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公開番号2024171777
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023088981
出願日2023-05-30
発明の名称ガス供給システム
出願人株式会社神戸製鋼所
代理人個人,個人
主分類F17C 9/00 20060101AFI20241205BHJP(ガスまたは液体の貯蔵または分配)
要約【課題】タンク内の液化ガスを需要先に安定的に供給できるようにする。
【解決手段】ガス供給システム10は、液化ガス貯槽1から液体水素Lを受け入れる第1及び第2貯留タンク11,12と、第1又は第2貯留タンク11,12内から吸入した水素ガスGを用いて、第2又は第1貯留タンク12,11内を加圧することにより、第2又は第1貯留タンク12,11内の液体水素Lを供給路25に押し出す圧縮機15と、圧縮機15により、第1貯留タンク11を減圧させるとともに第2貯留タンク12を加圧する状態と、圧縮機15により、第2貯留タンク12を減圧させるとともに第1貯留タンク11を加圧する状態と、の間で切り替え可能に構成された加圧切替機構30と、加圧切替機構30を制御する制御部33と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
液化ガス貯槽に貯留された液化ガスを供給路に送り出すガス供給システムであって、
前記液化ガス貯槽から液化ガス(L)を受け入れる第1貯留タンク及び第2貯留タンクを含む貯留タンク群と、
所定のガス(G)を用いて、前記第2又は第1貯留タンク内を加圧することにより、前記第2又は第1貯留タンク内の液化ガス(L)を前記供給路に押し出すための圧縮機と、
前記第2貯留タンクを加圧する状態である第1状態と、前記第1貯留タンクを加圧する状態である第2状態と、の間で切り替え可能に構成された加圧切替機構と、
前記加圧切替機構を制御する制御部と、
を備えている、ガス供給システム。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記圧縮機が、前記第1又は第2貯留タンク内から吸入したガス(G)を用いて、前記第2又は第1貯留タンク内を加圧することにより、前記第2又は第1貯留タンク内の液化ガスを前記供給路に押し出すための圧縮機であり、
前記第1状態が前記圧縮機により前記第1貯留タンクを減圧させるとともに前記第2貯留タンクを加圧する状態であり、前記第2状態が前記圧縮機により前記第2貯留タンクを減圧させるとともに前記第1貯留タンクを加圧する状態である、請求項1に記載のガス供給システム。
【請求項3】
前記供給路に配置され、前記圧縮機によって加圧された前記第2又は第1貯留タンク内から押し出された液化ガス(L)をガス化させる気化器を備えている、請求項1または2に記載のガス供給システム。
【請求項4】
前記液化ガス貯槽内の液化ガス(L)の流入先を前記第1貯留タンク及び前記第2貯留タンクの間で切り替え可能に構成された入口切替機構と、
前記供給路への液化ガスの押し出し元を前記第1貯留タンク及び前記第2貯留タンクの間で切り替え可能に構成された出口切替機構と、
を備え、
前記制御部は、前記圧縮機、前記加圧切替機構、前記入口切替機構及び前記出口切替機構を制御するように構成され、
前記制御部は、
前記液化ガス貯槽内の液化ガス(L)を前記第1貯留タンクに流入可能な状態にように前記入口切替機構を制御するとともに、前記加圧切替機構が前記第1状態になるように前記加圧切替機構を制御し、さらに、前記第2貯留タンク内の液化ガス(L)が前記供給路に流出可能な状態となるように前記出口切替機構を制御する第1制御と、
前記液化ガス貯槽内の液化ガス(L)を前記第2貯留タンクに流入可能な状態にように前記入口切替機構を制御するとともに、前記加圧切替機構が前記第2状態になるように前記加圧切替機構を制御し、さらに、前記第1貯留タンク内の液化ガス(L)が前記供給路に流出可能な状態となるように前記出口切替機構を制御する第2制御と、
を実行可能である、請求項2に記載のガス供給システム。
【請求項5】
前記圧縮機に吸入される前のガス(G)を加熱するヒータ部をさらに備える、請求項1または2に記載のガス供給システム。
【請求項6】
前記液化ガス貯槽から前記圧縮機への前記液化ガス貯槽内のガスの流通を可能とする蒸発ガス流通路と、
前記液化ガス貯槽内のボイルオフガスが前記蒸発ガス流通路を通して前記圧縮機に吸入されるように、前記蒸発ガス流通路を開放する開閉機構と、
を備えている、請求項1または2に記載のガス供給システム。
【請求項7】
前記圧縮機を迂回しつつ前記第1又は第2貯留タンクと前記供給路とを繋ぐバイパス通路と、
前記バイパス通路を開閉可能に構成されたバイパス切替機構と、
をさらに備え、
前記制御部は、前記第1又は第2貯留タンク内の圧力が所定値を超えたことに基づいて、前記バイパス通路が開放されるように前記バイパス切替機構を制御するように構成されている、請求項1または2に記載のガス供給システム。
【請求項8】
前記圧縮機を迂回しつつ前記第1又は第2貯留タンクと前記供給路とを繋ぐバイパス通路と、
前記バイパス通路を開閉可能なバイパス切替機構と、
をさらに備え、
前記制御部は、
前記加圧切替機構が前記第1状態にある場合において、前記第1貯留タンク内の圧力が閾値以下となったことに基づいて、前記供給路から前記圧縮機に向けてガス(G)が還流するように前記バイパス切替機構を制御し、
