TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024171383
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023088349
出願日2023-05-30
発明の名称液体吐出ヘッド及びその製造方法、液体吐出ユニット、並びに液体吐出装置
出願人株式会社リコー
代理人個人,個人
主分類B41J 2/16 20060101AFI20241205BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】耐膨潤性及び剥離強度に優れる樹脂層を有する液体吐出ヘッドを提供する。
【解決手段】
第1の部材と、第2の部材と、前記第1の部材及び前記第2の部材を接合する樹脂層とを有し、前記樹脂層の少なくとも一部が露出した流路を有する液体吐出ヘッドであって、
前記樹脂層が、(A)エポキシ樹脂と、(B)エピスルフィド樹脂と、(C)ポリチオール化合物と、(D)疎水化処理された酸化チタン及び疎水化処理されたアルミナから選ばれる少なくともいずれかと、を含有する樹脂組成物の硬化物を含むことを特徴とする液体吐出ヘッドである。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
第1の部材と、第2の部材と、前記第1の部材及び前記第2の部材を接合する樹脂層とを有し、前記樹脂層の少なくとも一部が露出した流路を有する液体吐出ヘッドであって、
前記樹脂層が、(A)エポキシ樹脂と、(B)エピスルフィド樹脂と、(C)ポリチオール化合物と、(D)疎水化処理された酸化チタン及び疎水化処理されたアルミナから選ばれる少なくともいずれかと、を含有する樹脂組成物の硬化物を含むことを特徴とする液体吐出ヘッド。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記(A)エポキシ樹脂が、多価フェノールのポリグリシジルエーテル化合物、グリシジルアミノ基を有するエポキシ化合物、及びジシクロペンタジエンジメタノールのポリグリシジルエーテル化合物から選ばれる少なくともいずれかを含む、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項3】
前記(B)エピスルフィド樹脂が、芳香環及び脂環構造の少なくともいずれかを有する、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項4】
前記(C)ポリチオール化合物が、チオール基を4個以上有する、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項5】
前記(D)疎水化処理された酸化チタン及び疎水化処理されたアルミナから選ばれる少なくともいずれかが、アルキルシラン構造を有する、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項6】
前記樹脂層における前記(A)、前記(B)、及び前記(C)の総含有量を100.0質量部としたとき、前記樹脂層における前記(D)の含有量は、前記(A)、前記(B)、及び前記(C)の総含有量に対して、0.1質量部以上20.0質量部以下である、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の液体吐出ヘッドを有することを特徴とする液体吐出ユニット。
【請求項8】
前記液体吐出ヘッドに供給する液体を貯留するヘッドタンク、前記液体吐出ヘッドを搭載するキャリッジ、前記液体吐出ヘッドに液体を供給する供給機構、前記液体吐出ヘッドの維持回復を行う維持回復機構、及び前記液体吐出ヘッドを主走査方向に移動させる主走査移動機構の少なくともいずれかと、前記液体吐出ヘッドとが一体化した、請求項7に記載の液体吐出ユニット。
【請求項9】
請求項1から6のいずれかに記載の液体吐出ヘッドを有することを特徴とする液体吐出装置。
【請求項10】
第1の部材と、第2の部材と、前記第1の部材及び前記第2の部材を接合する樹脂層とを有し、前記樹脂層の少なくとも一部が露出した流路を有する液体吐出ヘッドの製造方法であって、
前記第1の部材に、(A)エポキシ樹脂と、(B)エピスルフィド樹脂と、(C)ポリチオール化合物と、(D)疎水化処理された酸化チタン及び疎水化処理されたアルミナから選ばれる少なくともいずれかと、を含有する樹脂組成物を付与する付与工程と、
