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公開番号
2025016050
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-31
出願番号
2023119060
出願日
2023-07-21
発明の名称
液化水素貯蔵タンク
出願人
川崎重工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F17C
3/04 20060101AFI20250124BHJP(ガスまたは液体の貯蔵または分配)
要約
【課題】タンク本体とPC構造の防液堤とを備える液化水素貯蔵タンクにおいて、液化水素の払い出し用の配管が防液堤を貫通する貫通部分の脆弱化を抑制する。
【解決手段】液化水素貯蔵タンク1は、タンク本体10、防液堤2および取出配管31を備える。タンク本体10は、液化水素LHを貯蔵する内槽12と、内槽12との間に保冷層13を介して形成される外槽11と、を含む。防液堤2は、タンク本体10の外周を取り囲むように立設され、コンクリート構造を有する。取出配管31は、タンク本体10および防液堤2を貫通し、内槽12に貯蔵された液化水素LHを外部へ払い出すための配管である。防液堤2は、取出配管31が貫通する貫通部分24の強度を補強する補強部6を含む。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
液化水素を貯蔵する内槽と、前記内槽との間に保冷層を介して形成される外槽と、を含むタンク本体と、
前記タンク本体の外周を取り囲むように立設された、コンクリート構造の防液堤と、
前記タンク本体および前記防液堤を貫通し、前記内槽に貯蔵された液化水素を外部へ払い出すための配管と、を備え、
前記防液堤は、前記配管が貫通する貫通部分の強度を補強 する補強部を含む、液化水素貯蔵タンク。
続きを表示(約 580 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の液化水素貯蔵タンクにおいて、
前記防液堤は、プレストレストコンクリート構造を有する、液化水素貯蔵タンク。
【請求項3】
請求項1または2に記載の液化水素貯蔵タンクにおいて、
前記補強部が、前記配管を覆う管路材と、前記管路材の周囲を覆う補剛材とを含む、液化水素貯蔵タンク。
【請求項4】
請求項3に記載の液化水素貯蔵タンクにおいて、
前記補剛材として、前記管路材の管軸方向に所定間隔を置いて配置された第1補剛材および第2補剛材を含み、
前記補強部は、前記第1補剛材と前記第2補剛材とを繋ぐ接続材をさらに含む、液化水素貯蔵タンク。
【請求項5】
請求項1または2に記載の液化水素貯蔵タンクにおいて、
前記補強部が、前記配管を覆う管路材と、前記管路材の外周面から突設されたアンカー材とを含む、液化水素貯蔵タンク。
【請求項6】
請求項1または2に記載の液化水素貯蔵タンクにおいて、
前記内槽内の液化水素を外部へ払い出すポンプをさらに備え、
前記防液堤は、前記ポンプを収容する収容室を内部に有し、
前記貫通部分および前記補強部は、前記収容室と前記タンク本体との間に設けられている、液化水素貯蔵タンク。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、液化水素を貯蔵するタンクに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
液化水素や液化天然ガスなどの低温の液化ガスの貯蔵施設として、前記液化ガスを貯蔵する平底のタンク本体と、このタンク本体の外周を取り囲む防液堤とを備えた液化ガス貯蔵タンクが知られている。前記防液堤は、万が一、タンク本体に損傷等が生じた際に、貯留している液化ガスのタンク周囲への流出防止を目的として建造される。液化ガス貯蔵タンクでは、タンク本体内の液化ガスの払い出し用のポンプが付設される(例えば特許文献1)。
【0003】
貯留する液化ガスが液化水素である場合は、メンテナンス作業の困難性等からタンク本体の内槽内への前記ポンプの設置が難しい場合がある。この場合、タンク本体および防液堤を貫通する配管を設け、当該配管を通してタンク本体に貯蔵された液化水素の払い出しを行うことになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-132619号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
防液堤は、一般にコンクリート構造で形成される。しかし、内槽から液化水素が漏液した場合、防液堤には当該防液堤を拡径する方向に液圧が作用する。この液圧に伴い、防液堤には周方向に引張応力が作用する。このため、防液堤に前記配管を通す貫通部分を設けた場合、前記漏液時における引張応力の発生時に、当該貫通部分は他の部分よりも応力集中が生じ易い強度的弱点部となる。
【0006】
本開示の目的は、タンク本体とコンクリート構造の防液堤とを備える液化水素貯蔵タンクにおいて、液化水素の払い出し用の配管が防液堤を貫通する貫通部分の脆弱化を抑制できる液化水素貯蔵タンクを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一局面に係る液化水素貯蔵タンクは、液化水素を貯蔵する内槽と、前記内槽との間に保冷層を介して形成される外槽と、を含むタンク本体と、前記タンク本体の外周を取り囲むように立設された、コンクリート構造の防液堤と、前記タンク本体および前記防液堤を貫通し、前記内槽に貯蔵された液化水素を外部へ払い出すための配管と、を備え、前記防液堤は、前記配管が貫通する貫通部分の強度を補強する補強部を含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示の液化水素貯蔵タンクによれば、タンク本体とコンクリート構造の防液堤とを備える液化水素貯蔵タンクにおいて、液化水素の払い出し用の配管が防液堤を貫通する貫通部分の脆弱化を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本開示の実施形態に係る液化水素貯蔵タンクを示す断面図である。
図2は、図1のII-II線断面図である。
図3は、防液堤の配管貫通部分に組み込まれる補強部の第1例を示す斜視図である。
図4は、前記補強部の第2例を示す斜視図である。
図5(A)、(B)は、前記補強部の第3例、第4例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[タンクの全体構造]
以下、図面を参照して、本開示に係る液化水素貯蔵タンクの実施形態を詳細に説明する。図1は、本開示の実施形態に係る液化水素貯蔵タンク1を示す断面図、図2は、図1のII-II線断面図である。液化水素貯蔵タンク1は、液化水素LHを貯留する多重殻タンクである。液化水素貯蔵タンク1は、多重殻構造を備えたタンク本体10と、タンク本体10の外周を取り囲むように立設された防液堤2と、タンク本体10内の液化水素LHを外部へ払い出すポンプ3と、防液堤2の躯体内に配置されたポンプ3の収容室51とを含む。図1では、多重殻タンクとして、二重殻タンクを例示している。
(【0011】以降は省略されています)
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