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公開番号2025103898
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2023221610
出願日2023-12-27
発明の名称取鍋への合金投入方法
出願人株式会社神戸製鋼所
代理人弁理士法人ATEN
主分類C21C 7/06 20060101AFI20250702BHJP(鉄冶金)
要約【課題】取鍋のアルミナ系耐火物の溶損を抑制する。
【解決手段】
溶鋼1tonあたりのSi純分が8.88kg以上となるようにSi合金を取鍋へ投入し、Si含有量が1.0質量%以上である鋼を溶製する際、前記取鍋が、アルミナ系耐火物が内張りされた部分を有し、前記取鍋への出鋼時に、Si合金を含む1種類以上の合金を前記取鍋へ投入し、出鋼時に、Alを主成分とする物質が投入されていない前記取鍋へSi合金を投入する場合、出鋼時に合金を投入しているとき前記取鍋内の溶鋼のSi濃度が3.9質量%以下となるように、合金を投入する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
溶鋼1tonあたりのSi純分が8.88kg以上となるようにSi合金を取鍋へ投入し、Si含有量が1.0質量%以上である鋼を溶製する際、
前記取鍋が、アルミナ系耐火物が内張りされた部分を有し、
前記取鍋への出鋼時に、Si合金を含む1種類以上の合金を前記取鍋へ投入し、
出鋼時に、Alを主成分とする物質が投入されていない前記取鍋へSi合金を投入する場合、
出鋼時に前記合金を投入しているとき前記取鍋内の溶鋼のSi濃度が3.9質量%以下となるように、前記合金を投入することを特徴とする取鍋への合金投入方法。
続きを表示(約 170 文字)【請求項2】
前記合金が、Si合金と、Si合金およびAl合金以外の他の合金とを含む複数種類の合金であり、
前記Alを主成分とする物質がAl合金を含み、
出鋼時に、前記他の合金を投入した後、前記Alを主成分とする物質が投入されていない前記取鍋へSi合金を投入することを特徴とする請求項1に記載の取鍋への合金投入方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、転炉から取鍋への出鋼時に、取鍋へ合金を投入する方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、取鍋のスラグライン煉瓦としてMgO、Cを主成分とする耐火煉瓦を使用した取鍋を使用して、高Si高Al極低炭素鋼を溶製する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-145486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されているように、取鍋のスラグラインにMgO、Cを主成分とする耐火煉瓦が使用されることがあるが、スラグライン以外の部分、例えば、取鍋の底部および側部には、一般的に、アルミナ系耐火物が内張りされている。
【0005】
高Si鋼を溶製する場合、出鋼時に取鍋に多量のSi合金が投入される。取鍋にSi合金が投入されると、Si合金に含まれるSi(ケイ素)と取鍋のアルミナ系耐火物のアルミナとが反応することにより、アルミナ系耐火物が溶損する。取鍋に多量のSi合金が投入されると、Siとアルミナとの反応が進みやすいため、アルミナ系耐火物が溶損しやすい。これにより、取鍋の使用可能チャージ数が減る、耐火物の張替え回数が増加するなどの問題が生じる。
【0006】
本発明は、高Si鋼を溶製するとき、取鍋のアルミナ系耐火物の溶損を抑制できる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
Si合金に含まれるSiとアルミナ系耐火物のアルミナとにより、以下の反応式(1)の反応が起こる。これによりアルミナ系耐火物が溶損する。なお、下線は溶鋼中の成分を表す。
Si
+ Al
2

3
→ SiO
2

Al
・・・(1)
本願発明者らは、上記(1)式の反応が進むことを抑えること目指して研究し、以下の方法を見出した。
【0008】
本明細書で開示される取鍋への合金投入方法は、溶鋼1tonあたりのSi純分が8.88kg以上となるようにSi合金を取鍋へ投入し、Si含有量が1.0質量%以上である鋼を溶製する際、前記取鍋が、アルミナ系耐火物が内張りされた部分を有し、前記取鍋への出鋼時に、Si合金を含む1種類以上の合金を前記取鍋へ投入し、出鋼時に、Alを主成分とする物質が投入されていない前記取鍋へSi合金を投入する場合、出鋼時に前記合金を投入しているとき前記取鍋内の溶鋼のSi濃度が3.9質量%以下となるように、前記合金を投入する。
【0009】
溶鋼中のSi濃度が高くなるにつれて、上記(1)式の反応が進みやすいため、アルミナ系耐火物が溶損しやすい。上述した方法により、溶鋼中のSi濃度が高くなることが抑えられるため、上記(1)式の反応が進むことが抑えられる。これによりアルミナ系耐火物の溶損を抑制できる。具体的には、従来の方法より、アルミナ系耐火物の溶損を抑制できる。
【0010】
なお、Alを主成分とする物質が取鍋へ投入されると、取鍋内溶鋼のAl濃度が高くなり、アルミナの下記の反応が起こりにくい。そのためアルミナ系耐火物が溶損しにくい。下線は溶鋼中の成分を表す。
Al
2

3
→ 2
Al
+ 3

一方、Alを主成分とする物質が取鍋へ投入されていない段階では、上記反応が起こりやすいため、アルミナ系耐火物が溶損しやすい。
本発明は、Alを主成分とする物質が取鍋へ投入されていない段階でSi合金を投入する場合を対象とする、つまり、アルミナ系耐火物が溶損しすい条件でSi合金を投入する場合を対象とする。
上記方法によると、アルミナ系耐火物が溶損しやすい条件でSi合金を投入するが、アルミナ系耐火物の溶損を抑制できる。なお、出鋼時に、Si合金を投入した後、Alを主成分とする物質を投入してもよい。また、出鋼時にAlを主成分とする物質を投入しなくてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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