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公開番号
2024137534
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-07
出願番号
2023049086
出願日
2023-03-24
発明の名称
圧力容器
出願人
豊田合成株式会社
代理人
弁理士法人 共立特許事務所
主分類
F17C
13/00 20060101AFI20240927BHJP(ガスまたは液体の貯蔵または分配)
要約
【課題】口金での金型中芯との干渉を防止して、金型中芯の傷がライナに転写されるのを回避すること。
【解決手段】圧力容器は、ガスを貯蔵可能な内部空間を形成し、軸方向端に開口が設けられた筒状のライナと、ライナの軸方向端側に配置され、内部空間を外部に連絡すると共に開口が位置する流路貫通孔を有し、ライナと一体化される口金と、流路貫通孔に挿嵌されるバルブと、ライナの流路貫通孔内に位置する筒状部位とバルブとの間をシールするシール部材と、を備える。ライナ及び口金における流路貫通孔回りの内壁面は、流路貫通孔へのバルブの挿入方向に沿って広がり、シール部材が配置されるストレート面部と、ストレート面部の挿入方向の手前側端に連続し、ストレート面部の手前側端から挿入方向とは異なる径方向外側に向けて傾斜して広がる傾斜面部と、を有する。ライナと口金との継目は、傾斜面部に形成されている。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
ガスを貯蔵可能な内部空間を形成し、軸方向端に開口が設けられた筒状のライナと、
前記ライナの軸方向端側に配置され、前記内部空間を外部に連絡すると共に前記開口が位置する流路貫通孔を有し、前記ライナと一体化される口金と、
前記流路貫通孔に挿嵌されるバルブと、
前記ライナの前記流路貫通孔内に位置する筒状部位と前記バルブとの間をシールするシール部材と、
を備え、
前記ライナ及び前記口金における前記流路貫通孔回りの内壁面は、
前記流路貫通孔への前記バルブの挿入方向に沿って広がり、前記シール部材が配置されるストレート面部と、
前記ストレート面部の前記挿入方向の手前側端に連続し、前記ストレート面部の前記手前側端から前記挿入方向とは異なる径方向外側に向けて傾斜して広がる傾斜面部と、
を有し、
前記ライナと前記口金との継目は、前記傾斜面部に形成されている、圧力容器。
続きを表示(約 530 文字)
【請求項2】
前記流路貫通孔に前記バルブが挿嵌された状態で前記ライナと前記口金と前記バルブとに囲まれる隙間空間を備え、
前記傾斜面部は、前記隙間空間を区画する面の一部をなし、
前記ライナの一部は、前記隙間空間に露出している、請求項1に記載された圧力容器。
【請求項3】
前記ライナは、インサート成形により前記口金に一体化された樹脂ライナである、請求項1又は2に記載された圧力容器。
【請求項4】
請求項1に記載された圧力容器を製造する方法であって、
前記ストレート面部に対応する金型ストレート面と前記傾斜面部に対応する金型傾斜面とが径方向外面に設けられた金型中芯が前記流路貫通孔に挿入され、前記金型傾斜面の一部が前記口金の前記傾斜面部に当接され、前記ライナの形状に対応する空洞が形成される第一工程と、
前記金型傾斜面の前記挿入方向の手前側が前記口金の前記傾斜面部に当接された状態で、前記ライナの材料が前記空洞に流し込まれ、前記金型傾斜面の他部に接した前記ライナが形成される第二工程と、
前記金型中芯が前記流路貫通孔から抜かれる第三工程と、
を備える、圧力容器の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスを高圧で充填することが可能な圧力容器に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、車両などに搭載されて水素ガスや天然ガスなどのガスを高圧で充填することが可能な圧力容器(例えば、特許文献1)が知られている。特許文献1記載の圧力容器は、容器本体である筒状のライナと、ライナの軸方向両端側それぞれに配置され、軸方向に貫通する流路貫通孔を有する口金と、流路貫通孔に挿嵌されるバルブと、口金とバルブとの間をシールするシール部材と、を備えている。
【0003】
特許文献1記載の圧力容器において、口金における流路貫通孔回りの内壁面は、軸方向に沿って広がるストレート面部を有し、このストレート面部にはシール部材が接して配置される。バルブは、口金に設けられた流路貫通孔にねじ込まれて口金に組み付けられる。シール部材は、口金におけるストレート面部とバルブの外面とに挟持されることにより口金とバルブとの間のシール性を確保する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-2655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記の如くシール部材が口金とバルブとの間をシールする構造に代えて、ライナをバルブのシール箇所まで延ばしたうえで、シール部材がライナとバルブとの間をシールする構造が考えられる。このシール構造において、ライナのシール面は、ライナの軸方向に沿って広がる内面である。この場合において、ライナと口金との接合面が外部に露出する継目が、ライナのシール面と同じ軸方向に沿った面上に設定されているものとすると、ライナのシール箇所よりも軸方向手前側に、口金の内壁面の一部がそのシール面と略同じ径方向位置で存在することになる。この構造では、例えばインサート成形時などの口金の流路貫通孔に金型中芯が挿入される過程でその挿入完了前に、その金型中芯がシール箇所よりも軸方向手前側で口金に干渉してその金型中芯の外面が傷つく可能性がある。
【0006】
上記の如く金型中芯の外面が傷ついたままその金型中芯の挿入が終了してライナの成形が進行すると、その金型中芯の傷が、成形されるライナに転写されることとなる。このため、ライナと口金との継目が、ライナのシール面部と同じ軸方向に沿った面上に設定されている構造では、ライナの特にシール部分に金型中芯の傷に起因する無用な隙間が形成される可能性があり、その結果として、シール部材によるシール性能が低下するおそれがある。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、口金での金型中芯との干渉を防止して、金型中芯の傷がライナに転写されるのを回避することが可能な圧力容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、ガスを貯蔵可能な内部空間を形成し、軸方向端に開口が設けられた筒状のライナと、前記ライナの軸方向端側に配置され、前記内部空間を外部に連絡すると共に前記開口が位置する流路貫通孔を有し、前記ライナと一体化される口金と、前記流路貫通孔に挿嵌されるバルブと、前記ライナの前記流路貫通孔内に位置する筒状部位と前記バルブとの間をシールするシール部材と、を備え、前記ライナ及び前記口金における前記流路貫通孔回りの内壁面は、前記流路貫通孔への前記バルブの挿入方向に沿って広がり、前記シール部材が配置されるストレート面部と、前記ストレート面部の前記挿入方向の手前側端に連続し、前記ストレート面部の前記手前側端から前記挿入方向とは異なる径方向外側に向けて傾斜して広がる傾斜面部と、を有し、前記ライナと前記口金との継目は、前記傾斜面部に形成されている、圧力容器である。
【0009】
この構成によれば、口金での金型中芯との干渉を防止して、金型中芯の傷がライナに転写されるのを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の一実施形態に係る圧力容器の構成図である。
一実施形態の圧力容器の要部の断面図である。
一実施形態の圧力容器の斜視図である。
図2に示す圧力容器の要部の、バルブが流路貫通孔に挿嵌されていない状態での断面図である。
図2に示す圧力容器の要部の、バルブが流路貫通孔に挿嵌されている状態での断面図である。
図2に示す圧力容器の要部の、金型中芯が流路貫通孔に挿入されかつライナの材料が流し込まれる前の状態での断面図である。
図2に示す圧力容器の要部の、金型中芯が流路貫通孔に挿入されかつライナの材料が流し込まれた後の状態での断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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