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公開番号
2024166721
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-29
出願番号
2023083024
出願日
2023-05-19
発明の名称
低温地上式液化ガスタンク、低温地上式液化ガスタンクの構築方法
出願人
株式会社IHIプラント
,
鹿島建設株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
F17C
3/00 20060101AFI20241122BHJP(ガスまたは液体の貯蔵または分配)
要約
【課題】側壁と屋根との結合部にかかる大きな負荷に充分に耐え得る低温地上式液化ガスタンク、低温地上式液化ガスタンクの構築方法を提供する。
【解決手段】低温地上式液化ガスタンク1は、円筒状に形成されたコンクリート製の側壁20と、側壁20の径方向内側に設けられ、低温液化ガス2の貯蔵空間Aを形成する金属製のメンブレン30と、貯蔵空間Aの上方を覆う金属製の屋根40と、を備え、側壁20の上端部20aには、径方向内側に突出した肩部22が設けられ、肩部22の下面側に、屋根40が固定されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
円筒状に形成されたコンクリート製の側壁と、
前記側壁の径方向内側に設けられ、低温液化ガスの貯蔵空間を形成する金属製のメンブレンと、
前記貯蔵空間の上方を覆う金属製の屋根と、を備え、
前記側壁の上端部には、径方向内側に突出した肩部が設けられ、
前記肩部の下面側に、前記屋根が固定されている、
低温地上式液化ガスタンク。
続きを表示(約 490 文字)
【請求項2】
前記屋根は、前記肩部の下面側に、スタッドボルトを介して固定されている、
請求項1に記載の低温地上式液化ガスタンク。
【請求項3】
前記肩部は、
前記側壁の内壁に固定された支持プレートと、
前記支持プレートに固定され、前記側壁の径方向内側に向かって斜め上方向に延びる固定プレートと、
前記固定プレートの上面側に設けられた前記スタッドボルトと、
前記固定プレートの上面側に打設され、前記スタッドボルトを埋設するコンクリート体と、を備え、
前記固定プレートに、前記屋根が固定されている、
請求項2に記載の低温地上式液化ガスタンク。
【請求項4】
コンクリート製の側壁を円筒状に形成し、
前記側壁の径方向内側に、低温液化ガスの貯蔵空間を形成する金属製のメンブレンを形成し、
前記側壁の上端部に、径方向内側に突出した肩部を形成し、
前記肩部の下面側に、前記貯蔵空間の上方を覆う金属製の屋根を固定する、
低温地上式液化ガスタンクの構築方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、低温地上式液化ガスタンク、低温地上式液化ガスタンクの構築方法に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、LNG(液化天然ガス)、LPG(液化石油ガス)、液体窒素などの低温液化ガスを貯蔵する地上式低温タンクが開示されている。この低温タンクは、全金属製の球面屋根付きで平底円筒形の内槽とプレストレストコンクリート製の側壁と側壁に固定された金属製球面屋根からなる外槽との二重殻構造となっており、内槽と外槽の間に粒状パーライト等の保冷材や、冷熱抵抗緩和材を充填して構成されている。
また、下記特許文献2には、円筒状のコンクリート躯体の上部内周の全周に亘ってリングプレートを取り付け、屋根板の周縁部をリングプレートに固着した地上式低温タンクが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-267099号公報
特開平8-338598号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の低温タンクでは、大型化し液頭圧が大きくなるにつれて、液圧に耐えるために金属内槽の側部板厚が厚くなっていくが、強度や溶接性の観点から厚板化には限界がある。これを解決するための方策として、側部をプレストレストコンクリート製の側壁とし、その側壁に金属製球面屋根を固定する構造が採用される場合がある。
従来の低温タンクの外槽でも、金属製球面屋根はプレストレストコンクリート製側壁に固定されているが、その作用内圧は0.5kPa程度である。この構造の場合、側壁と金属製球面屋根の接続部には、低温液化ガスによる高いガス内圧(例えば20kPa程度)が作用する。このため、低温タンクの側壁と屋根との結合部に大きな負荷がかかる、という問題がある。
また、従来の低温液化ガスを貯蔵する地下式低温タンクでは、地下に埋設されたコンクリート製の側壁に、金属製球面屋根を固定する構造が採用される場合がある。この場合、球面屋根の外端部は厚板となっており、特許文献2の図1に示すリングプレートのように、1m程度は側壁に埋め込まれている。しかしこの場合、この埋め込まれた部分はコンクリート製の側壁内の鉄筋と多数の干渉を起こし、組立が非常に煩雑になり、鉄筋の配置も制約を受けるという課題がある。更に、地上式低温タンクでコンクリート製の側壁を採用した場合、側壁は内部からの液頭圧に耐える必要があるため、側壁内には円周PC鋼材・鉛直PC鋼材を配置する必要があり、この干渉の解決には更に困難になると想定される。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、コンクリート製の側壁と金属製の屋根との結合部にかかる負荷に充分に耐え、かつ金属製の屋根の外端部と側壁内の構造物との干渉を大幅に低減し得る低温地上式液化ガスタンク、低温地上式液化ガスタンクの構築方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る低温地上式液化ガスタンクは、円筒状に形成されたコンクリート製の側壁と、前記側壁の径方向内側に設けられ、低温液化ガスの貯蔵空間を形成する金属製のメンブレンと、前記貯蔵空間の上方を覆う金属製の屋根と、を備え、前記側壁の上端部には、径方向内側に突出した肩部が設けられ、前記肩部の下面側に、前記屋根が固定されている。
【0007】
また、本発明の第2の態様では、第1の態様の低温地上式液化ガスタンクにおいて、前記屋根は、前記肩部の下面側に、スタッドボルトを介して固定されていてもよい。
【0008】
また、本発明の第3の態様では、第2の態様の低温地上式液化ガスタンクにおいて、前記肩部は、前記側壁の内壁に固定された支持プレートと、前記支持プレートに固定され、前記側壁の径方向内側に向かって斜め上方向に延びる固定プレートと、前記固定プレートの上面側に設けられた前記スタッドボルトと、前記固定プレートの上面側に打設され、前記スタッドボルトを埋設するコンクリート体と、を備え、前記固定プレートに、前記屋根が固定されていてもよい。
【0009】
本発明の第4の態様に係る低温地上式液化ガスタンクの構築方法は、コンクリート製の側壁を円筒状に形成し、前記側壁の径方向内側に、低温液化ガスの貯蔵空間を形成する金属製のメンブレンを形成し、前記側壁の上端部に、径方向内側に突出した肩部を形成し、前記肩部の下面側に、前記貯蔵空間の上方を覆う金属製の屋根を固定する。
【発明の効果】
【0010】
上記本発明の一態様によれば、側壁と屋根との結合部にかかる大きな負荷に充分に耐え得る低温地上式液化ガスタンク、低温地上式液化ガスタンクの構築方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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