TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025094676
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-25
出願番号2023210380
出願日2023-12-13
発明の名称製紙用織物
出願人日本フエルト株式会社
代理人弁理士法人大島特許事務所
主分類D21F 3/00 20060101AFI20250618BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】寿命を短縮させることなく、その交換時期をより精度よく判断できる製紙用織物を提供する。
【解決手段】製紙用織物は、互いに織り込まれた経糸2と緯糸3とを含む。製紙用織物1を構成する糸2,3の何れかが、芯部6と、芯部の周囲を被覆する鞘部7とを含む芯鞘型構造の芯鞘糸を含む。前記芯部6は、不透明又は有色透明の単層をなし、鞘部7は、無色透明の単層をなす。鞘部7が無色透明であるため、走行面側及び製紙面側の何れからでも芯部6の摩耗状態を確認できる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
互いに織り込まれた経糸と緯糸とを含み、走行面側表面及び製紙面側表面を有し、前記両表面が露出する態様で使用される製紙用織物であって、
前記製紙用織物を構成する糸の何れかが、芯部と、前記芯部の周囲を被覆する鞘部とを含む芯鞘型構造の芯鞘糸を含み、
前記芯部は、不透明又は有色透明の単層をなし、
前記鞘部は、無色透明の単層をなす、製紙用織物。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記経糸及び前記緯糸の一方が、前記芯鞘糸を含み、前記経糸及び前記緯糸の他方が、糸全体として無色透明である、請求項1に記載の製紙用織物。
【請求項3】
前記緯糸が前記芯鞘糸を含み、前記経糸が糸全体として無色透明である、請求項2に記載の製紙用織物。
【請求項4】
前記芯鞘糸は、第1芯鞘糸と、前記第1芯鞘糸と同じ方向に延在して、前記第1芯鞘糸とは異なる織り込み方で織り込まれた第2芯鞘糸とを含み、
前記第1芯鞘糸の前記芯部及び前記第2芯鞘糸の前記芯部は、色相、彩度、明度及び透明度の少なくとも1つにおいて互いに異なる、請求項1に記載の製紙用織物。
【請求項5】
前記第1芯鞘糸と前記第2芯鞘糸とは、前記製紙用織物の厚さ方向に互いに重なる部分を有するように配置され、
前記第1芯鞘糸の前記芯部及び前記第2芯鞘糸の前記芯部は、有色透明である、請求項4に記載の製紙用織物。
【請求項6】
前記第1芯鞘糸の前記芯部は、前記第2芯鞘糸の前記芯部よりも太く、
前記第1芯鞘糸の前記芯部の可視光透過率は、前記第2芯鞘糸の前記芯部の可視光透過率よりも大きい、請求項5に記載の製紙用織物。
【請求項7】
前記第1芯鞘糸の前記芯部は、前記第2芯鞘糸の前記芯部よりも太く、
前記第1芯鞘糸の前記芯部のヘーズ値は、前記第2芯鞘糸の前記芯部のヘーズ値よりも小さい、請求項4に記載の製紙用織物。
【請求項8】
前記経糸及び前記緯糸の一方が、前記第1芯鞘糸及び前記第2芯鞘糸を含み、
前記経糸及び前記緯糸の他方が、糸全体として無色透明である、請求項4~7の何れか1項に記載の製紙用織物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、表面が露出する態様で使用される製紙用織物に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
製紙用織物として、例えば、抄紙機のワイヤーパートで使用されるワイヤー、プレスパートで使用されるプレスフェルトの基布、ドライパートで使用されるカンバス等がある。ワイヤーは、実質的にその全体が製紙用織物によって構成される。プレスフェルトは、製紙用織物によって構成される基布と短繊維からなるバット層とをニードリングによって一体化して形成される。カンバスには、実質的にその全体が製紙用織物によって構成されるものと、製紙用織物によって構成される基布と短繊維からなるバット層とをニードリングによって一体化したものとがある。
【0003】