前記第1の部材と、前記第2の部材とを、前記樹脂組成物を介して貼り合わせる貼合工程と、
前記樹脂組成物を硬化させて樹脂層を形成する硬化工程と、を含むことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液体吐出ヘッド及びその製造方法、液体吐出ユニット、並びに液体吐出装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
前記液体吐出ヘッド(以下、「インクジェットヘッド」とも称することがある)は、インク滴を吐出するノズルと、当該ノズルが連通する液室(「加圧室」、「吐出室」、「圧力室」、「加圧液室」とも称することがある)と、当該液室内のインクを加圧する圧力発生手段(「駆動手段」又は「エネルギー発生手段」とも称することがある)とを備えている。
前記液体吐出ヘッドは、前記圧力発生手段を駆動することで前記液室内インクを加圧し、前記ノズルからインク滴を吐出させるものである。当該液体吐出ヘッドは、当該液室等の流路を形成するための流路基板と、ノズルを有するノズル板とを接合して形成される。
【0003】
前記液体吐出ヘッドを構成する部材の接合には、湿式の接着剤やフィルム接着剤等を用いる接着剤接合、液室基板やノズル板がシリコーン基板である場合は、直接接合や金属材料を介した共晶接合、液室基板やノズル板に金属材料を用いた場合は、陽極接合などが行われている。
当該接着に用いられる接着剤としては、例えば、耐薬品性、耐インク性等が良好な接着剤を提供する目的で、特定のイミダゾール、及びエポキシ基を有する化合物を含有する接着剤組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、UVインクに対して優れた耐性を有する接着剤を提供する目的で、エポキシノボラック及びアミンを含むエポキシ樹脂混合物を含有する接着剤組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照)。さらに、初期接着性及び接着信頼性を備える液体吐出ヘッドに用いられる樹脂組成物として、特定のエポキシ化合物、ポリチオール化合物、及び特定のイミダゾール化合物を含有する樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、耐膨潤性及び剥離強度に優れる樹脂層を有する液体吐出ヘッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するための手段としての本発明の液体吐出ヘッドは、以下の通りである。即ち、
第1の部材と、第2の部材と、前記第1の部材及び前記第2の部材を接合する樹脂層とを有し、前記樹脂層の少なくとも一部が露出した流路を有する液体吐出ヘッドであって、
前記樹脂層が、(A)エポキシ樹脂と、(B)エピスルフィド樹脂と、(C)ポリチオール化合物と、(D)疎水化処理された酸化チタン及び疎水化処理されたアルミナから選ばれる少なくともいずれかと、を含有する樹脂組成物の硬化物を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によると、耐膨潤性及び剥離強度に優れる樹脂層を有する液体吐出ヘッドを提供することができる。即ち、耐膨潤性及び剥離強度に優れる樹脂層を有する液体吐出ヘッドは、当該樹脂層が膨潤しにくいため吐出安定性に優れるとともに、当該樹脂層が剥離しないため長期使用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、本発明の液体吐出ヘッドの一例を示す概略断面図である。
図2は、図1におけるA部の一例を示す拡大概略断面図である。
図3は、図1におけるA部の他の一例を示す拡大概略断面図である。
図4は、本発明の液体吐出ヘッドの一例を示す概略図である。
図5は、本発明の液体吐出ヘッドの他の一例を示す概略図である。
図6は、本発明の液体吐出ヘッドのさらに他の一例を示す概略図である。
図7は、本発明に関する画像形成装置の機構部の一例を示す概略側面図である。
図8は、本発明に関する画像形成装置の機構部の一例を示す概略平面図である。
