TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025004595
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-15
出願番号2023104382
出願日2023-06-26
発明の名称溶銑の脱硫方法
出願人日本製鉄株式会社
代理人個人
主分類C21C 1/02 20060101AFI20250107BHJP(鉄冶金)
要約【課題】脱硫反応効率を高位にかつ安定させた溶銑の脱硫方法を提供する。
【解決手段】インペラーを回転させて溶銑を攪拌しながら脱硫剤を投入することにより脱硫処理を行う溶銑の脱硫方法であって、前記脱硫剤は、前記脱硫剤中における粒径が500μm超の割合が5質量%以下で、前記脱硫剤中における粒径が75μm超の割合をRr(質量%)、粒径が45μm以下の割合をRf(質量%)とした場合に、比Rf/Rrが1.0以上1.7以下で、前記脱硫剤中における粒径が45μm超75μm以下の割合をRm(質量%)とした場合に、比Rr/Rmが1.1以上であり、脱硫処理の終了時におけるスラグの塩基度が2.0以上5.0以下で、脱硫処理の終了時におけるスラグ中のAl2O3濃度が2質量%以上10質量%以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
インペラーを回転させて溶銑を攪拌しながら脱硫剤を投入することにより脱硫処理を行う溶銑の脱硫方法であって、
前記脱硫剤は、
前記脱硫剤中における粒径が500μm超の割合が5質量%以下で、
前記脱硫剤中における粒径が75μm超の割合をRr(質量%)、粒径が45μm以下の割合をRf(質量%)とした場合に、比Rf/Rrが1.0以上1.7以下で、
前記脱硫剤中における粒径が45μm超75μm以下の割合をRm(質量%)とした場合に、比Rr/Rmが1.1以上であり、
脱硫処理の終了時におけるスラグの塩基度が2.0以上5.0以下で、
脱硫処理の終了時におけるスラグ中のAl
2

3
濃度が2質量%以上10質量%以下であることを特徴とする溶銑の脱硫方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、機械攪拌を行って溶銑の脱硫処理を行う溶銑の脱硫方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、高純度鋼への需要がより高まっており、効率的かつ安定的な脱硫方法の開発が求められている。脱硫反応は酸素濃度が低い方が進行しやすいことから、転炉での吹酸処理により溶鉄中の酸素ポテンシャルが高まる前に脱硫処理を行うことが望ましい。そこで、高炉から出銑された溶銑の段階において硫黄濃度を低減させる方法が従来から行われている。
【0003】
高炉から出銑された溶銑の脱硫方法としては、上部よりプロペラ状の撹拌機(以下、インペラーと称す)を鍋状の精錬容器に収容された溶銑に浸漬して回転させ、溶銑に脱硫剤を添加することにより脱硫を行う機械攪拌式脱硫法が広く行われている。機械攪拌式脱硫法では、脱硫反応を促進させるために脱硫剤を効率よく溶銑中に攪拌させ、溶銑と脱硫剤との間の反応界面積を向上させる必要がある。
【0004】
そこで、特許文献1には、反応界面積を向上させるために粒径の細かい脱硫剤を用いることを前提に、脱硫剤の添加速度を溶銑1トン当たり1.6kg/min以下に制御する技術が開示されている。また、特許文献2には、粒径が30μm~400μmの範囲の脱硫剤を上吹き添加して脱硫処理を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2007-247045号公報
特開2011-149087号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1及び2に記載の方法は、脱硫剤の溶銑への巻き込み状況によって脱硫反応効率が変動しやすいという課題がある。
【0007】
本発明は前述の問題点を鑑み、脱硫反応効率を高位にかつ安定させた溶銑の脱硫方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、インペラーを回転させて溶銑を攪拌させながら脱硫処理を行う機械攪拌式脱硫法において、脱硫反応効率を高い水準で安定させるためには、脱硫剤粒子が溶銑表面に浮くことを抑制して溶銑中に沈ませ、かつ極力広い反応界面積を確保することが重要であると考え、種々の脱硫条件を検討した。その結果、脱硫剤の粒径分布を含めて脱硫条件を適正化することで、脱硫反応効率を高い水準で安定させることができることを見出した。本発明のこの適正化は、溶銑中に沈み込みやすい粗粒の脱硫剤を核粒子とし、広い反応界面積を確保できる細粒の脱硫剤を付着粒子として、脱硫処理中にこれらを付着させた粒子(以下、有核粉付着粒子と称す)を多く生成させたことによるものと推定できた。
【0009】
本発明は以下のとおりである。
[1]
インペラーを回転させて溶銑を攪拌しながら脱硫剤を投入することにより脱硫処理を行う溶銑の脱硫方法であって、
前記脱硫剤は、
前記脱硫剤中における粒径が500μm超の割合が5質量%以下で、
前記脱硫剤中における粒径が75μm超の割合をRr(質量%)、粒径が45μm以下の割合をRf(質量%)とした場合に、比Rf/Rrが1.0以上1.7以下で、
前記脱硫剤中における粒径が45μm超75μm以下の割合をRm(質量%)とした場合に、比Rr/Rmが1.1以上であり、
脱硫処理の終了時におけるスラグの塩基度が2.0以上5.0以下で、
脱硫処理の終了時におけるスラグ中のAl
2

3
濃度が2質量%以上10質量%以下であることを特徴とする溶銑の脱硫方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、脱硫反応効率を高位にかつ安定させた溶銑の脱硫方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

日本製鉄株式会社
鋼材
今日
日本製鉄株式会社
鋼線
29日前
日本製鉄株式会社
線材
29日前
日本製鉄株式会社
鋼材
1か月前
日本製鉄株式会社
床構造
1か月前
日本製鉄株式会社
溶接継手
1か月前
日本製鉄株式会社
角形鋼管
16日前
日本製鉄株式会社
評価方法
1か月前
日本製鉄株式会社
鉄道車輪
1か月前
日本製鉄株式会社
鉄道車輪
1か月前
日本製鉄株式会社
柱梁接合部
15日前
日本製鉄株式会社
圧延H形鋼
16日前
日本製鉄株式会社
直流電気炉
24日前
日本製鉄株式会社
直流電気炉
24日前
日本製鉄株式会社
冷却構造体
2か月前
日本製鉄株式会社
冷却構造体
2か月前
日本製鉄株式会社
脱りん方法
2か月前
日本製鉄株式会社
クランク軸
1か月前
日本製鉄株式会社
軸受用鋼管
1か月前
日本製鉄株式会社
鋼の製造方法
1か月前
日本製鉄株式会社
金属溶解方法
24日前
日本製鉄株式会社
転炉吹錬方法
17日前
日本製鉄株式会社
転炉吹錬方法
17日前
日本製鉄株式会社
高炉の操業方法
1か月前
日本製鉄株式会社
直流電気溶解炉
24日前
日本製鉄株式会社
高炉の操業方法
22日前
日本製鉄株式会社
高炉の操業方法
2か月前
日本製鉄株式会社
パネル用支持具
15日前
日本製鉄株式会社
鋼線及び撚り線
16日前
日本製鉄株式会社
パネル用支持具
15日前
日本製鉄株式会社
鋼管用ねじ継手
15日前
日本製鉄株式会社
鋼線及びロープ
16日前
日本製鉄株式会社
焼結鉱の製造方法
1か月前
日本製鉄株式会社
焼結鉱の製造方法
1か月前
日本製鉄株式会社
焼結鉱の製造方法
1か月前
日本製鉄株式会社
棒製品の製造方法
1か月前
続きを見る