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公開番号
2025053852
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-07
出願番号
2023162925
出願日
2023-09-26
発明の名称
ヒューズブロック
出願人
矢崎総業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H01H
85/20 20060101AFI20250331BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】過電流が発生した際には確実に電流を遮断することができると共に、安価であるヒューズブロックを得る。
【解決手段】基板11においては、上下の2箇所に、金属層で構成された配線(第1電極端子)12A、配線(第2電極端子)12Bがそれぞれ離間してパターニングされて形成され、配線12A、12Bの間は、溶断部(第1の溶断部)13で接続される。溶断部13は錫や鉛等の低融点の金属でパターニングされて基板11上に構成される。音叉端子14A、14Bは基板11に対して直交して基板11から突出するように、基板11(配線12A、12B)に対して固定される。音叉端子14A、14Bに対してはヒューズユニットが装着可能であるが、図1の形態(初期状態)においては、ヒューズユニットは装着されない。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
過電流が流された際に溶断する溶断部が第1電極端子と第2電極端子との間に接続された構成を具備するヒューズブロックであって、
前記第1電極端子と前記第2電極端子が形成された基板と、
前記基板の表面において、一端が前記第1電極端子に、他端が前記第2電極端子と接合されて形成された前記溶断部である第1の溶断部と、
前記基板上において前記第1電極端子、前記第2電極端子とそれぞれ接続され、かつ前記基板の表面から突出した第1固定用端子、第2固定用端子と、
を具備し、
前記第1固定用端子と前記第2固定用端子との間に、前記第1の溶断部とは別の前記溶断部である第2の溶断部が接続可能とされたことを特徴とするヒューズブロック。
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【請求項2】
前記第1固定用端子、前記第2固定用端子の先端は、前記第2の溶断部を内蔵するヒューズユニットを挟持して固定可能な形状とされたことを特徴とする請求項1に記載のヒューズブロック。
【請求項3】
前記基板は、板状の第1の基板と、当該第1の基板と交差する板状の第2の基板とが組み合わされて構成され、
前記第1固定用端子及び前記第2固定用端子は前記第2の基板に装着され、
前記ヒューズユニットは、前記第1の基板の面内方向に沿って移動させることによって、前記第1固定用端子、前記第2固定用端子に対して脱着可能とされたことを特徴とする請求項2に記載のヒューズブロック。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、過電流が流れた際に電流経路を溶断させることによって電流を遮断するヒューズブロックの構造に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
自動車等においては、過電流が流れた際に自身が溶断することによって電流経路を遮断する溶断部(ヒューズ)が用いられ、このようなヒューズが設けられたヒューズブロックが多数用いられる。ヒューズブロックは、例えば自動車において電気的な動作を行うユニット毎に設置され、これにより、何らかの故障により過電流が流れた際における各ユニットの破損や火災等が抑制される。自動車においては、特に自動車の特性を考慮した上で、このように過電流が流れた際に電流経路を遮断することにより自動車における各種の構成要素や運転者等を確実に保護することができる構造のヒューズブロックが用いられている。
【0003】
一般的に、ヒューズブロックにおいて、過電流によりヒューズが溶断した場合には、この過電流の原因となった故障が復旧されてから、溶断したヒューズが新品のヒューズに交換される。図4は、このような従来のヒューズブロック9の形態を示す斜視図であり、ここでは、ヒューズを内蔵するヒューズユニット80がヒューズブロック本体90に対して脱着可能とされ、図4(a)はヒューズユニット80がヒューズブロック本体90に対して装着されない状態、図4(b)はヒューズユニット80が装着された状態、をそれぞれ示す。図4(b)は、このヒューズブロック9が実装されて使用される際の形態となる。
【0004】
このヒューズブロック本体90においては、絶縁性の基板91の上に、一端が基板91側に固定され、他端側の先端が二股に分岐したU字形状とされた金属製の音叉端子92A、92Bを具備する。基板91上において、音叉端子92A、92Bは金属パターンとして基板91上に形成された配線93A、93Bにそれぞれ接続される。配線93A、93Bは、それぞれこのヒューズブロック9が挿入される電流経路内の一端子に接続される。
【0005】
一方、ヒューズブロック本体90とは別体とされたヒューズユニット80においては、樹脂材料性のヒューズユニット本体81の内部に低融点の金属で構成された線状の導体である溶断部82が設けられる。ヒューズユニット80の上下2箇所には、板状の金属製のヒューズユニット電極端子83A、83Bが離間して設けられる。ヒューズユニット電極端子83A、83Bは、ヒューズユニット本体81内において、溶断部82の両端にそれぞれ接合される。なお、実際には、ヒューズユニット本体81は透明な樹脂材料で形成されるため、ユーザは、内部の溶断部82の状態を目視で確認できる。
【0006】
また、図4(a)に示されるように、音叉端子92A、92Bの基板91とは反対側である他端側のU字形状の部分は、ヒューズユニット80を挟持して保持するヒューズユニット保持部92AA、92BAとなっており、この際に、ヒューズユニット電極端子83Aはヒューズユニット保持部92AA(音叉端子92A)で保持されて当接し、ヒューズユニット電極端子83Bはヒューズユニット保持部92BA(音叉端子92B)で保持されて当接する。これによって、配線93A、93Bと溶断部82が電気的に接続される。図4に示されるように音叉端子92A、92Bを屈曲した形状とすることにより、基板91の面内方向でヒューズユニット80をスライドさせることによって、ヒューズユニット80の脱着を容易に行うことができる。
【0007】
図5(a)~(d)は、このヒューズブロック9が使用される際の形態を模式的に示す側面図である。ここで、配線93A、93Bの記載は省略されている。図5(a)は、図4(b)に示されたように、ヒューズユニット80が装着された状態を示す。ここで、配線93A、93B(音叉端子92A、92B)間に過電流(ある定められた規格電流値を超える電流)が流れると、図5(b)に示されるように、溶断部82が溶断し、ユーザは、この状況を目視で確認することができる。この場合、ユーザは、図5(c)に示されるようにこのヒューズユニット80を取り外し、このヒューズブロック9が装着された機器において過電流の原因を除去した上で、図5(d)に示されるように、溶断部82が溶断していない新しいヒューズユニット80を装着して、再度この機器を動作させることができる。
【0008】
このため、ヒューズブロックは、このようなヒューズユニットの交換作業が容易であるように設計される。また、このようなヒューズブロックは、機器を構成する様々なユニット毎に設置されるため、例えば特許文献1には、このようなヒューズブロックとして、特に汎用性の高い構造のものが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2023-1723号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
このようなヒューズブロックは、1台の自動車において多数が用いられるため、安価であることが好ましい。一方で、このように溶断部が溶断するのは各ユニットにおける異常(故障)の発生時であり、実際に溶断部が溶断する頻度(確率)は高くはないものの、安全性の確保のためには、過電流により溶断部が溶断する動作には確実性が要求される。
(【0011】以降は省略されています)
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