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公開番号2025019949
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-07
出願番号2023123879
出願日2023-07-28
発明の名称製鋼用副資材及びその製造方法
出願人個人
代理人個人
主分類C21C 5/28 20060101AFI20250131BHJP(鉄冶金)
要約【課題】カサ比重の調整が容易で、使用時のCO2の発生が少なく、ロックウール廃材の有効利用に寄与する製鋼用副資材を提供する。
【解決手段】製鋼用副資材は、主原料としてロックウール1~95質量%、副原料として紛粒物1~95%、結合剤1~50%を含む。副原料の第1形態は、焼成灰、フライアッシュ、硅砂、レンガ屑の少なくともいずれかの紛粒物と、製紙スラッジとを含む。副原料の第2形態は、焼成灰、硅石紛の少なくともいずれかの紛粒物を含む。副原料の第3形態は、硅石紛、フライアッシュ、硅砂、レンガ屑、コークス、ベントナイト、ガラス粉、クレー、マグネシア、マグネシアクリンカー、マグカーボンの少なくともいずれかの紛粒物と、製紙スラッジとを含む。結合剤は、酢酸ビニル、リグニン、糖蜜、珪酸ナトリウム、アルファスターチ、コーンスターチ、カルボキシメチルセルロース、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂の少なくともいずれかを含む。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
主原料としてロックウール1~95質量%、副原料として紛粒物1~95%、結合剤1~50%を含む製鋼用副資材。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記副原料として、焼成灰、フライアッシュ、硅砂、レンガ屑の少なくともいずれかの紛粒物と、製紙スラッジとを含む請求項1に記載の製鋼用副資材。
【請求項3】
前記副原料として、焼成灰、硅石紛の少なくともいずれかの紛粒物を含む請求項1に記載の製鋼用副資材。
【請求項4】
前記副原料として、硅石紛、フライアッシュ、硅砂、レンガ屑、コークス、ベントナイト、ガラス粉、クレー、マグネシア、マグネシアクリンカー、マグカーボンの少なくともいずれかの紛粒物と、製紙スラッジとを含む請求項1に記載の製鋼用副資材。
【請求項5】
前記結合剤として、酢酸ビニル、リグニン、糖蜜、珪酸ナトリウム、アルファスターチ、コーンスターチ、カルボキシメチルセルロース、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂の少なくともいずれかを含む請求項1に記載の製鋼用副資材。
【請求項6】
主原料としてロックウール1~95質量%を水で湿潤させる湿潤工程と、
前記湿潤させたロックウールに増粘剤と水の混合物を加えて糊化する糊化工程と、
前記糊化したロックウールに、副原料として紛粒物1~95%、結合剤1~50%を混合して混錬する混錬工程と、
混錬した原料を所定形状に押し出して切断する押出工程と、
を含む製鋼用副資材の製造方法。
【請求項7】
押し出した成型品を乾燥させる乾燥工程をさらに含む請求項6に記載の製鋼用副資材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、保温材、抑制剤等の製鋼用副資材及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
製鉄業や製鋼業では、溶銑鍋や取鍋に収容される溶融金属の湯面上に添加され、溶融金属の表面を覆うことにより溶融金属の温度低下を防止する保温材や、転炉の溶鋼表面に発生するスラグに投入してガスの抜け道を作り、スラグの発泡膨張(フォーミング)を抑制して吹きこぼれるのを防止するための抑制材等の製鋼用副資材が使用されている。
【0003】
保温材としては、現在、米を脱穀した後のモミガラと、製紙工場で発生するヘドロ状のスラッジをロータリーキルンで焼成したスラッジ焼成品とが主流である。モミガラは、近年安くはないが、発生する炭酸ガス(CO