前記加圧切替機構が前記第2状態にある場合において、前記第2貯留タンク内の圧力が閾値以下となったことに基づいて、前記供給路から前記圧縮機に向けてガス(G)が還流するように前記バイパス切替機構を制御するように構成されている、請求項2に記載のガス供給システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス供給システムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、環境を考慮して、水素を発電や自動車等の燃料として用いることが考えられており、水素の需要が増大している。水素ガス等の液化ガスをガス化して圧送する手段として、(1)液体ポンプによって液体のまま加圧された液を気化器で気化させ、気化したガスを送る方法(ポンプ型)と、(2)気化器で気化されたガスをガス圧縮機で圧送する方法(圧縮機型)と、の2種類の方法がある。
【0003】
特許文献1には、液化水素に関して、圧縮機型の水素ガス圧送方法を行う水素燃料供給システムが開示されている。この水素燃料供給システムでは、タンクから取り出された液体水素を気化器で気化させ、この気化した水素ガスを圧縮機で昇圧させるととともに、この昇圧された水素ガスを元のタンクに戻してタンク内を加圧し、タンク内の液体水素を需要先に送り出すように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-70301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されている水素燃料供給システムでは、圧縮機によって加圧された水素ガスをタンクに戻してタンク内を昇圧させて、この圧力によってタンク内の液体水素を需要先に送り出す。このため、タンク内の液体水素を需要先に向けて送り出しながら圧縮機を作動させると、タンクから需要先に向けて送り出すはずの液体水素の一部が圧縮機に吸引されてしまう。このため、常時、液体水素を需要先に向けて送出しながら圧縮機を作動させておくことが難しい。
【0006】
そこで、本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、タンク内の液化ガスを需要先に安定的に供給できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一局面に係るガス供給システムは、液化ガス貯槽に貯留された液化ガスを供給路に送り出すガス供給システムであって、前記液化ガス貯槽から液化ガス(L)を受け入れる第1貯留タンク及び第2貯留タンクを含む貯留タンク群と、所定のガス(G)を用いて、前記第2又は第1貯留タンク内を加圧することにより、前記第2又は第1貯留タンク内の液化ガス(L)を前記供給路に押し出すための圧縮機と、前記第2貯留タンクを加圧する状態である第1状態と、前記第1貯留タンクを加圧する状態である第2状態と、の間で切り替え可能に構成された加圧切替機構と、前記加圧切替機構を制御する制御部と、を備えている。
【0008】
本発明に係るガス供給システムでは、第1貯留タンク及び第2貯留タンクが設けられており、制御部により加圧切替機構の状態が切り替えられる。加圧切替機構が第1状態にある場合、第2貯留タンク内の液化ガス(L)が供給路に押し出される。一方、加圧切替機構が第2状態にある場合には、所定のガス(G)により第1貯留タンク内の液化ガス(L)が供給路に押し出される。このため、従来のように、タンク内の液化ガス(L)が需要先に向けて押し出されるまで圧縮機を待機状態にしておく必要がないため、液化ガス(L)を安定的に需要先に向けて押し出すことができる。
【0009】
前記圧縮機が、前記第1又は第2貯留タンク内から吸入したガス(G)を用いて、前記第2又は第1貯留タンク内を加圧することにより、前記第2又は第1貯留タンク内の液化ガスを前記供給路に押し出すための圧縮機であってもよい。この場合、前記第1状態が前記圧縮機により前記第1貯留タンクを減圧させるとともに前記第2貯留タンクを加圧する状態であり、前記第2状態が前記圧縮機により前記第2貯留タンクを減圧させるとともに前記第1貯留タンクを加圧する状態であってもよい。
【0010】
この態様では、第1貯留タンク及び第2貯留タンクが設けられており、制御部により加圧切替機構の状態が切り替えられる。加圧切替機構が第1状態にある場合、第1貯留タンク内が減圧されることにより、第1貯留タンク内の液化ガス(L)が気化する。この気化したガス(G)は圧縮機に吸引されて圧縮され、第2貯留タンク内の液化ガス(L)を加圧する。これにより、第2貯留タンク内の液化ガス(L)が供給路に押し出される。一方、加圧切替機構が第2状態にある場合には、圧縮機から吐出されたガス(G)により第1貯留タンク内の液化ガス(L)が供給路に押し出される。このように、圧縮機が吸引するガス(G)が貯留されるタンクと、圧縮機から吐出されたガス(G)で加圧されるタンクとが別個に設けられている。このため、従来のように、タンク内の液化ガス(L)が需要先に向けて押し出されるまで圧縮機を待機状態にしておく必要がないため、液化ガス(L)を安定的に需要先に向けて押し出すことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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