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公開番号
2024166867
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-29
出願番号
2023083255
出願日
2023-05-19
発明の名称
低線膨張性混抄紙及びその製造方法
出願人
阿波製紙株式会社
代理人
弁理士法人豊栖特許事務所
主分類
D21H
13/26 20060101AFI20241122BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約
【課題】熱伝導性を維持しつつ、線膨張係数を抑えた低線膨張性混抄紙等を提供する。
【解決手段】低線膨張性混抄紙は、膨張化黒鉛と、アラミドパルプと、炭素繊維と、バインダ樹脂を備える。前記低線膨張性混抄紙の縦方向、横方向における30℃~200℃の線膨張係数が、いずれも5ppm/K以下であり、熱伝導率が34W/m・K以上である。これにより、線膨張係数を抑制した低線膨張性混抄紙を実現できる。
【選択図】図10
特許請求の範囲
【請求項1】
膨張化黒鉛と、
アラミドパルプと、
炭素繊維と、
バインダ樹脂と、
を備える低線膨張性混抄紙であって、
前記低線膨張性混抄紙の縦方向、横方向における30℃~200℃の線膨張係数が、いずれも5ppm/K以下であり、
熱伝導率が34W/m・K以上である低線膨張性混抄紙。
続きを表示(約 840 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の低線膨張性混抄紙であって、
前記低線膨張性混抄紙の縦方向、横方向における30℃~200℃の線膨張係数の差が、0.5ppm/K以下である低線膨張性混抄紙。
【請求項3】
請求項1に記載の低線膨張性混抄紙であって、
前記低線膨張性混抄紙の縦方向、横方向における30℃~200℃の線膨張係数が、
いずれも4ppm/K以下であり、
両者の差が0.2ppm/K以下である低線膨張性混抄紙。
【請求項4】
請求項1に記載の低線膨張性混抄紙であって、
前記膨張化黒鉛が、粉体である低線膨張性混抄紙。
【請求項5】
請求項1に記載の低線膨張性混抄紙であって、
前記膨張化黒鉛に対するアラミドパルプの比率が、0.10~0.30である低線膨張性混抄紙。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の低線膨張性混抄紙であって、
厚さが100μm以上である低線膨張性混抄紙。
【請求項7】
請求項1~5のいずれか一項に記載の低線膨張性混抄紙であって、
前記バインダ樹脂の樹脂付量が、14%~33%である低線膨張性混抄紙。
【請求項8】
請求項1~5のいずれか一項に記載の低線膨張性混抄紙であって、
大きさが、1m×1m以上である低線膨張性混抄紙。
【請求項9】
請求項1~5のいずれか一項に記載の低線膨張性混抄紙であって、
密度が1.5g/cm
3
以下である低線膨張性混抄紙。
【請求項10】
請求1~5のいずれか一項に記載の低線膨張性混抄紙であって、
前記膨張化黒鉛と、前記アラミドパルプと、前記炭素繊維と、バインダ樹脂繊維を含むシート材に、前記バインダ樹脂が含浸されてなる低線膨張性混抄紙。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、低線膨張性混抄紙及びその製造方法に関し、例えば放熱シート等に利用可能な低線膨張性混抄紙及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)
【背景技術】
【0002】
各種の電気製品に用いられている半導体部品の消費電力は、高出力化の要請により近年高くなり、発熱量が増大している。そのため、半導体部品を実装する基板や貼付するシート材においては、発熱した熱を速やかに逃がすことで基板の温度上昇を抑えるよう、高い熱伝導性が求められる。
【0003】
その一方で、このようなシート材が熱を受けて膨張すると、実装した半導体部品がずれて不具合が生じることが考えられる。このため、熱膨張を防ぐために、線膨張係数の低い材料が求められている。しかしながら、金属等の熱伝導率の高い材質は線膨張係数が大きいものが多く、両立が容易でないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許7070819号公報
特開2021-106202号公報
特開2020-12194号公報
特開2011-25297号公報
特開2011-21303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の目的の一は、熱伝導性を維持しつつ、線膨張係数を抑えた低線膨張性混抄紙及びその製造方法を提供することにある。
【発明の概要】
課題を解決するための手段及び発明の効果
【0006】
第1の形態に係る低線膨張性混抄紙によれば、膨張化黒鉛と、アラミドパルプと、炭素繊維と、バインダ樹脂と、を備える低線膨張性混抄紙であって、前記低線膨張性混抄紙の縦方向、横方向における30℃~200℃の線膨張係数が、いずれも5ppm/K以下であり、熱伝導率が34W/m・K以上である。上記構成により、線膨張係数を抑制した低線膨張性混抄紙を実現できる。
【0007】
また、第2の形態に係る低線膨張性混抄紙によれば、上記形態において、前記低線膨張性混抄紙の縦方向、横方向における30℃~200℃の線膨張係数の差が、0.5ppm/K以下である。上記構成により、線膨張係数の縦横差を小さくした低線膨張性混抄紙を得ることができる。
【0008】
さらに、第3の形態に係る低線膨張性混抄紙によれば、上記いずれかの形態において、前記低線膨張性混抄紙の縦方向、横方向における30℃~200℃の線膨張係数が、いずれも4ppm/K以下であり、両者の差が0.2ppm/K以下である。上記構成により、線膨張係数の縦横差を小さくした低線膨張性混抄紙を得ることができる。
【0009】
さらにまた、第4の形態に係る低線膨張性混抄紙によれば、上記いずれかの形態において、前記膨張化黒鉛が、粉体である。
【0010】
さらにまた、第5の形態に係る低線膨張性混抄紙によれば、上記いずれかの形態において、前記膨張化黒鉛に対するアラミドパルプの比率が、0.10~0.30である。
(【0011】以降は省略されています)
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