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公開番号2025114053
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-05
出願番号2024008467
出願日2024-01-24
発明の名称溶鋼の製造方法
出願人日本製鉄株式会社
代理人個人
主分類C21C 5/52 20060101AFI20250729BHJP(鉄冶金)
要約【課題】多様な炭材を用いて効率よく加炭できる溶鋼の製造方法を提供する。
【解決手段】電気炉において、鉄源を溶解しながらランスから溶鉄面へ炭材を供給して溶鋼を製造する溶鋼の製造方法であって、前記ランスの静止状態の溶鉄面からの角度を20°以上、かつ前記ランスの先端から静止状態の溶鉄面までのランス中心軸方向の直線距離xと前記ランスの先端のノズルの出口径dとの比x/dが140以下となるように前記ランスを設置し、前記ランス先端のキャリヤガスの中心流速を50m/s以上、かつ鉄源の規定溶解量と種湯との合計当たりの炭材の供給速度を0.6kg/(min・t-steel)以下の条件で前記ランスから溶鉄面へ前記炭材を上吹きする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電気炉において、鉄源を溶解しながらランスから溶鉄面へ炭材を供給して溶鋼を製造する溶鋼の製造方法であって、
前記ランスの静止状態の溶鉄面からの角度を20°以上、かつ前記ランスの先端から静止状態の溶鉄面までのランス中心軸方向の直線距離xと前記ランスの先端のノズルの出口径dとの比x/dが140以下となるように前記ランスを設置し、
前記ランス先端のキャリヤガスの中心流速を50m/s以上、かつ鉄源の規定溶解量と種湯との合計当たりの炭材の供給速度を0.6kg/(min・t-steel)以下とする条件で前記ランスから溶鉄面へ前記炭材を上吹きすることを特徴とする溶鋼の製造方法。
続きを表示(約 130 文字)【請求項2】
前記炭材として、植物を炭化したバイオマス炭を用いることを特徴とする請求項1記載の溶鋼の製造方法。
【請求項3】
前記炭材の見かけ密度を0.50g/cm
3
未満とすることを特徴とする請求項1記載の溶鋼の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電気炉を用いた溶鋼の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電気炉において、溶鉄へ加炭したり熱源やCO発生源としたりするために炭材が用いられる。一方で炭材は見かけ密度が小さいことから固形の炭材を自由落下によって投入すると、スラグ上で留まって溶鉄に到達しない場合もあるため、粉粒状の炭材をランスからキャリヤガスにより搬送して溶鉄へ供給する操業が一般的に行われてる。しかしながら、ランスから供給される炭材の慣性力が弱いことから、粉粒状の炭材をキャリヤガスにより搬送しても溶鉄に到達させにくい。
【0003】
そこで、炭材を効率よく溶鉄に吹き込む技術が多く提案されている。特許文献1には、ランスの中心部からキャリヤガスにより炭材を噴射するとともに、外周部から燃料と支燃性ガスとを噴射させ、燃焼させることで、溶鉄中に炭材を侵入させる方法が開示されている。
【0004】
一方で、カーボンニュートラルの炭材として、木材などを起源とするバイオマス炭が近年着目されている。特許文献2には、飛散しにくくかつ効率よく加炭できる炭材として、かさ密度が粉コークス相当でかつ固定炭素分が75質量%以上であるヤシガラ由来のバイオマス炭を用いる方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2021/090654号
特開2009-46724号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
カーボンニュートラルの炭材として近年着目されているバイオマス炭は、一般的には見かけ密度が約0.50g/cm
3
未満であるものが多く、加えて含有する水分や揮発成分に起因したガス発生により飛散しやすいため、より溶鉄に到達させにくい。特許文献1に記載の方法では、炭材として、コークス粉、石炭、プラスチックなどの1種以上を用いるが、バイオマス炭を用いると溶鉄への侵入効率が低下してしまう。さらには燃料と支燃性ガスのコストを要する課題がある。また、特許文献2に記載の方法では、ココナツヤシまたはアブラヤシを原料としたバイオマス炭を用いているが、原料となる植物が限定されており、より見かけ密度の低いバイオマス炭を使用できない。
【0007】
本発明は前述の問題点を鑑み、多様な炭材を用いて効率よく加炭できる溶鋼の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は前述の問題点を解決するためになされたものであり、以下のとおりである。
[1]
電気炉において、鉄源を溶解しながらランスから溶鉄面へ炭材を供給して溶鋼を製造する溶鋼の製造方法であって、
前記ランスの静止状態の溶鉄面からの角度を20°以上、かつ前記ランスの先端から静止状態の溶鉄面までのランス中心軸方向の直線距離xと前記ランスの先端のノズルの出口径dとの比x/dが140以下となるように前記ランスを設置し、
前記ランス先端のキャリヤガスの中心流速を50m/s以上、かつ鉄源の規定溶解量と種湯との合計当たりの炭材の供給速度を0.6kg/(min・t-steel)以下とする条件で前記ランスから溶鉄面へ前記炭材を上吹きすることを特徴とする溶鋼の製造方法。
[2]
前記炭材として、植物を炭化したバイオマス炭を用いることを特徴とする上記[1]記載の溶鋼の製造方法。
[3]
前記炭材の見かけ密度を0.50g/cm
3
未満とすることを特徴とする上記[1]記載の溶鋼の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、溶鋼を製造する際に、多様な炭材を用いて効率よく加炭することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
電気炉において、炭材を上吹きしている様子を説明するための図である。
ランスから炭材を上吹きする様子を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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