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公開番号2025148977
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-08
出願番号2024049385
出願日2024-03-26
発明の名称高炉の操業方法
出願人日本製鉄株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C21B 5/00 20060101AFI20251001BHJP(鉄冶金)
要約【課題】低い還元材比、かつ、低い圧力損失を達成できる高炉の操業方法を提供すること。
【解決手段】高炉の操業方法であって、水素系還元ガスを通常羽口から、改質炉頂循環ガスを、シャフト部羽口から、前記高炉の内部に吹き込み、前記高炉の、炉中心を0.0、炉壁を1.0として表す無次元半径において、前記炉中心~前記無次元半径が0.3の位置までを中心部、前記無次元半径が0.3の位置~前記無次元半径がrの位置までを中間部、前記無次元半径がrの位置~前記無次元半径が1.0の位置までを炉壁部とし、前記rを0.3超、1.0未満としたとき、鉄系原料の層のうち最も上部にある層とコークスの層のうち最も上部にある層とを制御範囲とし、前記制御範囲の前記中間部及び前記炉壁部において、前記中間部のO/Cに対する前記炉壁部のO/Cの比であるO/C指数を1.0超とする、高炉の操業方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
炉頂から鉄系原料及びコークスを、それぞれが層状になるように交互に装入する高炉の操業方法であって、
水素系還元ガスを通常羽口から前記高炉の内部に吹き込み、
炉頂排ガスから、CO

ガス及びH

Oガスの少なくとも一部を分離除去して得られる改質炉頂循環ガスを、シャフト部羽口から前記高炉の前記内部に吹き込み、
前記高炉の、炉中心を0.0、炉壁を1.0として表す無次元半径において、前記炉中心~前記無次元半径が0.3の位置までを中心部、前記無次元半径が0.3の位置~前記無次元半径がrの位置までを中間部、前記無次元半径がrの位置~前記無次元半径が1.0の位置までを炉壁部とし、前記rを0.3超、1.0未満としたとき、
前記鉄系原料の層のうち最も上部にある層と、前記コークスの層のうち最も上部にある層とを制御範囲とし、前記制御範囲の、前記中心部、前記中間部及び前記炉壁部において、前記コークスの質量に対する前記鉄系原料の質量の比であるO/Cを制御し、
前記中間部のO/Cに対する前記炉壁部のO/Cの比であるO/C指数を1.0超とする、
ことを特徴とする、高炉の操業方法。
続きを表示(約 130 文字)【請求項2】
前記O/C指数を、1.0超、2.5以下とする、
ことを特徴とする、請求項1に記載の高炉の操業方法。
【請求項3】
前記rを、0.4以上、0.6以下とする、
ことを特徴とする、請求項1または2に記載の高炉の操業方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は高炉の操業方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
鉄鋼業においては、高炉法が銑鉄製造工程の主流を担っている。高炉法においては、高炉の炉頂から高炉用鉄系原料及びコークスを高炉内に交互かつ層状に装入する一方で、高炉下部の羽口から熱風を高炉内に吹き込む。熱風は、熱風とともに吹き込まれる微粉炭、及び、高炉内のコークスと反応することで、高温の還元ガス(ここでは主としてCOガス)を発生させる。すなわち、熱風は、コークス及び微粉炭をガス化させる。還元ガスは、高炉内を上昇し、鉄系原料を加熱しながら還元する。鉄系原料は、高炉内を降下する一方で、還元ガスにより加熱及び還元される。その後、鉄系原料は溶融し、コークスによってさらに還元されながら高炉内を滴下する。鉄系原料は、最終的には炭素を5質量%弱含む溶銑(銑鉄)として炉床部に溜められる。炉床部の溶銑は、出銑口から取り出され、次の製鋼プロセスに供される。したがって、高炉法では、コークス及び微粉炭等の炭材を還元材として使用する。
【0003】
ところで、近年、地球温暖化防止が叫ばれ、温室効果ガスの一つである二酸化炭素(CO

ガス)の排出量削減が社会問題になっている。上述したように、高炉法では、還元材として炭材を使用するので、大量のCO

ガスが発生する。したがって、鉄鋼業はCO

ガス排出量において主要な産業のひとつとなっており、CO

ガスの排出量削減という社会的要請に応えねばならない。したがって、高炉操業での更なる還元材比(溶銑1トンあたりの還元材使用量)の削減が急務となっている。
【0004】
また、高炉操業においては炉内の圧力損失の低減も重要な課題である。炉内の圧力損失が高まる、すなわち炉内の通気性が悪化すると、操業不安定化の危険性が高まるためである。逆に炉内の圧力損失が低減されれば、安定的な操業が可能となるだけでなく、生産性が高まる高出銑比操業を志向する事ができるようになるため、圧力損失はできる限り低減される事が望ましい。
【0005】
還元材比を低減させるための技術として、例えば特許文献1~2に開示されているように、炉頂排ガスを改質した改質炉頂循環ガスを高炉のシャフト部羽口から高炉に吹き込む技術が提案されている。
【0006】
しかしながら、特許文献1、2の技術では、改質炉頂循環ガスに未反応の還元ガスが含まれているので、一定程度の還元材比の低減は期待できるものの、近年の高まっているCO

ガスの排出量削減の要求に応えられるまで十分に還元材比を低減することは難しい。
【0007】
特許文献3には、羽口から熱風と共に水素ガスを吹き込むことで、炉内の還元ガスポテンシャルを向上させる技術が知られている。特許文献3では、還元材比を低減するための指標となるパラメータとして、炭素消費原単位の削減割合(Input△C)というパラメータを定義し、炭素消費原単位の削減割合Input△Cが大きいほど、還元材比も削減され、ひいては、CO

排出量が削減されると開示されている。
【0008】
しかしながら、特許文献3に記載された技術では、Input△Cを高くしようとした場合、多量の水素ガスを高温に加熱して高炉に吹き込む必要があり、この場合、多量の水素ガスを準備する必要があることに加え、水素ガスを高温に加熱する加熱装置を準備し、さらに高炉設備を高温の水素ガスに耐えうる材料で構成する必要があった。すなわち、Input△Cを高くするために多大な手間を要するという問題があった。
【0009】
また、特許文献4には、高炉のシャフト下部に水素ガスを含む還元性ガスを吹き込む場合に、適正な炉径方向の鉱石還元と通気性が可能な高炉操業方法が提案されている。
また、特許文献5には、羽口から水素ガスを吹込む場合炉内の圧力損失を低減しながら、CO

の削減効果をより高めることができる高炉の操業方法として、各領域でのコークス及び鉱石の重量比(O/C)を制御することが提案されている。
【0010】
しかしながら、特許文献4の技術でも、十分に還元材比を低減できていない。
また、特許文献5の技術では、同時にシャフト部からガスが吹込まれる場合においての検討が不十分であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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