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公開番号
2025130572
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-08
出願番号
2024027828
出願日
2024-02-27
発明の名称
高Ni合金板
出願人
日本製鉄株式会社
代理人
弁理士法人樹之下知的財産事務所
主分類
C22C
38/00 20060101AFI20250901BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】所定の成分組成を有する高Ni合金板について、クリープ特性及び高温強度に優れた高Ni合金板を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.020~0.100%、Si:0.05~1.00%、Mn:0.05~2.00%、P:0.035%以下、S:0.0015%以下、Cr:18.0~25.0%、Ni:18.0~50.0%、Al:0.05~1.00%、Ti:0.15~1.50%、N:0.020%以下、O:0.0030%以下、B:0.0003~0.0030%、残部Fe及び不純物を含有し、
平均結晶粒径が60μm以上であり、
TiCの平均サイズが1μm以上、かつTiCの密度が4000個/mm
2
以下であり、
Tiの固溶割合(固溶Ti量/含有Ti量)(質量比)が0.75以上であり、
板厚が0.2~4mmである高Ni合金板。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
質量%で、C:0.020~0.100%、Si:0.05~1.00%、Mn:0.05~2.00%、P:0.035%以下、S:0.0015%以下、Cr:18.0~25.0%、Ni:18.0~50.0%、Al:0.05~1.00%、Ti:0.15~1.50%、N:0.020%以下、O:0.0030%以下、B:0.0003~0.0030%、残部Fe及び不純物を含有し、
平均結晶粒径が60μm以上であり、
TiCの平均サイズが1μm以上、かつTiCの密度が4000個/mm
2
以下であり、
Tiの固溶割合(固溶Ti量/含有Ti量)(質量比)が0.75以上であり、
板厚が0.2~4mmであることを特徴とする高Ni合金板。
続きを表示(約 190 文字)
【請求項2】
前記Feの一部に替えてさらに質量%で、Ca:0.0003~0.0007%、Mg0.0060%以下、Mo:5.00%以下、W:2.00%以下、Cu:3.00%以下、Co:2.00%以下、V:1.00%以下、Nb:1.00%以下、Ta:1.00%以下、Sn:0.10%以下、REM:0.10%以下の1種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の高Ni合金板。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、クリープ特性及び高温強度に優れた高Ni合金板に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
耐熱用途で用いられる高Ni合金鋼としては、アロイ800H(ASTM N08010、N08011)が代表的な商用合金である。近年、発展途上国での需要の拡大が進み、安価で表面品質および使用特性が良好な商品を供給できるようにするための技術開発が求められている。高Ni合金鋼の主な適用用途である化学プラントの高温反応容器では、600℃もしくはそれ以上の高温で、さらには化学反応の効率化のため高圧下で用いられることが多い。これらの用途ではクリープ強度が高ければ高いほどより薄肉での使用が可能となる。
【0003】
特許文献1、特許文献2には、所定の成分組成を有する高Ni合金の熱間圧延・焼鈍材において、Nb、Tiの窒化物あるいは炭化物のサイズや個数を適正化することにより、クリープ特性を改善した発明が開示されている。特許文献1においては、鋼塊を製造する際の冷却速度を制御してデンドライト二次アーム間隔を制御することにより、Nb、Tiの窒化物あるいは炭化物のサイズと個数を適正化している。特許文献2の実施例では、熱間圧延後の焼鈍温度を1180℃~1300℃としている。
【0004】
非特許文献1では、高Ni合金の一種であるHastelloy Xについて、高温クリープ特性に及ぼす結晶粒度の影響が調べられている。結晶粒径37~1220μmの試料を用い、高温クリープでの破断時間を評価している。その結果、結晶粒径が37μm付近から100μmまで大きくなるに伴ってクリープ特性が向上し、約100μmの結晶粒径のときに最良となり、さらに結晶粒径が大きくなるとゆるやかに特性が低下する、との特徴が報告されている。非特許文献2には、Alloy800Hのクリープ特性について記載されている。
【0005】
特許文献3は、耐溶接高温割れ性に優れたAl、Ti含有高Ni基合金に関するものであり、TiC系析出物の個数密度を規定することによって課題を解決している。特許文献4は、表面性状に優れたFe-Cr-Ni合金に関するものであり、TiN介在物の個数密度を規定することによって課題を解決している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2017-57461号公報
特許第7174192号公報
特開2022-163585号公報
特開2018-59148号公報
【非特許文献】
【0007】
近藤義宏ら著「Hastelloy Xの高温クリープ特性に及ぼす結晶粒度の影響」鉄と鋼 第67年(1981)第10号第1805~1814頁
橘勝美ら著「Alloy800Hのクリープ特性」日本原子力研究所JAERI-Tech 98-010、1998年3月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
高Ni合金鋼は、厚板として提供される場合ばかりではなく、用途によっては、より厚みの薄い板材が必要とされることがある。従来、高Ni合金板について、クリープ特性と高温強度の両方を高いレベルで満足するものは実現していなかった。
【0009】
本発明は、Alloy800Hをはじめとする所定の成分組成を有する高Ni合金板について、クリープ特性及び高温強度に優れた高Ni合金板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
即ち、本発明の要旨とするところは以下のとおりである。
[1]質量%で、C:0.020~0.100%、Si:0.05~1.00%、Mn:0.05~2.00%、P:0.035%以下、S:0.0015%以下、Cr:18.0~25.0%、Ni:18.0~50.0%、Al:0.05~1.00%、Ti:0.15~1.50%、N:0.020%以下、O:0.0030%以下、B:0.0003~0.0030%、残部Fe及び不純物を含有し、
平均結晶粒径が60μm以上であり、
TiCの平均サイズが1μm以上、かつTiCの密度が4000個/mm
2
以下であり、
Tiの固溶割合(固溶Ti量/含有Ti量)(質量比)が0.75以上であり、
板厚が0.2~4mmであることを特徴とする高Ni合金板。
[2]前記Feの一部に替えてさらに質量%で、Ca:0.0003~0.0007%、Mg0.0060%以下、Mo:5.00%以下、W:2.00%以下、Cu:3.00%以下、Co:2.00%以下、V:1.00%以下、Nb:1.00%以下、Ta:1.00%以下、Sn:0.10%以下、REM:0.10%以下の1種以上を含有することを特徴とする[1]に記載の高Ni合金板。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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