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公開番号
2025117733
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-13
出願番号
2024012614
出願日
2024-01-31
発明の名称
車輪
出願人
日本製鉄株式会社
代理人
アセンド弁理士法人
主分類
B60B
17/00 20060101AFI20250805BHJP(車両一般)
要約
【課題】付加部品を用いることなく、静粛性を向上させることができる鉄道車両用の波打車輪を提供する。
【解決手段】車輪(100,100A,100B)は、ボス部(10)と、リム部(20)と、板部(30)とを備える。リム部(20)は、フランジ(22)を含む。板部(30)は、円周方向に波打つように形成される。板部(30)は、湾曲部(31,32)を含む。湾曲部(31)は、フランジ(22)側に凸に湾曲し、板部(30)の中央(Cw)に対してボス部(10)側に頂部が配置される。湾曲部(32)は、反フランジ(22)側に凸に湾曲し、板部(30)の中央(Cw)に対してリム部(20)側に頂部が配置される。車輪(100,100A,100B)は、板厚変化断面を有する。板厚変化断面では、湾曲部(31)から湾曲部(32)までの範囲(Rw)において板部(30)の板厚が非一定であるとともに湾曲部(32)で当該板厚が最大となる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
鉄道車両用の車輪であって、
ボス部と、
前記ボス部の外周側に配置され、踏面と、前記車輪の軸方向において前記踏面に隣接して設けられ、前記踏面から前記車輪の半径方向において外側に突出するフランジとを含むリム部と、
前記ボス部と前記リム部とを接続し、前記車輪の円周方向に波打つように形成される板部と、
を備え、
前記板部は、
前記軸方向において前記フランジ側に凸に湾曲し、前記半径方向における前記板部の中央に対して前記ボス部側に頂部が配置される第1湾曲部と、
前記軸方向において前記フランジの反対側に凸に湾曲し、前記板部の前記中央に対して前記リム部側に頂部が配置される第2湾曲部と、
を含み、
前記車輪は、当該車輪の中心軸を含む断面であって、前記第1湾曲部から前記第2湾曲部までの範囲において前記板部の板厚が非一定であるとともに前記第2湾曲部で当該板厚が最大となる板厚変化断面を有する、車輪。
続きを表示(約 670 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の車輪であって、
前記第2湾曲部の板厚は、前記円周方向に沿って周期的に変化する、車輪。
【請求項3】
請求項2に記載の車輪であって、
前記第2湾曲部の前記頂部が前記軸方向において最も前記フランジに近づく位置での前記車輪の前記中心軸を含む断面を第1断面、前記第2湾曲部の前記頂部が前記軸方向において最も前記フランジから遠ざかる位置での前記車輪の前記中心軸を含む断面を第2断面、前記円周方向において前記第1断面と前記第2断面との中間の位置での前記車輪の前記中心軸を含む断面を第3断面としたとき、少なくとも前記第1断面が前記板厚変化断面であり、
前記第2湾曲部は、前記第1断面、前記第2断面、及び前記第3断面のうち前記第1断面において最大の板厚を有する、車輪。
【請求項4】
請求項2に記載の車輪であって、
前記第2湾曲部の前記頂部が前記軸方向において最も前記フランジに近づく位置での前記車輪の前記中心軸を含む断面を第1断面、前記第2湾曲部の前記頂部が前記軸方向において最も前記フランジから遠ざかる位置での前記車輪の前記中心軸を含む断面を第2断面、前記円周方向において前記第1断面と前記第2断面との中間の位置での前記車輪の前記中心軸を含む断面を第3断面としたとき、少なくとも前記第2断面が前記板厚変化断面であり、
前記第2湾曲部は、前記第1断面、前記第2断面、及び前記第3断面のうち前記第2断面において最大の板厚を有する、車輪。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、鉄道車両用の車輪に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
鉄道車両用の車輪は、ボス部と、リム部と、板部とを備える。ボス部には車軸が挿入される。リム部は、ボス部の外周側に配置されている。リム部は、踏面及びフランジを含む。踏面は、レールの頭頂面に接触する面である。フランジは、踏面から車輪の半径方向において外側に突出する。板部は、リム部とボス部とを接続している。
【0003】
