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公開番号
2024173914
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-13
出願番号
2023092005
出願日
2023-06-03
発明の名称
電撃方式による種子の発芽成育システム
出願人
個人
代理人
個人
主分類
A01C
1/00 20060101AFI20241206BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】硬実種子にも水分を含んだ球根類にも適用できる種子の発芽率向上と生育促進が行える種子の発芽成育システムを提供することを目的とする。
【解決手段】高電圧発生手段と、接地金属電極とを備え、接地金属電極上に種子を置き、種子に高電圧発生手段により高電圧インパルスを種子に印加して放電すること、接地金属電極上に置かれた種子は、所定の時間水に浸漬されていることを特徴とする種子の発芽成育システムである。高電圧発生手段は、高電圧インパルス発生回路、又は、圧電素子を備えている。高電圧インパルスは、1~5kVであり、少なくとも1個以上の高電圧インパルスが種子に印加される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
高電圧発生手段と、
接地金属電極と、
を備え、
前記接地金属電極上に種子を置き、前記種子に前記高電圧発生手段により、高電圧インパルスを前記種子に印加して放電すること、
前記接地金属電極上に置かれた前記種子は、所定の時間、水に浸漬されていること、
を特徴とする種子の発芽成育システム。
続きを表示(約 180 文字)
【請求項2】
前記高電圧発生手段は、高電圧インパルス発生回路、又は、圧電素子を備えていること、
を特徴とする請求項1に記載の種子の発芽成育システム。
【請求項3】
前記高電圧インパルスは1~5kVであり、少なくとも1個以上の高電圧インパルスが前記種子に印加されること、
特徴とする請求項1に記載の種子の発芽成育システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、種子の発芽と成長を促進する方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
種子の発芽には、水分、温度、酸素と栄養物が必要である。種子は水分を吸収することで膨潤し、休眠状態から覚醒し発芽する。種子の発芽には適切な温度範囲が必要であり、多くの種子はそれぞれ適切な温度において最もよく発芽する。酸素は種子の呼吸に必要であり、エネルギーの産生と根の成長に重要な役割を果たす。種子内には胚と栄養組織が含まれており、栄養組織は胚の成長に必要な栄養素を提供し、適切な栄養素の供給が発芽には重要である。また、種皮が硬い硬実種子については、種に傷をつける事で芽が出やすくなる。
【0003】
さらに、発芽に関して電気的刺激を与えてその影響を評価する実験は古くから行われており、高電圧の印加が利用されている。高電圧の利用では,土壌や大気中へ高電圧を印加する場合と、植物に直接高電圧印加する場合がある。液肥や土壌などの培地に高電圧印加した場合は、有機物や無機物がイオン化され、化学的活性物質の生成が植物の成長に影響を与えるものと考えられる。また,植物の種子に直接印加した場合,流れる電流の大きさが影響するものと考えられる。
【0004】
高電圧利用の例としては、火花放電や継続的に電流を流す方法がある。火花放電は25-60kVで高圧電流を1~3μSの短時間流せば、除草や間引きや果物の熟成促進などに有効だという。継続的に流す方法は、例えば15kV,54kWの高電圧を、電極を直接植物に接触させて流し、樹木の刈り込みや根菜類の葉を枯らすのに使用されている。
【0005】
植物の種子の発芽にも利用されており、例えば、特許文献1には、高電圧を発生する電源部と、発生した高電圧を印加する放電側電極と接地側電極を有する処理装置とを備え、処理装置の電極間に種子を介在させて、電極間でパルスストリーマ放電を発生させる種子の発芽率向上用装置を用い、電極間に種子を介在させて、パルスストリーマ放電を発生させて、種子を所定の時間処理した後、発芽条件下において発芽させる方法が開示されている。
【0006】
印加電圧は、50kV(可能な範囲:50~60kV)で、パルス立ち上がり時間:40~50nS(可能な範囲:30~100nS)、パルス幅:80~100nS(可能な範囲:40~400nS)であり、処理時間:10秒、30秒、1分、3分、5分、10分、15分としている。
【0007】
特許文献2には、クロッカス属植物に対して開花促進を図るため、球根電圧印加装置を用いて、接地台の上に発芽前の複数の球根を配置し、電源から所定の電位が付与された電極を頭頂部に接触させてサフランの球根に電圧を印加した後、この球根の植え付けを行うことにより、開花が促進させる方法が開示されている。
【0008】
印加電圧は、DCを0.5kV、1.0kV、2.0kV、3.0kV(正電圧印加グループ)と、-0.5kV、-1.0kV、-2.0kV、-3.0kV(負電圧印加グループ)と、60HzのACを0.5kV、1.0kV、1.5kV(交流印加グループ)で行い、1秒程度球根の頭頂部やその周辺に直接電圧を印加することでより確実にその効果が表れる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2001-136812号公報
特開2016-202040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
植物の種子の発芽率向上や発芽促進の方法は従来から様々な方法が提案されているが、特定の種子に対しての効果が主である。例えば特許文献1で使用されている種子は、玄米、野菜や果物の種子、花の種子等のいわば硬実種子であり、印加電圧は50kVと高い。特許文献2は、クロッカス属植物の種子を対象としており、印加電圧は0.5~3kVであり特許文献1より低いが、硬実種子には適用できない。
(【0011】以降は省略されています)
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