図9は、本発明の液体吐出ユニットの一例を示す正面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
一般的に、2つの部材を接合する場合には、部品精度を保ちつつ、接着信頼性の高い接合を実現する必要がある。液体吐出ヘッドの場合、流路基板とノズル板との接着部は、吐出における高周波(数kHz)の圧力変動の影響を受ける部材からなり、インク吐出時の圧力によって当該接着部の劣化が進みやすいことが知られている。また、近年、紙媒体以外の様々な用途のインクが開発されており、当該インクには、溶解性の高い溶媒(例えば、N-メチルピロリドンなど)が多く含まれている場合がある。溶解性の高い溶媒が多く含まれるインクは、液体吐出ヘッドにおける接着部と基材との接合界面に対して浸食するため、当該接着部が剥離することがある。
即ち、上述の特許文献1~3に記載された発明を含む、従来技術の吐出ヘッドにおける接着剤(樹脂層)は、インクとの接触によって劣化や剥離が生じるという懸念点があった。
【0009】
上述の特許文献1~3に記載された発明を含む、従来技術の吐出ヘッドにおける接着剤は、液室内のインクと接触することによって膨潤する場合がある。即ち、当該接着剤の膨潤が生じると、ヤング率が低下し、液室内が減圧することによって吐出不良が生じるという懸念点もあった。
【0010】
本発明者らが鋭意検討したところ、第1の部材と、第2の部材と、前記第1の部材及び前記第2の部材を接合する樹脂層とを有し、前記樹脂層の少なくとも一部が露出した流路を有する液体吐出ヘッドにおいて、前記樹脂層が、(A)エポキシ樹脂と、(B)エピスルフィド樹脂と、(C)ポリチオール化合物と、(D)疎水化処理された酸化チタン及び疎水化処理されたアルミナから選ばれる少なくともいずれかと、を含有する樹脂組成物の硬化物を含むことによって、耐膨潤性及び剥離強度に優れる樹脂層を有する液体吐出ヘッドが得られることを知見した。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社リコー
高分子材料
1日前
株式会社リコー
測距システム
1日前
株式会社リコー
画像読取装置
今日
株式会社リコー
画像形成装置
今日
株式会社リコー
画像形成装置
今日
株式会社リコー
服薬支援装置
1日前
株式会社リコー
画像形成システム
6日前
株式会社リコー
搬送装置及び画像形成装置
1日前
株式会社リコー
液体吐出装置及び印刷方法
7日前
株式会社リコー
シート積載装置及び印刷装置
7日前
株式会社リコー
液滴吐出装置及び画像形成装置
7日前
株式会社リコー
画像形成装置及び塗膜調整方法
6日前
株式会社リコー
投受光装置、および測距システム
1日前
株式会社リコー
画像形成装置および画像形成方法
7日前
株式会社リコー
画像形成装置及びトナー回収方法
今日
株式会社リコー
シート搬送装置及び画像形成装置
7日前
株式会社リコー
媒体検知装置、及び画像形成装置
7日前
株式会社リコー
蓄電システム及び電池管理システム
今日
株式会社リコー
媒体処理装置及び画像形成システム
今日
株式会社リコー
媒体処理装置及び画像形成システム
7日前
株式会社リコー
乾燥装置、乾燥方法及び液体吐出装置
今日
株式会社リコー
レーザー照射装置、レーザー照射方法
今日
株式会社リコー
測色装置及びこれを備えた画像形成装置
今日
株式会社リコー
シート処理装置、及び、画像形成システム
今日
株式会社リコー
シート処理装置、及び、画像形成システム
1日前
株式会社リコー
液体吐出ヘッドおよび液体を吐出する装置
今日
株式会社リコー
支持ユニット、転写装置及び画像形成装置
8日前
株式会社リコー
印刷システム、印刷方法およびプログラム
今日
株式会社リコー
印刷システム、印刷方法およびプログラム
今日
株式会社リコー
機器、ソフトウェア検証方法、プログラム
8日前
株式会社リコー
画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム
6日前
株式会社リコー
光電変換素子、電子機器、及び電源モジュール
1日前
株式会社リコー
電源制御装置、画像形成装置、及び電源制御方法
今日
株式会社リコー
画像読取装置、画像形成装置および画像読取方法
今日
株式会社リコー
粉体回収容器、画像形成装置および粉体搬送装置
7日前
株式会社リコー
シート排出装置、画像形成装置及びシート積載方法
今日
続きを見る