鉄道車両用の車輪の一種として、波打車輪が知られている。波打車輪は、板部を車輪の円周方向に波打たせた車輪である。波打車輪では、板部が波打つ形状を有することで板部の強度が確保されやすくなるため、板部の板厚を抑えることができる。そのため、波打車輪は、非波打車輪と比較して軽量化できるというメリットを有する。一方、波打車輪は、一般に、踏面ブレーキによって制動力を得る。波打車輪では、その板部形状により、踏面ブレーキによる熱応力が大きくなりやすい。
【0004】
特許文献1及び2では、ブレーキによって板部に発生する熱応力を低減するための波打車輪が提案されている。特許文献1の波打車輪において、リム部はボス部に対して軌道外側に位置している。この波打車輪では、フランジ側から見て板部の波の最低部の位置での半径方向断面において、板部のリム側フィレットからボス側フィレットまでの軸方向の距離を偏心量とし、偏心量が所定の範囲内に設定されている。また、フランジ側から見て板部の波の最頂部の位置での半径方向断面におけるボス側フィレットと、フランジ側から見て板部の波の最低部の位置での半径方向断面におけるボス側フィレットとの軸方向の距離をボス側板部の波深さ量とし、波深さ量が所定の範囲内に設定されている。特許文献1には、このような構成により、波打車輪の板部に発生する熱応力を非波打車輪の板部に発生する熱応力以下に低減することができると記載されている。
【0005】
特許文献2の波打車輪は、リム側板部がボス側板部に対して軌道外側に位置し、リム側板部が反フランジ側に凸に湾曲する一方、ボス側板部がフランジ側に凸に湾曲する車輪である。この波打車輪では、リム側板部の波打ち量とボス側板部の波打ち量との比が1.0以上となっている。リム側板部の波打ち量は、板部の波の最低部の位置での半径方向断面における湾曲底部(フランジ側表面)と、板部の波の最頂部の位置での半径方向断面における湾曲底部(フランジ側表面)との軸方向の距離である。ボス側板部の波打ち量は、板部の波の最低部の位置での半径方向断面における湾曲底部(反フランジ側表面)と、板部の波の最頂部の位置での半径方向断面における湾曲底部(反フランジ側表面)との軸方向の距離である。特許文献2には、リム側板部の波打ち量とボス側板部の波打ち量との比を大きくすることにより、板部に発生する最大熱応力を低減することができると記載されている。
【0006】
特許文献1及び2の波打車輪によれば、ブレーキによって板部に発生する熱応力を低減することができる。しかしながら、特許文献1及び2は、車輪から生じる振動騒音には着目していない。鉄道車両から生じる騒音のうち、レール-車輪間の接触により生じる振動騒音は転動音と称される。沿線環境保護の観点から、転動音を低減し、車輪の静粛性を向上されることが望まれている。
【0007】
特許文献3及び4には、鉄道車両の走行時の騒音を低減させるための車輪が開示されている。特許文献3の車輪は、外輪と、内輪と、外輪と内輪との間に配置されたクッションとを備える。特許文献3によれば、外輪が受ける振動がクッションに吸収されることにより、内輪及び車軸を通じた台車への振動の伝達が少なくなる。そのため、鉄道車両の走行時の騒音が低減される。
【0008】
特許文献4では、動的振動子が車輪に取り付けられている。動的振動子は、板部の両側に配置され、リム部の内周面に固定される。動的振動子の各々は、環状の鋼片からなる能動質量部分と、能動質量部分と車輪との間に介在する弾性要素とを含む。この動的振動子は、所定の固有振動モードに対する車輪の共振周波数と等しい固有振動数を有し、当該固有振動モードと同じモードで振動するようにリム部に固定されている。特許文献4では、リム部の振動が動的振動子に伝達されると動的振動子が車輪の固有振動数で振動し、且つ車輪の振動と反対移相で同調するため、車輪の振動及び騒音が減衰されると説明されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開平6-278401号公報
特開2002-137601号公報
特開平2-63901号公報
特開平10-81104号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
波打車輪は、板部が波打つ形状を有することにより、非波打車輪と比較して大きな転動音を発生させる傾向がある。波打車輪の静粛性を向上させるための手段として、車輪の振動自体を抑制する手段、又は発生した転動音を吸音若しくは遮音する手段が考えられる。しかしながら、いずれの手段を選択する場合であっても、特許文献3及び4に記載されているように、通常は付加部品が必要となる。車輪に付加部品を取り付ける場合、車輪の製造コストが増加し、付加部品のメンテナンスも必要となる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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