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公開番号2024175528
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-18
出願番号2023093377
出願日2023-06-06
発明の名称誘電体磁器組成物および積層セラミック電子部品
出願人太陽誘電株式会社
代理人個人
主分類C04B 35/468 20060101AFI20241211BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】 焼成温度による静電容量の変化を抑制し、かつ広い焼成雰囲気で絶縁性が高い誘電体磁器組成物および積層セラミック電子部品を提供する。
【解決手段】 誘電体磁器組成物は、一般式ABO3で表されるペロブスカイト構造を有し、コア部と、前記コア部を覆い、希土類元素およびマンガンを含むシェル部と、を有する第1結晶粒子と、チタン酸バリウムカルシウムを主成分とし、チタンに対するバリウムとカルシウム合計の元素比率が0.70以下である第2結晶粒子と、を有する。
【選択図】 図1

特許請求の範囲【請求項1】
一般式ABO

で表されるペロブスカイト構造を有し、コア部と、前記コア部を覆い、希土類元素およびマンガンを含むシェル部と、を有する第1結晶粒子と、
チタン酸バリウムカルシウムを主成分とし、チタンに対するバリウムとカルシウム合計の元素比率が0.70以下である第2結晶粒子と、を有する誘電体磁器組成物。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記希土類元素は、ガドリニウムである、請求項1に記載の誘電体磁器組成物。
【請求項3】
チタンに対するバリウムとカルシウム合計の元素比率が0.926以上0.995以下であり、チタンに対するガドリニウムの元素比率が0.005以上0.05以下であり、チタンに対するマンガンの元素比率が0.002以上0.05以下である、請求項2に記載の誘電体磁器組成物。
【請求項4】
チタンに対して元素比率が0.002以上0.05以下のケイ素と、チタンに対して元素比率が0.00以上0.05以下のマグネシウムと、をさらに有する請求項1に記載の誘電体磁器組成物。
【請求項5】
前記シェル部における希土類元素の元素濃度は、前記コア部における希土類元素の元素濃度より大きく、
前記シェル部におけるマンガンの元素濃度は、前記コア部におけるマンガンの元素濃度より大きい、請求項1に記載の誘電体磁器組成物。
【請求項6】
前記第1結晶粒子の最大粒径は、2μm以下である、請求項1に記載の誘電体磁器組成物。
【請求項7】
前記第2結晶粒子において、チタンに対するバリウムとカルシウム合計の元素比率が0.16以上である、請求項1に記載の誘電体磁器組成物。
【請求項8】
前記第2結晶粒子は、BaTi



、BaTi


11
、BaTi


13
、Ba

Ti
11

26
、Ba

Ti
12

27
、Ba

Ti
13

30
、またはBa

Ti
17

40
から選ばれる少なくとも1つである、請求項1に記載の誘電体磁器組成物。
【請求項9】
前記第2結晶粒子は、マンガンを含み、
前記第2結晶粒子において、チタンに対するマンガンの元素比率は、0.02以上0.10以下である、請求項1に記載の誘電体磁器組成物。
【請求項10】
前記第2結晶粒子は、マンガンを含み、
前記第2結晶粒子において、チタンに対するマンガンの元素比率は、0.02以上0.05以下である、請求項1に記載の誘電体磁器組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、誘電体磁器組成物および積層セラミック電子部品に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
携帯電話を代表とする高周波通信用システムなどにおいて、積層セラミックコンデンサ(MLCC:Multi-Layer ceramic capacitor)などの積層セラミック電子部品が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-131669号公報
特開2016-153359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、車載電子制御装置などの、人の生命に関わる電子回路においても、積層セラミック電子部品の使用用途が拡大しており、高い信頼性が求められると同時に供給量の観点からより高い量産性を求められている。
【0005】
積層セラミック電子部品の誘電体層に用いられる誘電体磁器組成物には、チタン酸バリウム、チタン酸バリウムにカルシウムを固溶したチタン酸バリウムカルシウムなどをコア部とし、各種添加物が固溶したシェル部がコア部を囲むコア-シェル構造の焼結体が利用されている。この構造を取ることで、125℃付近に存在するチタン酸バリウムの強誘電体相から常誘電体相へ変化するキュリー温度近傍における大きな静電容量の発現を、シェル部では各種添加物の効果により低温に遷移させることが可能である。したがって、室温付近の実用となる温度領域において、静電容量をより高める設計が可能となっている。
【0006】
コア-シェル構造は、チタン酸バリウム、チタン酸バリウムカルシウムなどに対して各種添加物を固溶させることで生成されると考えられている。コア-シェル構造は、例えば、1000℃から1400℃における焼成温度域で、主成分のチタン酸バリウム粒子に各種添加物として加えた成分が反応していくことで生成されると考えられている。一般的に、焼成温度が高くなるにしたがって、各種添加物が固溶し、シェル部が厚くなっていく。したがって、積層セラミック電子部品の静電容量を、求められた範囲に収めるためには、焼成温度を精密に制御する必要がある。
【0007】
また、内部電極として安価な卑金属であるNi、Cu、Sn等の卑金属を主成分として用いる場合、内部電極の酸化を抑制するために還元雰囲気で焼成する必要がある。このとき、チタン酸バリウム、チタン酸バリウムカルシウムなどの粒子に大量の酸素欠陥が生じると絶縁性が著しく低下する。したがって、高い信頼性でかつ安価な積層セラミック電子部品を製造する場合、誘電体磁器組成物には対還元性が求められる。
【0008】
コア-シェル構造を伴わないチタン酸バリウムの応用例として、チタン酸バリウム複合酸化物として、Ba

Ti
12

27
ないし、Ba

Ti
17

40
を少なくとも1つ含有し、さらにチタン酸バリウムに対して金属換算で0.04質量%以上0.20質量%以下のマンガンを含有している圧電セラミックスが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
また、(Ba
1-x
Ca



(Ti
1-y
Zr

)O

(式中、0.09≦x≦0.30、0.025≦y≦0.085、0.986≦a≦1.020である。)で表される金属酸化物と、該金属酸化物100重量部に対して、金属換算で0.04重量部以上0.36重量部以下のマンガンとを含有し、チタン酸バリウム複合酸化物として、BaTi



、BaTi



、BaTi


11
、BaTi


13
、BaTi


14
、BaTi


16
、Ba

Ti


12
、Ba

Ti


13
、Ba

Ti


20
、Ba

Ti
11

26
、Ba

Ti
13

30
、CaTi



、CaTi



、CaTi



、Ca

Ti


12
、CaZr



、Ca

Zr


16
、Ca

Zr
19

44
【0010】
特許文献1および特許文献2に開示されている圧電セラミックスを積層セラミック電子部品の誘電体層に用いられている誘電体磁器組成物に応用しようとしたところ、特許文献1および特許文献2に開示されているとおりに、結晶粒子の最大粒子径が2μm以上となることが確認され、誘電体層が10um以下となるような積層セラミック電子部品においては、結晶粒界数が少なくなって絶縁性が著しく劣化してしまう課題が生じた。また、該圧電セラミックスの焼成時の昇温速度は高々10℃/minであり、積層セラミック電子部品に求められる高い量産性が得られなかった。
(【0011】以降は省略されています)

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