)が多いうえ、納入が不安定で在庫量の確保が不安定であるという問題がある。スラッジ焼成品は、化学成分の硫黄、リンの分析値が高めで、納入量が限定され、モミガラと比べてカサ比重が大きく、価格も割高であるという問題がある。
【0004】
抑制材としては、現在、製紙工場で発生する生スラッジと、転炉及び電炉で発生する産業廃棄物との混合物を押し出してブリケット状又は円柱状に成型し合成品が主流である。合成品は、生スラッジを主原料とするため、製造時にアンモニア臭が発生する。また、合成品は、炭素質を含有し、この炭素が溶鋼のスラグ中に含有されるFeOと反応してCO

ガスを発生する。このCO

ガスがスラグ中のガス圧を高める要因となって、スラグの膨張をもたらす。スラグのフォーミング抑制の点からすると、逆の効果になるので、抑制材の化学成分中に炭素質は低く保持したほうが好ましい。これはスラグ中のT-Feが高いときに激しく反応が見られるが、逆にスラグ中のT-Feが少ないときには炭素成分は発熱作用があり、スラグの流動性に寄与し、改善作用によりガスが抜けやすくなり、沈静化に役立つ一面がある。しかし、合成品は、カサ比重が小さいため、スラグの破泡作用が十分ではないし、多量のCO

を排出する。
【0005】
このように、従来の製鋼用副資材は、使用時の発生するCO

による地球の温暖化が問題となっている。
【0006】
近年、製鋼用副資材として産業廃棄物を活用することが行われている。例えは、特許文献1には、建築系廃棄物、自動車系廃棄物を利用したフォーミング抑制材、特許文献2には、シュレッダーダストを利用した製鋼用副資材、特許文献3には、バイオマス焼成灰を利用した本願出願人によるスラグフォーミング抑制剤、特許文献4には、シュレッダーダスト、微粉シリコン又は/及び微紛炭化珪素、燃焼灰を利用する製鋼用フォーミング抑制材、特許文献5には転炉の使用済みMgO-C煉瓦を利用した保温材が記載されている。また、特許文献6には、アスベスト、ガラス繊維、ロックウール、スラグウール、FRP樹脂等の繊維状廃棄物を利用した製鉄用副資材が記載されている。
【0007】
ロックウール、スラグウールは、岩石や高炉スラグ、硅石を高温で溶解し、遠心力で吹き飛ばして繊維状に加工して製造され、断熱材や吸音材、耐火材として使用されるものであるが、製造時に多量の廃材が生じる。ロックウール廃材は、埋め立て処分され、あるいはセメントの増量材として使用されるが、その有効利用や再生処理が要望されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許第5749386号明細書
特開2018-178171号公報
特開2016-196686号公報
特開2015-57506号公報
特開2009-132951号公報
特開2007-253031号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたもので、カサ比重の調整が容易で、使用時のCO

の発生が皆無となり、く、ロックウール廃材の有効利用に寄与する製鋼用副資材及びその製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
(1)製鋼用副資材は、
主原料としてロックウール1~95質量%、副原料として紛粒物1~95%、結合剤1~50%を含む。
(2)前記手段1において、
前記副原料として、焼成灰、フライアッシュ、硅砂、レンガ屑の少なくともいずれかの紛粒物と、製紙スラッジとを含む。製紙スラッジは、強度上問題がなければ少量でもよく、使用しなくてもよい。
(3)前記手段1において、
前記副原料として、焼成灰、硅石紛の少なくともいずれかの紛粒物を含む。
(4)前記手段1において、
前記副原料として、硅石紛、フライアッシュ、硅砂、レンガ屑、コークス、ベントナイト、ガラス粉、クレー、マグネシア、マグネシアクリンカー、マグカーボンの少なくともいずれかの紛粒物と、製紙スラッジとを含む。
(5)前記手段1から4のいずれかにおいて、
前記結合剤として、酢酸ビニル、リグニン、糖蜜、珪酸ナトリウム、アルファスターチ、コーンスターチ、カルボキシメチルセルロース、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂の少なくともいずれかを含む。
(【0011】以降は省略されています)

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