人東フロコーポレーション株式会社
代理人個人
主分類G05D 7/06 20060101AFI20241212BHJP(制御;調整)
要約【課題】設定流量の変更による供給圧の変動を抑え、二次側の圧力損失の影響とキャビテーションを抑制することが可能な流量制御装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る流量制御装置18は、流路を流れる流体の流量を調節する流量調節弁19と、流路を流れる流体の流量を測定する流量計20と、流量計20の測定結果に基づき流量調節弁19の開度を制御する制御部21と、を備え、流量調節弁19は、流入ポート24から流入した流体を第一流出ポート25と第二流出ポート26とに分流調整する三方弁であり、第二流出ポート26側に流量計20が接続され、第一流出ポート25側に流体の圧力を段階的に減圧する多段オリフィス22が設けられている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
流路を流れる流体の流量を調節する流量調節弁と、
前記流路を流れる流体の流量を測定する流量計と、
前記流量計の測定結果に基づき前記流量調節弁の開度を制御する制御部と、を備え、
前記流量調節弁は、流入ポートから流入した流体を第一流出ポートと第二流出ポートとに分流調整する三方弁であり、前記第二流出ポート側に前記流量計が接続され、前記第一流出ポート側に流体の圧力を段階的に減圧する多段オリフィスが設けられている
ことを特徴とする流量制御装置。
続きを表示(約 180 文字)【請求項2】
前記多段オリフィスは、前記三方弁のバルブアダプタに内蔵されている
ことを特徴とする請求項1に記載の流量制御装置。
【請求項3】
前記多段オリフィスは、入口から出口に向かって口径が狭くなるテーパ状オリフィスを有するリングプレートが複数枚並べて配置されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の流量制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、設定流量の変更による供給圧の変動を抑え、二次側の圧力損失の影響とキャビテーションを抑制することが可能な流量制御装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、金型温度を制御する際に、冷却水の瞬時流量を制御する流量制御装置を利用したシステムが開示されている。この流量制御装置は、流量調節弁、流量計及びコントローラを備えており、流量調節弁に二方弁を用い、一方向に流れる冷却水の瞬時流量を流量計で測定し、その測定結果に基づいてコントローラが流量調節弁の開度をフィードバック制御するように構成されている。
【0003】
ところで、特許文献1の金型温度制御システムのように、ダイカスト金型等の配管系統数が多い用途では、配管系統毎にポンプを設置するとコストや設置スペースの問題等、デメリットが多いため、ポンプ1台で複数の配管系統に分岐させて使用することが多い。この場合、設定流量を変動させると、ポンプのQ-H曲線に沿って供給圧が変動してしまうという問題があった。また、配管系統毎に設定流量の変更を行うと、設定流量に応じて元圧が変動してしまい、配管系統毎の相互干渉や、期待通りの応答速度で瞬時流量を制御することができないという問題があった。
【0004】
この問題を解決する方法として、一般的にはポンプにインバータと圧力センサを設置して、圧力が一定になるようにポンプの回転数を制御する方法が知られている(例えば、特許文献2を参照)。しかしながら、ポンプが調整できる周波数範囲はある程度限られているため、流量制御装置の設定流量を完全閉止(設定流量0L)する場合や、設定流量を極端に小さくした場合には、圧力調整が対応しきれないという問題がある。例えば、金型の温調開始や待機状態から加温させる際には、加温速度の向上や省エネ効果を発揮するために、加温中は冷却水の流量を可能な限り少なく設定して運用することが多く、上記の方法ではこのような用途への対応が難しい。
【0005】
また、応答に関しても、ポンプの急激な回転数変化は故障の原因になるため、回転数を緩やかに変化させる必要があり、流量の急激な変化に対応できないという問題もある。設定流量がワイドレンジになると、ポンプの回転周波数もワイドになり、結果的に応答が遅れるからである。なお、ポンプの圧力制御と流量制御装置との相互干渉が発生するため、これを防ぐためにはポンプの応答速度よりも流量制御装置の応答速度を遅くする必要があり、本来の応答性能が発揮できないという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6844938号公報
特開2005-194970号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、前記のような圧力変動の干渉を防ぐ方法として、例えば特許文献1の金型温度制御システムにおいて、流量調節弁として二方弁に代えて三方弁を用いて流量制御を行う方法が考えられる。二方弁の一般的な流量特性は、図7に示すように、開度に応じて流量が変化するため、それに伴ってポンプの供給圧がQ-H曲線に沿って変動してしまう。これに対し、三方弁の一般的な流量特性は、図8に示すように、開度に応じてAポートとBポートに流れる流量は変化するが、Cポートに流れる合計の流量が概ね一定になることから、ポンプの供給圧は開度を変更しても概ね一定となる。この特性を利用して、三方弁を用いた流量制御装置にすることにより、設定流量を変動させても元圧変動や配管系統毎の相互干渉の発生を抑制することができる。ただし、この構造においても次のような課題がある。
【0008】
第一の課題は、圧力損失の影響である。例えば、ターゲットとなる金型の冷却流路が狭く、圧力損失が高い場合は、流量特性に大きな変化が生じ、流量特性バランスが悪くなってしまう。この場合、図9に示すように、流量特性がAポート側とBポート側で左右対称ではなくなり、期待通りの流量制御ができなくなるだけでなく、左右対称でないことに伴いCポートに流れる合計流量が開度に応じて大きく変化する傾向となる。これを解決するためには、図10に示すように、Bポート側と同じ損失となるようにAポート側にオリフィス(絞り)を設ける。これにより、流量特性が左右対称となり、開度を変更してもCポートに流れる合計流量は概ね一定になり、圧力変動の発生を抑制することができる。ただし、Cポートの合計流量が低下するため、流量が不足する場合にはポンプ圧を高めて供給量を増加させる必要がある。
【0009】
第二の課題は、キャビテーションの発生である。前記のようにポンプの供給圧が高い状態でAポート側のバルブの開度を大きくすると、Aポートの二次側に設けたオリフィスの前後の差圧が高くなる。また、オリフィスで急激に絞られた流体の流速が極めて速くなり、その二次側に背圧がほとんど無いことから、急激な圧力降下によってキャビテーションが発生し易くなる。キャビテーションは振動の発生だけでなく、局所的な気泡の発生によって気液混合となるため、背圧が変動し、それに伴い差圧が変動することから、結果的に流量制御が不安定になる、配管内部の損傷に繋がる、等の悪影響がある。このキャビテーションを抑制するためには、流速を抑え、圧力が飽和水蒸気圧以下にならないようにする必要がある。しかしながら、オリフィスの二次側はタンクへの戻り配管であり、背圧がほとんど無く、飽和水蒸気圧以下になり易いため、キャビテーションが極めて発生し易い環境であるといえる。
【0010】
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、設定流量の変更による供給圧の変動を抑え、二次側の圧力損失の影響とキャビテーションを抑制することが可能な流量制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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