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公開番号
2024173513
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2023091985
出願日
2023-06-02
発明の名称
印刷システム、印刷方法およびプログラム
出願人
株式会社リコー
代理人
弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類
H04N
1/387 20060101AFI20241205BHJP(電気通信技術)
要約
【課題】画像データを作成するアプリケーション側で隠す対象となる対象画像を隠すための特別な機能を実装する必要がなく、対象画像を簡易な処理で隠すことができ、かつ、対象画像を赤外線読取装置で読み取ることができる印刷システム、印刷方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】電子写真方式に関する印刷システムであって、画像データを表示装置に表示させる表示制御部と、入力部に対する操作に応じて、表示装置に表示された画像データのうち、複数のカラートナーの組み合わせにより黒を表現する第1トナーで構成されるマスクパターンを重ねる対象画像の画像領域を指定する指定部と、指定された画像領域の対象画像に応じて、複数のマスクパターンから画像領域に重ねるマスクパターンを判別する判別部と、入力部に対する操作に応じて、複数のマスクパターンから画像領域に重ねるマスクパターンを選択する選択部と、の少なくとも一方と、を有する。
【選択図】図6
特許請求の範囲
【請求項1】
電子写真方式に関する印刷システムであって、
画像データを表示装置に表示させる表示制御部と、
入力部に対する操作に応じて、前記表示装置に表示された前記画像データのうち、複数のカラートナーの組み合わせにより黒を表現する第1トナーで構成されるマスクパターンを重ねる対象画像の画像領域を指定する指定部と、
前記指定部により指定された前記画像領域の前記対象画像に応じて、複数のマスクパターンから該画像領域に重ねるマスクパターンを判別する判別部と、前記入力部に対する操作に応じて、複数の前記マスクパターンから前記画像領域に重ねるマスクパターンを選択する選択部と、の少なくとも一方と、
を有する印刷システム。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記画像データに基づいて、前記マスクパターンを前記画像領域に重ねて印刷するための印刷データを生成する生成部を、さらに有する請求項1に記載の印刷システム。
【請求項3】
前記画像領域の前記対象画像を構成するトナーを、赤外線について吸収性を示す黒トナーである第2トナーに変換する変換部を、さらに有し、
前記生成部は、前記変換部により前記第2トナーに変換された前記対象画像の前記画像領域に、前記マスクパターンを重ねて印刷するための前記印刷データを生成する請求項2に記載の印刷システム。
【請求項4】
前記判別部は、前記指定部により指定された前記画像領域の前記対象画像に対してOCR(Optical Character Recognition)処理を実行し、OCR処理の結果に基づいて、前記複数のマスクパターンから前記画像領域に重ねるマスクパターンを判別する請求項1~3のいずれか一項に記載の印刷システム。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記マスクパターンを、前記指定部により指定された前記画像領域に前記マスクパターンを重ねた前記画像データを前記表示装置に表示させる請求項1~3のいずれか一項に記載の印刷システム。
【請求項6】
前記生成部は、任意に作成されたマスクパターンを前記画像領域に重ねる請求項2に記載の印刷システム。
【請求項7】
前記画像領域の前記マスクパターンを印刷するための前記第1トナーの印字率と、前記画像領域の前記対象画像を印刷する前記第2トナーの印字率との合計が、250[%]以下である請求項3に記載の印刷システム。
【請求項8】
前記指定部は、前記入力部に対する操作に応じて、複数の前記画像領域を指定する請求項1~3のいずれか一項に記載の印刷システム。
【請求項9】
前記複数のカラートナーの組み合わせは、シアントナー、マゼンタトナーおよびイエロートナーの組み合わせである請求項1~3のいずれか一項に記載の印刷システム。
【請求項10】
電子写真方式に関する印刷システムの印刷方法であって、
画像データを表示装置に表示させる表示制御部ステップと、
入力部に対する操作に応じて、前記表示装置に表示された前記画像データのうち、複数のカラートナーの組み合わせにより黒を表現する第1トナーで構成されるマスクパターンを重ねる対象画像の画像領域を指定する指定ステップと、
指定した前記画像領域の前記対象画像に応じて、複数のマスクパターンから該画像領域に重ねるマスクパターンを判別する判別ステップと、前記入力部に対する操作に応じて、複数の前記マスクパターンから前記画像領域に重ねるマスクパターンを選択する選択ステップと、の少なくとも一方のステップと、
を有する印刷方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷システム、印刷方法およびプログラムに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
マイナンバー、銀行口座、住所等の個人情報を記載して各種申請・手続をすることが多々あり、個人情報の漏洩は社会問題になっている。個人情報の有用性に配慮しながら、個人の権利および利益を守ることを目的とした「個人情報保護法」は、国の行政機関、独立行政法人および地方公共団体等はもちろん、個人情報を取り扱うすべての事業者や組織が守らなければならない共通のルールを規定したものである。
【0003】
