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公開番号
2025035718
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-14
出願番号
2023142947
出願日
2023-09-04
発明の名称
炉システム
出願人
新和環境株式会社
代理人
個人
主分類
C21C
5/52 20060101AFI20250307BHJP(鉄冶金)
要約
【課題】 炭化炉と電気炉を備え、効率的に稼働する炉システムを提供すること。
【解決手段】 バイオマスを原料として炭化炉により炭化物を生成する炭化部20と、鉄スクラップを原料として電気炉により鉄鋼を生成する溶鋼部50と、を備え、炭化部20で生成された炭化物を溶鋼部50に供給し、炭化部20からの燃焼ガスを起源とする熱により前記鉄スクラップを予熱する炉システム1を提供する。
【選択図】 図2
特許請求の範囲
【請求項1】
炉システムであって、
バイオマスを原料として炭化炉により炭化物を生成する炭化部と、
鉄スクラップを原料として電気炉により鉄鋼を生成する溶鋼部と、
を備え、
前記炭化部で生成された炭化物を前記溶鋼部に供給し、
前記炭化部からの燃焼ガスを起源とする熱により前記鉄スクラップを予熱する炉システム。
続きを表示(約 680 文字)
【請求項2】
炉システムであって、
バイオマスを原料として炭化炉により炭化物を生成する炭化部と、
前記炭化部で生成された炭化物を熱分解炉により熱分解して水性ガスを生成する熱分解部と、
鉄スクラップを原料として電気炉により鉄鋼を生成する溶鋼部と、
を備え、
前記熱分解部で生成された水性ガスを前記溶鋼部に供給し、
前記炭化部からの燃焼ガスを起源とする熱により前記鉄スクラップを予熱する炉システム。
【請求項3】
炉システムであって、
バイオマスを原料として炭化炉により炭化物を生成する炭化部と、
前記炭化部で生成された炭化物を熱分解炉により熱分解して水性ガスを生成する熱分解部と、
鉄スクラップを原料として電気炉により鉄鋼を生成する溶鋼部と、
を備え、
前記炭化部で生成された炭化物を前記熱分解部または/および前記溶鋼部に適宜供給し、
前記炭化物が前記熱分解部に供給された場合に、前記熱分解部で生成された水性ガスを前記溶鋼部に供給し、
前記炭化部からの燃焼ガスを起源とする熱により前記鉄スクラップを予熱する炉システム。
【請求項4】
前記炭化部または/および前記溶鋼部からの燃焼ガスを起源とする熱を前記炉システム中の所望のパートに供給する請求項1~3のいずれか1項に記載の炉システム。
【請求項5】
前記燃焼ガスを起源とする熱が前記炉システム中で循環利用される熱循環経路を備えた請求項4に記載の炉システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、本発明は、炭化炉と鉄スクラップを溶融する電気炉を含む炉システムに関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、炭化炉と他の機能を有する装置を組み合わせたシステムが見られるようになってきた。そのような先行技術の例として以下のものが挙げられる。
【0003】
まず、木質系バイオマスを炭化する炭化炉と、前記炭化炉で得られた炭化物および燃焼ガスにより熱分解ガスを発生させる熱分解炉と、前記熱分解ガスを洗浄し得られた水性ガスを用いて電力を得る発電装置とを備え、前記炭化炉に供給する空気の供給量を制御する空気供給制御部を設け、前記空気の供給量により温度制御された燃焼ガスを熱分解炉に供給することを特徴とするバイオマス発電システムが挙げられる(特許文献1)。
【0004】
次に、燃料電池からの電力により運転される電気炉を備え、前記電気炉に供給されるバイオマスを還元剤とし、前記バイオマスの生成ガスを由来とする水素ガスが前記燃料電池に供給され前記電気炉の電源となる製鉄装置が挙げられる(特許文献2)。
【0005】
ここで、特許文献1に記載のシステムは、電気炉との組み合わせを想定したものではない。また、特許文献2に記載のシステムは、バイオマスや副原料が電気炉に利用されるが、炭化炉との組み合わせを想定したものではない。
【0006】
炭化炉、電気炉ともに高エネルギーを必要とし、燃焼熱や副産物が生じる設備である。このような設備は、装置の単なる組合せではエネルギーや副産物のロスが大きくなる。すなわち、炭化炉と電気炉を組み合わせたシステムとして、各炉で生じた熱等のロスが少ない効率的な炉システムが求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2017-132969号公報
特開2023-13386号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、各炉で生じた熱等のロスが少ない効率的な炉システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の発明は、炉システムであって、バイオマスを原料として炭化炉により炭化物を生成する炭化部と、鉄スクラップを原料として電気炉により鉄鋼を生成する溶鋼部と、を備え、前記炭化部で生成された炭化物を前記溶鋼部に供給し、前記炭化部からの燃焼ガスを起源とする熱により前記鉄スクラップを予熱する炉システムである。また、第2の発明は、炉システムであって、バイオマスを原料として炭化炉により炭化物を生成する炭化部と、前記炭化部で生成された炭化物を熱分解炉により熱分解して水性ガスを生成する熱分解部と、鉄スクラップを原料として電気炉により鉄鋼を生成する溶鋼部と、を備え、前記熱分解部で生成された水性ガスを前記溶鋼部に供給し、前記炭化部からの燃焼ガスを起源とする熱により前記鉄スクラップを予熱する炉システムである。また、第3の発明は、炉システムであって、バイオマスを原料として炭化炉により炭化物を生成する炭化部と、前記炭化部で生成された炭化物を熱分解炉により熱分解して水性ガスを生成する熱分解部と、鉄スクラップを原料として電気炉により鉄鋼を生成する溶鋼部と、を備え、前記炭化部で生成された炭化物を前記熱分解部または/および前記溶鋼部に適宜供給し、前記炭化物が前記熱分解部に供給された場合に、前記熱分解部で生成された水性ガスを前記溶鋼部に供給し、前記炭化部からの燃焼ガスを起源とする熱により前記鉄スクラップを予熱する炉システムである。また、第4の発明は、前記炭化部または/および前記溶鋼部からの燃焼ガスを起源とする熱を前記炉システム中の所望のパートに供給する第1~3のいずれかの発明の炉システムである。また、第5の発明は、前記燃焼ガスを起源とする熱が前記炉システム中で循環利用される熱循環経路を備えた第4の発明の炉システムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、炭化部において生じた燃焼ガスにより鉄スクラップを予熱すること、および、炭化部において生成された炭化物を溶鋼部に供給することで、熱等のロスが削減され、システムの効率化が期待できる。また、本発明は、炭化部において生成された炭化物を熱分解部に供給し、さらに水性ガスを生成し、これを溶鋼部に供給することで、システムの効率化が期待できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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