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公開番号2025164426
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-30
出願番号2024068403
出願日2024-04-19
発明の名称ダイクッション装置
出願人川崎重工業株式会社,川重商事株式会社,川崎油工株式会社
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類B21D 24/02 20060101AFI20251023BHJP(本質的には材料の除去が行なわれない機械的金属加工;金属の打抜き)
要約【課題】簡単な制御系でエネルギーの回生が可能なダイクッション装置を提供する。
【解決手段】一実施形態に係るダイクッション装置2は、クッションパッド33の下降時にシリンダユニット4から排出される作動油により油圧モータとして駆動される油圧ポンプモータ51と、クッションパッド33の下降時にシリンダユニット4から排出される作動油が通過する比例弁7Cと、油圧ポンプモータ51を駆動する電動モータ52および比例弁7Cを制御する制御装置9を含む。制御装置9は、クッションパッド33の下降時に、油圧ポンプモータ51の吸入流量がシリンダユニット4の排出流量よりも小さくなるように電動モータ52の回転数を制御するとともに、圧力検出器93で検出されるクッション圧力が設定値となるように比例弁7Cの開度を制御する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
プレス機械用のダイクッション装置であって、
クッションパッドを支持する少なくとも1つの油圧シリンダを含むシリンダユニットと、
前記クッションパッドの上昇時に前記シリンダユニットへ作動油を供給する油圧ポンプとして駆動し、前記クッションパッドの下降時に前記シリンダユニットから排出される作動油により油圧モータとして駆動される油圧ポンプモータと、
前記クッションパッドの上昇時に前記油圧ポンプモータを駆動し、前記クッションパッドの下降時に発電機として機能する電動モータと、
前記クッションパッドの下降時に前記シリンダユニットから排出される作動油が通過する比例弁と、
前記電動モータおよび前記比例弁を制御する制御装置と、
前記シリンダユニットと前記比例弁との間の作動油の圧力であるクッション圧力を検出する圧力検出器と、を備え、
前記制御装置は、前記クッションパッドの下降時に、前記油圧ポンプモータの吸入流量が前記シリンダユニットの排出流量よりも小さくなるように前記電動モータの回転数を制御するとともに、前記圧力検出器で検出されるクッション圧力が設定値となるように前記比例弁の開度を制御する、ダイクッション装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記プレス機械のスライドの位置を検出する第1位置検出器と、
前記クッションパッドの位置を検出する第2位置検出器と、をさらに備え、
前記制御装置は、前記第1位置検出器で検出されるスライドの位置を微分することによって前記スライドの下降速度を算出するか、前記第2位置検出器で検出されるクッションパッドの位置を微分することによって前記クッションパッドの下降速度を算出し、算出したスライドまたはクッションパッドの下降速度から前記シリンダユニットの排出流量を算出する、請求項1に記載のダイクッション装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記プレス機械のスライドがプレス下死点に到達する前に前記電動モータを停止する、請求項1または2に記載のダイクッション装置。
【請求項4】
前記シリンダユニットは、ヘッド側室およびロッド側室を有する昇降シリンダと、受圧室を有する複数のクッションシリンダを含み、
前記昇降シリンダのヘッド側室およびロッド側室が第1切換弁を介して前記油圧ポンプモータと接続され、
前記複数のクッションシリンダの受圧室が前記比例弁と接続されるとともに、第2切換弁またはロジック弁を介して前記油圧ポンプモータと接続される、請求項1または2に記載のダイクッション装置。
【請求項5】
前記クッションパッドの上昇時、前記油圧ポンプモータから前記昇降シリンダのヘッド側室へ作動油が供給される一方、前記クッションシリンダの受圧室へはタンクから作動油が供給され、
前記クッションパッドの下降時、前記油圧ポンプモータへは前記昇降シリンダのヘッド側室から排出された作動油が供給されるとともに前記複数のクッションシリンダの受圧室から排出された作動油の一部が供給され、前記複数のクッションシリンダの受圧室から排出された作動油の残りが前記比例弁を通過する、請求項4に記載のダイクッション装置。
【請求項6】
前記クッションパッドの上昇時、前記油圧ポンプモータから前記昇降シリンダのヘッド側室へ作動油が供給される一方、前記クッションシリンダの受圧室へはタンクから作動油が供給され、
前記クッションパッドの下降時、前記油圧ポンプモータへは前記昇降シリンダのヘッド側室から排出された作動油の一部が供給され、前記昇降シリンダのヘッド側室から排出された作動油の残りおよび前記複数のクッションシリンダの受圧室から排出された作動油が前記比例弁を通過する、請求項4に記載のダイクッション装置。