各種申請・手続をするための書面等は、パソコン等でデータとして作成し、印刷した上で提出することも多い。このような書面等には、多くの個人情報および秘密情報等が記載されているが、第三者がその書面をのぞき込むことにより当該情報を簡単に見ることが可能であるため、個人情報の保護の観点から好ましいことではない。また、個人情報が記載された書面等をコピー機でコピーしたり、カメラで撮影することにより当該個人情報を盗んだりすることができるという問題もあった。
【0004】
そのため、可視では判別できないような個人情報等を隠すための技術として、背景情報を潜像情報に合成して潜像埋込画像を生成する潜像合成部と、印刷用データ中に潜像埋込画像を追加する潜像埋込画像追加部と、を備える画像処理装置であって、印刷用データより潜像情報を抽出する潜像情報抽出部と、印刷用データより背景情報を抽出する背景情報抽出部と、のうち少なくとも一つを有することを特徴し、潜像画像(隠す対象となる画像)と背景画像(隠すために用いる画像)を処理して隠す方法が開示されている(例えば特許文献1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、背景画像を潜像画像に合成して潜像埋込画像を生成する処理、および、印刷データより潜像画像または背景画像を抽出する処理等、隠す対象となる潜像画像および背景画像に対する複雑な演算処理を行う必要があり、かつ、潜像画像が当該演算処理前よりも色が薄くなってしまうという問題がある。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、画像データを作成するアプリケーション側で隠す対象となる対象画像を隠すための特別な機能を実装する必要がなく、対象画像を簡易な処理で隠すことができ、かつ、対象画像を赤外線読取装置で読み取ることができる印刷システム、印刷方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、電子写真方式に関する印刷システムであって、画像データを表示装置に表示させる表示制御部と、入力部に対する操作に応じて、前記表示装置に表示された前記画像データのうち、複数のカラートナーの組み合わせにより黒を表現する第1トナーで構成されるマスクパターンを重ねる対象画像の画像領域を指定する指定部と、前記指定部により指定された前記画像領域の前記対象画像に応じて、複数のマスクパターンから該画像領域に重ねるマスクパターンを判別する判別部と、前記入力部に対する操作に応じて、複数の前記マスクパターンから前記画像領域に重ねるマスクパターンを選択する選択部と、の少なくとも一方と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、画像データを作成するアプリケーション側で隠す対象となる対象画像を隠すための特別な機能を実装する必要がなく、対象画像を簡易な処理で隠すことができ、かつ、対象画像を赤外線読取装置で読み取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、実施形態に係る画像形成システムの全体構成の一例を示す図である。
図2は、実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3は、実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4は、対象画像に対してマスクパターンを重ねて印刷した例を示す図である。
図5は、印刷したもの、コピーしたものおよびIR画像についての比較例を説明する図である。
図6は、実施形態に係る画像形成システムの機能ブロックの構成の一例を示す図である。
図7は、エリア情報データの一例を示す図である。
図8は、印刷ドライバが出力する印刷データの一例を示す図である。
図9は、マスクパターンの色構成を説明する図である。
図10は、登録ドライバ、エリア指定アプリケーションおよび印刷ドライバ13の関係を示す図である。
図11は、マスクパターンで対象画像を隠す対象となるが画像データの表示例を示す図である。
図12は、実施形態に係る情報処理装置での印刷設定画面の一例を示す図である。
図13は、実施形態に係る情報処理装置でのエリア指定アプリケーションにおいて隠しエリアを指定する動作を説明する図である。
図14は、実施形態に係る情報処理装置での印刷設定画面の一例を示す図である。
図15は、実施形態に係る情報処理装置での印刷ドライバ設定画面の一例を示す図である。
図16は、ドットのマスクパターンの一例を示す図である。
図17は、文字のマスクパターンの一例を示す図である。
図18は、印字率の異なるマスクパターンの一例を示す図である。
図19は、文字をドットのマスクパターンで隠す例を示す図である。
図20は、文字を文字のマスクパターンで隠す例を示す図である。
図21は、数字を数字のマスクパターンで隠す例を示す図である。
図22は、文字を数字のマスクパターンで隠す例を示す図である。
図23は、マスクパターンを判別するためのルールの一例を示す図である。
図24は、実施形態に係る画像形成システムの全体動作の流れの一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、図面を参照しながら、本発明に係る印刷システム、印刷方法およびプログラム
の実施形態を詳細に説明する。また、以下の実施形態によって本発明が限定されるものではなく、以下の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、およびいわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下の実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換、変更および組み合わせを行うことができる。
(【0011】以降は省略されています)
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