また、製紙用織物は使用によって摩耗し、摩耗が進行すると交換する必要が生じるため、交換が必要な程度に摩耗したか否かを確認する手段が必要となる。ワイヤーや、バット層を有さないカンバスのように、その表面が他の層によって覆われておらず、表面が露出する態様で使用される製紙用織物は、その表面を目視できる。このため、製紙用織物を構成する経糸及び/又は緯糸として芯鞘糸を採用し、目視で摩耗の状態を確認することが提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、製紙用織物を構成する芯鞘糸の摩耗が進行し、芯部が露出したとき、視覚的な変化が生じるようにすることが記載されている。特許文献1には、例えば、芯部を鮮明な色とし、鞘部に白色顔料を含ませることにより、鞘部が十分にすり減らされて芯部がむき出しになるまで、芯部の色が視界から隠されるようにしておき、摩耗面側からの観察において、視覚的な色の変化により芯部の露出を把握することで、製紙用織物の摩耗を判断できる旨が記載されている。
【0005】
また、特許文献2には、芯鞘糸を含む製紙用織物(製紙機械布)において、鞘部が複数の層をなし、芯部と鞘部の各層とが対照的な色あるいは反射率を有することにより互いを視覚的に区別できるようにしておくことで、摩耗面側からの観察において、鞘部の各層および芯部のうち、どの部分が露出したかを把握することで、製紙用織物の摩耗度合いを判断できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特表2005-530050号公報
特表2007-520641号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1及び2に記載の構造では、色の変化は「摩耗面側」からしか観察できない。多くの場合、摩耗は走行面側から生じる。走行面側は、抄紙機の内側であり、製紙用織物を駆動させるロールや、製紙用織物を支持するロール、脱水を促すサクションボックス等が配置されている。このため、特許文献1及び特許文献2の構造では、空間的にも、照度的にも目視による摩耗状態の観察が難しかった。
【0008】
さらに、特許文献2に記載の芯鞘糸のように鞘部が複数の層を含む場合、段階的な色の変化によって摩耗の状態を段階的に確認できるものの、鞘部の層が剥離して、摩耗しておらずとも芯部が露出するリスクが高かった。
【0009】
本発明は、以上の背景に鑑み、製紙用織物の寿命を短縮させることなく、その交換時期をより精度よく判断できる製紙用織物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために本発明のある態様は、互いに織り込まれた経糸(2,12)と緯糸(3,13)とを含み、走行面側表面(4,14)及び製紙面側表面(5,15)を有し、前記両表面が露出する態様で使用される製紙用織物(1,11)であって、前記製紙用織物を構成する糸の何れかが、芯部(6,18,20)と、前記芯部の周囲を被覆する鞘部(7,19,21)とを含む芯鞘型構造の芯鞘糸を含み、前記芯部は、不透明又は有色透明の単層をなし、前記鞘部は、無色透明の単層をなす。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

三菱製紙株式会社
包装用紙
4か月前
三菱製紙株式会社
包装用紙
4か月前
三菱製紙株式会社
印刷用紙
5か月前
三菱製紙株式会社
印刷用紙
5か月前
三菱製紙株式会社
両艶クラフト紙
2か月前
三菱製紙株式会社
グラビア印刷用紙
4か月前
日本製紙株式会社
塗工紙
6か月前
井前工業株式会社
不燃紙又はシート
4か月前
株式会社大善
色管理システム
1か月前
ハイモ株式会社
濾水性向上を図る抄紙方法
5か月前
個人
耐水紙体の製造方法および耐水紙体
5か月前
ダイキン工業株式会社
組成物
今日
ダイキン工業株式会社
組成物
今日
日本製紙クレシア株式会社
キッチンタオルロール
5か月前
ダイキン工業株式会社
組成物
今日
日本製紙株式会社
パルプの解砕方法。
5か月前
株式会社サトミ製作所
叩解方法及び叩解装置
4か月前
王子ホールディングス株式会社
カレンダー装置
4か月前
ダイキン工業株式会社
パルプ組成物
3か月前
セイコーエプソン株式会社
解繊装置
4か月前
ダイキン工業株式会社
パルプ組成物
1か月前
リンテック株式会社
透明紙
2か月前
リンテック株式会社
耐油紙
2か月前
ダイキン工業株式会社
パルプ組成物
1か月前
栗田工業株式会社
製紙工程用洗浄剤
4か月前
ダイキン工業株式会社
パルプ組成物
23日前
日本製紙株式会社
非塗工紙及び非塗工紙の製造方法
29日前
株式会社マーケットヴィジョン
機能性紙製品
2か月前
日本フイルコン株式会社
工業用多層織物
4か月前
リンテック株式会社
剥離紙原紙
1か月前
日本フエルト株式会社
製紙用織物
今日
日本製紙クレシア株式会社
キッチンタオルロール
2か月前
丸住製紙株式会社
機能性材料
5か月前
大王製紙株式会社
印刷用塗工紙
2か月前
レンゴー株式会社
白板紙
2か月前
ダイキン工業株式会社
パルプ製品の製造方法
2か月前
続きを見る