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公開番号2024167562
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-04
出願番号2023083730
出願日2023-05-22
発明の名称超音波溶着体の製造方法
出願人矢崎総業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B23K 20/10 20060101AFI20241127BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】複数本の電線を挟持して超音波振動を減衰させる際に、電線の絶縁被覆同士が溶着して短絡が生じるのを抑制することが可能な超音波溶着体の製造方法を提供する。
【解決手段】超音波溶着体の製造方法は、隣接する複数の端子付き電線10を振動抑制治具50によって挟持した状態で、複数の端子付き電線10の露出した導体21同士を超音波で溶着する超音波溶着体の製造方法であって、振動抑制治具50は、複数の端子付き電線10を挟持した場合に、複数の端子付き電線10の絶縁被覆22と当接するように構成され、絶縁被覆22よりも熱伝導率が高い熱伝導部材によって形成された熱伝導部54を含む。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
隣接する複数の端子付き電線を振動抑制治具によって挟持した状態で、前記複数の端子付き電線の露出した導体同士を超音波で溶着する超音波溶着体の製造方法であって、
前記端子付き電線の各々は、前記導体と前記導体を被覆する絶縁被覆とを含む電線と、前記電線の第1端部に接続された端子金具とを備え、前記電線の前記第1端部とは反対側の第2端部の前記導体は露出しており、
前記露出した導体を超音波で溶着する際には、前記振動抑制治具は前記絶縁被覆が被覆された部分を挟持し、
前記振動抑制治具は、前記複数の端子付き電線を挟持した場合に、前記複数の端子付き電線の前記絶縁被覆と当接するように構成され、前記絶縁被覆よりも熱伝導率が高い熱伝導部材によって形成された熱伝導部を含む、超音波溶着体の製造方法。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
前記熱伝導部材は、金属、熱伝導樹脂又はこれらの組み合わせである、請求項1に記載の超音波溶着体の製造方法。
【請求項3】
前記振動抑制治具は、前記複数の端子付き電線の前記絶縁被覆を挟持するように構成され、前記熱伝導部材よりもヤング率が大きい高弾性部材で形成された一対の高弾性部をさらに含む、請求項1又は2に記載の超音波溶着体の製造方法。
【請求項4】
前記熱伝導部材は、樹脂と、前記樹脂内に分散された熱伝導フィラーとを含む熱伝導樹脂で形成されており、
前記高弾性部材は樹脂で形成されている、請求項3に記載の超音波溶着体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波溶着体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、端子金具を接続した電線の一端に超音波接合処理を実施することが知られている。しかしながら、超音波接合処理を実施する際、超音波振動が電線の導体を伝わって端子金具へ伝わるおそれがある。そして、この振動によって端子金具に負荷が生じると、端子金具の品質が低下するおそれがある。
【0003】
そこで、特許文献1では、電線の一端に端子金具を接続し、電線の中間部分における所定の範囲を一対の板体によって挟持し、電線の他端において露出した導体に超音波振動を付与して超音波接合処理を行う、端子付き電線の製造方法が開示されている。電線の絶縁被覆は塑性変形するよりも弱く、かつ、板体による押さえ付けによって絶縁被覆が硬くなり導体に対する絶縁被覆の摩擦が増加する挟持力で電線が挟持される。この方法によれば、電線の中間部分で振動が減衰されるため、端子金具への振動の影響を抑制することができ、端子金具の製品不良を削減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-177863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、超音波接合処理を実施すると、超音波振動で摩擦熱が発生する。この摩擦熱が電線の中間部分まで移動し、熱を帯びた状態で、複数の電線を一対の板体で挟持すると、挟持した箇所において、電線の絶縁被覆同士が熱で溶着するおそれがある。そして、絶縁被覆同士が熱で溶着した場合、導体が電気的に接続されて短絡が生じるおそれがある。一方、複数の電線を1本ずつ一対の板体で挟持する場合、電線の絶縁被覆同士が熱で溶着するのを防ぐことができる。しかしながら、このような場合には、電線を挟持する設備の費用、及び挟持治具に電線をセットする加工費が大幅に増加するおそれがある。
【0006】
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本発明の目的は、複数本の電線を挟持して超音波振動を減衰させる際に、電線の絶縁被覆同士が溶着して短絡が生じるのを抑制することが可能な超音波溶着体の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様に係る超音波溶着体の製造方法は、隣接する複数の端子付き電線を振動抑制治具によって挟持した状態で、複数の端子付き電線の露出した導体同士を超音波で溶着する超音波溶着体の製造方法である。端子付き電線の各々は、導体と導体を被覆する絶縁被覆とを含む電線と、電線の第1端部に接続された端子金具とを備え、電線の第1端部とは反対側の第2端部の導体は露出している。露出した導体を超音波で溶着する際には、振動抑制治具は絶縁被覆が被覆された部分を挟持する。振動抑制治具は、複数の端子付き電線を挟持した場合に、複数の端子付き電線の絶縁被覆と当接するように構成され、絶縁被覆よりも熱伝導率が高い熱伝導部材によって形成された熱伝導部を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数本の電線を挟持して超音波振動を減衰させる際に、電線の絶縁被覆同士が溶着して短絡が生じるのを抑制することが可能な超音波溶着体の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
一実施形態に係るワイヤーハーネスの一例を示す概略的な平面図である。
ワイヤーハーネスから保護部材及びハウジングを取り外した状態を示す概略的な斜視図である。
複数の端子付き電線同士を超音波溶着機で溶着する様子を示す概略的な斜視図である。
端子金具に電線を圧着した端子付き電線の一例を示す斜視図である。
図4のV-V線で切断した断面図である。
電線を振動抑制治具で挟持した状態の一例を示す概略的な斜視図である。
電線を振動抑制治具で挟持した状態の一例を示す概略的な平面図である。
電線を振動抑制治具で挟持した状態の別の例を示す概略的な斜視図である。
電線を振動抑制治具で挟持した状態の別の例を示す概略的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて本実施形態に係る超音波溶着体の製造方法について詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。
(【0011】以降は省略されています)

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