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公開番号2025023679
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-17
出願番号2023128021
出願日2023-08-04
発明の名称包装用紙
出願人三菱製紙株式会社
代理人
主分類D21H 19/40 20060101AFI20250207BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】本発明の目的は、グラビア印刷に対する印刷適性及び耐折割れ性が従来以上であり、なおかつグラビア印刷に対する印刷適性及び耐折割れ性の少なくとも一方が従来よりも向上した包装用紙を提供することである。
【解決手段】課題は、クラフトパルプを含有するクラフト紙と、前記クラフト紙の少なくとも片面に対して1層又は2層以上の塗工層とを有し、前記塗工層においてクラフト紙を基準として最外に位置する最外塗工層がカオリン及びバインダーを少なくとも含有し、前記カオリンが、レーザー回折・散乱式粒度分布測定で求められる体積基準の粒子径に関する粒度分布曲線において粒子径0.20μm以上7.00μm以下の範囲に少なくとも2つのピークを有する包装用紙によって解決される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
クラフトパルプを含有するクラフト紙と、前記クラフト紙の少なくとも片面に対して1層又は2層以上の塗工層とを有し、前記塗工層においてクラフト紙を基準として最外に位置する最外塗工層がカオリン及びバインダーを少なくとも含有し、前記カオリンが、レーザー回折・散乱式粒度分布測定で求められる体積基準の粒子径に関する粒度分布曲線において粒子径0.20μm以上7.00μm以下の範囲に少なくとも2つのピークを有する包装用紙。
続きを表示(約 160 文字)【請求項2】
前記カオリンの、レーザー回折・散乱式粒度分布測定で求められる体積基準の粒子径に関する粒度分布曲線において粒子径0.20μm以上7.00μm以下の範囲に存在するピークが、粒子径0.30μm以上0.60μm以下の範囲と粒子径2.00μm以上5.00μm以下の範囲とに各々存在する請求項1に記載の包装用紙。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、クラフト紙の少なくとも片面に対して塗工層を有する、グラビア印刷に対する印刷適性を有する包装用紙に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
市場に存在する包装用紙の一種にクラフト紙がある。クラフト紙は、クラフト法により製造されたクラフトパルプを原料にした紙である。クラフト紙には、通常色が茶色である未晒クラフト紙とクラフトパルプが晒工程を経た晒クラフト紙とがある。さらに、クラフト紙には、片面をプレスして艶を出した片艶クラフト紙がある。クラフト紙において、例えば、印刷適性を向上した晒クラフト紙が公知である(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-100623号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
包装シート、包装袋及び包装容器並びに手提げ袋などの包装材料分野において脱プラスチック化が叫ばれるようになり、結果、ポリプロピレンなどの樹脂を使用した包装材料を、紙を使用した包装材料、すなわち包装用紙に置き換える取り組みがある。
包装用紙は、従来、紙の強度の観点からクラフト紙が選ばれる。一方、従来、クラフト紙に多色印刷することは稀である。この理由は以下である。紙の強度の観点から選ばれる従来のクラフト紙は、印刷仕上がりの色濃度、色の彩度及び色の鮮やかさの観点から印刷適性に問題がある。
包装材料への印刷は、通常グラビア印刷であって、クラフト紙は、グラビア印刷に対する印刷適性に特に上記問題があった。例えば、グラビア印刷に対する印刷適性の上記問題は、ポリプロピレンなどの樹脂を使用した包装材料を包装用紙に置き換える場合、落差が大きく置き換えの障壁となる。
また、包装材料は、包装体への加工又は店頭などにおける包装体の取り扱いの観点から包装材料の印刷面に物理的強さが要求される。この理由は以下である。例えば、販売店で包装体の状態で陳列される商品は、包装体の印刷面に欠陥を有する場合、お客からの印象が悪くなって商品価値が低下する。柔軟性のあるポリプロピレンなどの樹脂では問題化し難いところ、包装用紙では、折割れが問題となる。
【0005】
本発明の目的は、クラフト紙を基材とする包装用紙であって、グラビア印刷に対する印刷適性及び耐折割れ性が従来以上であり、なおかつグラビア印刷に対する印刷適性及び耐折割れ性の少なくとも一方が従来よりも向上した包装用紙を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは鋭意研究を行った結果、本発明に係る包装用紙を発明するに至った。本発明の目的は以下により達成される。
【0007】
[1]クラフトパルプを含有するクラフト紙と、前記クラフト紙の少なくとも片面に対して1層又は2層以上の塗工層とを有し、前記塗工層においてクラフト紙を基準として最外に位置する最外塗工層がカオリン及びバインダーを少なくとも含有し、前記カオリンが、レーザー回折・散乱式粒度分布測定で求められる体積基準の粒子径に関する粒度分布曲線において粒子径0.20μm以上7.00μm以下の範囲に少なくとも2つのピークを有する包装用紙。
【0008】
いくつかの実施態様において、本発明に係る包装用紙は以下である。
[2]前記カオリンの、レーザー回折・散乱式粒度分布測定で求められる体積基準の粒子径に関する粒度分布曲線において粒子径0.20μm以上7.00μm以下の範囲に存在するピークが、粒子径0.30μm以上0.60μm以下の範囲と粒子径2.00μm以上5.00μm以下の範囲とに各々存在する上記[1]に記載の包装用紙。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、グラビア印刷に対する印刷適性及び耐折割れ性が従来以上であり、なおかつグラビア印刷に対する印刷適性及び耐折割れ性の少なくとも一方が従来よりも向上した包装用紙を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明のカオリンに該当する、レーザー回折・散乱式粒度分布測定で求められる体積基準の粒子径に関する粒度分布の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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