【請求項7】
プレス機械用のダイクッション装置であって、
クッションパッドを支持する、ヘッド側室およびロッド側室を有する昇降シリンダと、
前記クッションパッドを支持する、受圧室を有する複数のクッションシリンダと、
前記昇降シリンダのヘッド側室およびロッド側室が第1切換弁を介して接続されるとともに、前記複数のクッションシリンダの受圧室が第2切換弁またはロジック弁を介して接続された油圧ポンプモータと、
前記クッションパッドの上昇時に前記油圧ポンプモータを駆動して前記昇降シリンダのヘッド側室へ作動油を供給し、前記クッションパッドの下降時に発電機として機能する電動モータと、
前記複数のクッションシリンダの受圧室と接続された比例弁と、
を備える、ダイクッション装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、プレス機械用のダイクッション装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、プレス機械のスライドと共に下降する上金型に対してクッションの役割を果たすダイクッション装置が知られている。例えば、特許文献1には、クッションパッドを支持する、下室を有する油圧シリンダと、前記油圧シリンダの下室と接続された油圧ポンプモータと、前記油圧ポンプモータと並列に油圧シリンダの下室と接続された比例弁を含むダイクッション装置が開示されている。
【0003】
特許文献1のダイクッション装置では、油圧ポンプモータが電動モータによって駆動されて油圧シリンダの下室へ作動油を供給することによりクッションパッドが上昇する。クッションパッドは、下金型の周囲に配置された複数の皺押え板とクッションピンにより連結されている。皺押え板は下金型と共に成形前の材料であるブランクを支持する。
【0004】
上金型がスライドと共に下降してブランクを介して皺押え板に当接すると、クッションパッドがブランク、皺押え板およびクッションピンを介して上金型によって押し下げられて下降する。このとき、油圧ポンプモータは油圧シリンダの下室から排出される作動油によって油圧モータとして駆動され、電動モータが発電機として機能する。これにより、エネルギーを回生することができる。
【0005】
また、油圧シリンダの下室から排出される作動油は比例弁も通過する。つまり、油圧シリンダの下室から排出される作動油の全量が油圧ポンプモータに供給されるわけではないので、電動モータの容量を小さくすることができる。
【0006】
特許文献1のダイクッション装置は、電動モータおよび比例弁を制御する制御装置と、油圧シリンダの下室の圧力であるクッション圧力を検出する圧力検出器も含む。制御装置は、クッションパッドの下降時に、圧力検出器で検出されるクッション圧力が設定値となるように比例弁の開度および電動モータのトルクを制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第5296806号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1のダイクッション装置では、比例弁と電動モータを併用してクッション圧力を制御するため、比例弁と電動モータの双方で制御ロジックの構築とゲイン調整が必要である。また、比例弁と電動モータとでは応答性が大きくことなる。このため、既設のダイクッション装置を特許文献1のダイクッション装置のように改造しようとした場合、制御系の改造範囲が大きくなる。
【0009】
そこで、本開示は、簡単な制御系でエネルギーの回生が可能なダイクッション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示は、一つの側面から、プレス機械用のダイクッション装置であって、クッションパッドを支持する少なくとも1つの油圧シリンダを含むシリンダユニットと、前記クッションパッドの上昇時に前記シリンダユニットへ作動油を供給する油圧ポンプとして駆動し、前記クッションパッドの下降時に前記シリンダユニットから排出される作動油により油圧モータとして駆動される油圧ポンプモータと、前記クッションパッドの上昇時に前記油圧ポンプモータを駆動し、前記クッションパッドの下降時に発電機として機能する電動モータと、前記クッションパッドの下降時に前記シリンダユニットから排出される作動油が通過する比例弁と、前記電動モータおよび前記比例弁を制御する制御装置と、前記シリンダユニットと前記比例弁との間の作動油の圧力であるクッション圧力を検出する圧力検出器と、を備え、前記制御装置は、前記クッションパッドの下降時に、前記油圧ポンプモータの吸入流量が前記シリンダユニットの排出流量よりも小さくなるように前記電動モータの回転数を制御するとともに、前記圧力検出器で検出されるクッション圧力が設定値となるように前記比例弁の開度を制御する、ダイクッション装置を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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