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公開番号
2024159723
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2024072277
出願日
2024-04-26
発明の名称
上質紙
出願人
日本製紙株式会社
代理人
個人
主分類
D21H
11/04 20060101AFI20241031BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約
【課題】機械パルプを使用せずに中質紙ライクな風合いを有する上質紙を提供する。
【解決手段】原紙のパルプ100重量部に対してクラフトパルプを90重量部以上含有し、メカニカルパルプを含有しない上質紙であって、ISO8791-4:1992に準拠して求められるPPS平滑度(ソフトバッキング、2000kPa)とPPS平滑度(ソフトバッキング、500kPa)の差が1.1μm以上である。本発明の上質紙は、書籍用紙や文庫用紙、コミック用紙に好適である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
原紙のパルプ100重量部に対してクラフトパルプを90重量部以上含有し、メカニカルパルプを含有しない上質紙であって、
ISO8791-4:1992に準拠して求められるPPS平滑度(ソフトバッキング、2000kPa)とPPS平滑度(ソフトバッキング、500kPa)の差が1.1μm以上である上質紙。
続きを表示(約 500 文字)
【請求項2】
前記原紙が嵩高剤を含有する請求項1記載の上質紙。
【請求項3】
PPS平滑度(ソフトバッキング、500kPa)とPPS平滑度(ソフトバッキング、2000kPa)の差が1.5μm以上である請求項1または2記載の上質紙。
【請求項4】
PPS平滑度(ソフトバッキング、500kPa)が3.0μm以上7.0μm以下である請求項1または2記載の上質紙。
【請求項5】
TAPPI T425(ISO 9426)に規定される式に基づいて算出した比散乱係数が55m
2
/kg以上である請求項1または2記載の上質紙。
【請求項6】
ISO白色度が50%以上70%以下である請求項1または2記載の上質紙。
【請求項7】
紙中灰分が20重量%以下である請求項1または2記載の上質紙。
【請求項8】
紙中灰分が5重量%以上である請求項1または2記載の上質紙。
【請求項9】
前記原紙が黒色色材および/または色相の異なる2種以上の色材を含有する請求項1または2記載の上質紙。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械パルプを使用せずに中質紙ライクな風合いを有する上質紙に関する。より具体的には、クッション性が良好で、活版及びオフセット印刷に適した上質紙に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
中質紙はその風合いや色味、作業性等の観点から、これまでコミック用紙や文庫用紙として好まれて使用されてきていた。中質紙には一般的に機械パルプが使用されており、機械パルプは、剛直で低白色度という特性をもつため、機械パルプを含有する中質紙は、剛度が高い、白色度が低い、嵩がでやすいという特徴を有する。
【0003】
書籍やコミック用紙は、オフセット印刷方式や活版印刷方式で印刷されることが多く、オフセット印刷適性と活版印刷適性を共に有することが求められる。活版印刷は活字を組み合わせて作った版、すなわち活字組版を使った印刷方法であり、凹凸のある版(画線部:凸、非画線部:凹)の凸部分にインキをつけ、用紙に圧力をかけて転写する印刷方式である。オフセット印刷においては、版と圧胴の押し付け圧を変えることが容易であるため、クッション性の低い紙でも印圧を調整することで着肉の程度を変えることができるが、活版印刷においては、作業負担などの観点から、印圧調整は一般的に行われず、用紙自体がクッション性を有していることが求められる。さらに、精細な印刷物を得るためには、適度な平滑性を有した紙である必要がある。
【0004】
また、書籍用紙は紙の両面に印刷が施されることから、裏抜け(印刷された文字や図柄が裏側に透過してみえること)しにくい紙であること、またページを手でめくりやすいようにこわさも求められる。このような中質系の書籍用紙としては、特許文献1の技術が知られている。
【0005】
また、機械パルプを使用せずに、中質紙のような嵩高な紙を得ることを目的として、嵩高剤やサイズ剤、炭酸カルシウムを内添する特許文献2の技術も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2019-026985号公報
特開2006-052482号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の発明は、機械パルプを使用することを前提とした技術であるが、近年の世界的な温室効果ガス削減の流れから、石油燃料を使用する機械パルプの使用量を削減することが急務となっており、機械パルプを使用しない書籍用紙が求められている。また、これまでに書籍用紙の活版印刷適性に関する検討はされてこなかった。
【0008】
このような状況に鑑み、本発明は、機械パルプを使用せずに、高い不透明度と良好なクッション性を有する中質紙ライクな風合いをもつ上質紙を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
これらに限定されるものではないが、本発明は、以下の態様を包含する。
[1]原紙のパルプ100重量部に対してクラフトパルプを90重量部以上含有し、メカニカルパルプを含有しない上質紙であって、ISO8791-4:1992に準拠して求められるPPS平滑度(ソフトバッキング、2000kPa)とPPS平滑度(ソフトバッキング、500kPa)の差が1.1μm以上である上質紙。
[2]前記原紙が嵩高剤を含有する[1]記載の上質紙。
[3]PPS平滑度(ソフトバッキング、500kPa)とPPS平滑度(ソフトバッキング、2000kPa)の差が1.5μm以上である[1]または[2]記載の上質紙。
[4]PPS平滑度(ソフトバッキング、500kPa)が3.0μm以上7.0μm以下である[1]または[2]記載の上質紙。
[5]TAPPI T425(ISO 9426)に規定される式に基づいて算出した比散乱係数が55m
2
/kg以上である[1]または[2]記載の上質紙。
[6]ISO白色度が50%以上70%以下である[1]または[2]記載の上質紙。
[7]紙中灰分が20重量%以下である[1]または[2]記載の上質紙。
[8]紙中灰分が5重量%以上である[1]または[2]記載の上質紙。
[9]前記原紙が黒色色材および/または色相の異なる2種以上の色材を含有する[1]または[2]記載の上質紙。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、機械パルプを使用せずに高い不透明度と良好なクッション性を有する中質紙ライクな風合いをもつ上質紙を提供することができる。特に、本発明の上質紙は、活版印刷及びオフセット印刷で印刷される書籍用紙や文庫用紙、コミック用紙に好適である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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