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公開番号
2025133638
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-11
出願番号
2024031721
出願日
2024-03-01
発明の名称
高炉の操業方法
出願人
日本製鉄株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C21B
5/00 20060101AFI20250904BHJP(鉄冶金)
要約
【課題】InputCをより効率的に低下させることができる高炉の操業方法を提供する。
【解決手段】
本発明の要旨は以下である。
(1)
少なくとも水素系還元ガス及びCOガスを有する混合還元ガスを高炉に吹き込む高炉の操業方法であって、
高炉操業のシミュレーションを行い、CO/(CO+H
2
)(CO:前記混合還元ガスに含まれる前記COガスの体積%、H
2
:前記混合還元ガスに含まれる前記水素系還元ガスの体積%)と前記高炉における炭素消費原単位の削減割合との関係を求め、
前記関係に基づいて、前記混合還元ガスの組成を調整することを特徴とする、高炉の操業方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも水素系還元ガス及びCOガスを有する混合還元ガスを高炉に吹き込む高炉の操業方法であって、
高炉操業のシミュレーションを行い、CO/(CO+H
2
)(CO:前記混合還元ガスに含まれる前記COガスの体積%、H
2
:前記混合還元ガスに含まれる前記水素系還元ガスの体積%)と前記高炉における炭素消費原単位の削減割合との関係を求め、
前記関係に基づいて、前記混合還元ガスの組成を調整することを特徴とする、高炉の操業方法。
続きを表示(約 590 文字)
【請求項2】
前記混合還元ガスは、窒素ガスを含み、
CO/(CO+H
2
)の値に基づいて、前記混合還元ガスに含まれる前記窒素ガスの体積%を調整するか、または、前記混合還元ガスに含まれる前記窒素ガスの体積%に基づいて、CO/(CO+H
2
)の値を調整することを特徴とする、請求項1に記載の高炉の操業方法。
【請求項3】
前記混合還元ガスに含まれる前記窒素ガスの体積%が5体積%以下の場合、CO/(CO+H
2
)を0.3以上とすることを特徴とする、請求項2に記載の高炉の操業方法。
【請求項4】
前記混合還元ガスに含まれる前記窒素ガスの体積%が20体積%以上30体積%以下の場合、CO/(CO+H
2
)を0.2以上とすることを特徴とする、請求項2に記載の高炉の操業方法。
【請求項5】
前記混合還元ガスに含まれる前記窒素ガスの体積%が45体積%以上55体積%以下の場合、CO/(CO+H
2
)を任意の値とすることを特徴とする、請求項2に記載の高炉の操業方法。
【請求項6】
前記混合還元ガスを通常羽口またはシャフト部羽口から前記高炉に吹き込むことを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の高炉の操業方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高炉の操業方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
鉄鋼業においては、高炉法が銑鉄製造工程の主流を担っている。高炉法においては、高炉の炉頂から高炉用鉄系原料(酸化鉄を含む原料。主として、焼結鉱。以下、単に「鉄系原料」とも称する)及びコークスを高炉内に交互かつ層状に装入する一方で、高炉下部の羽口から熱風を高炉内に吹き込む。熱風は、熱風とともに吹き込まれる微粉炭、及び、高炉内のコークスと反応することで、高温の還元ガス(ここでは主としてCOガス)を発生させる。すなわち、熱風は、コークス及び微粉炭をガス化させる。還元ガスは、高炉内を上昇し、鉄系原料を加熱しながら還元する。鉄系原料は、高炉内を降下する一方で、還元ガスにより加熱及び還元される。その後、鉄系原料は溶融し、コークスによってさらに還元されながら高炉内を滴下する。鉄系原料は、最終的には炭素を5質量%弱含む溶銑(銑鉄)として炉床部に溜められる。炉床部の溶銑は、出銑口から取り出され、次の製鋼プロセスに供される。したがって、高炉法では、コークス及び微粉炭等の炭材を還元材として使用する。
【0003】
ところで、近年、地球温暖化防止が叫ばれ、温室効果ガスの一つである二酸化炭素(CO
2
ガス)の排出量削減が社会問題になっている。上述したように、高炉法では、還元材として炭材を使用するので、大量のCO
2
ガスを発生する。したがって、鉄鋼業はCO
2
ガス排出量において主要な産業のひとつとなっており、その社会的要請に応えねばならない。具体的には、高炉操業での更なる還元材比(溶銑1トンあたりの還元材使用量)の削減が急務となっている。
【0004】
還元材は炉内で熱となって装入物を昇温させる役割と、炉内の鉄系原料を還元する役割があり、還元材比を低減させるためには炉内の還元効率を上げる必要がある。炉内の還元反応は様々な反応式で表記することができる。これらの還元反応のうち、コークスによる直接還元反応(反応式:FeO+C⇒Fe+CO)は大きな吸熱を伴う吸熱反応である。したがって、この反応を極力発生させないことが還元材比の低減において重要となる。この直接還元反応は高炉炉下部で生じる反応であるため、鉄系原料が炉下部に至るまでにCO、H
2
等の還元ガスで鉄系原料を十分に還元することができれば、直接還元反応の対象となる鉄系原料を減らすことができる。
【0005】
上記課題を解決するための従来技術として、例えば特許文献1に開示されるように、羽口から熱風と共に水素ガスを吹き込むことで、炉内の還元ガスポテンシャルを向上させる技術が知られている。この技術では、水素ガスを鉄系原料の還元ガスとして使用することで、還元材比を低減させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2021/107091号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1にも開示されているが、本発明者は、還元材比を低減するための指標となるパラメータとして、炭素消費原単位の削減割合(Input△C)というパラメータを定義した。「炭素消費原単位(Input C)」は、溶銑1トンを製造するのに要した炭素(すなわち溶銑1トンあたりの炭素消費量)である。「炭素消費原単位の削減割合Input △C」は、水素ガスを吹き込まない操業であるベース操業に対する炭素消費原単位の削減割合を意味する。単位kg/tでのベース操業のInput CをA、単位kg/tでのある操業時のInput CをBとすると、Input △Cは、以下の数式で示される。
Input △C=(A-B)/A×100(%)
炭素消費原単位の削減割合Input △Cが大きいほど、還元材比も削減され、ひいては、CO
2
排出量が削減される。
【0008】
ところで、水素ガスによる鉄系原料の還元反応は非常に速く進行するものの、すべて吸熱反応である。このため、単に高炉に水素ガスを吹き込んだだけでは、炉内温度を維持するために大量の炭素を使用することになり、かえってInput△Cが低下する可能性がある。一方で、高炉操業で汎用されている還元ガスとしてCOガスが知られている。COガスによる還元反応は、その大半が発熱反応であるので、炉内温度を低下させることはほとんどない。また、反応速度も水素ガスには劣るものの、特に問題はない。ただし、COガスは炭素を含むので、Input△Cの低減にはほとんど寄与しない。さらに、本発明者が高炉操業について詳細に検討したところ、窒素ガスもInput△Cに影響を与えることが判明した。これは、窒素ガスが有する顕熱による影響が大きいためと思われる。
【0009】
したがって、Input△Cを効率よく低下させるためには、高炉に吹き込まれる水素ガス、COガス、及び窒素ガスの組成を適正な範囲とする必要があるが、従来にはそのような知見がなかった。
【0010】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、Input△Cをより効率的に低下させることができる高炉の操業方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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