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公開番号2025078274
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-20
出願番号2023190724
出願日2023-11-08
発明の名称竪型タンク
出願人川崎重工業株式会社
代理人個人,個人
主分類F17C 13/00 20060101AFI20250513BHJP(ガスまたは液体の貯蔵または分配)
要約【課題】内槽および外槽を含む竪型タンクにおいて、内槽への積層真空断熱シートの取り付けを容易に行え、且つ、内槽への入熱も抑制できる竪型タンクを提供する。
【解決手段】竪型液化水素タンク1は、外槽2と、竪型の側周面31Aを含む内槽3と、側周面31Aに設けられる取付座5と、取付座5に配置される第1面ファスナー6と、第1面ファスナー6を取付座5に固定するリベット8と、第1面ファスナー6に着脱可能な第2面ファスナー7を片面に含む積層真空断熱シート4と、を備える。リベット8は、第1面ファスナー6を厚さ方向に貫通して取付座5と係合する先端部8Aと、第1面ファスナー6の表面に現れる頭部8Bとを含む。第2面ファスナー7は、頭部8Aを覆う状態で、第1面ファスナー6に取り付けられている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
外槽と、
前記外槽の内部に間隔を置いて配置され、竪型の側周面を含む内槽と、
前記側周面に設けられる取付座と、
前記取付座に配置される第1面ファスナーと、
前記第1面ファスナーを前記取付座に固定する固定具であって、当該第1面ファスナーを厚さ方向に貫通して前記取付座と係合する先端部と、当該第1面ファスナーの表面に現れる頭部とを含む固定具と、
前記第1面ファスナーに着脱可能な第2面ファスナーを片面に含む積層真空断熱シートと、を備え、
前記積層真空断熱シートが前記頭部を覆う状態で、前記第2面ファスナーが前記第1面ファスナーに取り付けられている、竪型タンク。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載の竪型タンクにおいて、
前記第1面ファスナーの裏面に位置する支持部材をさらに備え、
前記固定具の前記先端部は、前記第1面ファスナーおよび前記支持部材を貫通して前記取付座と係合する、竪型タンク。
【請求項3】
請求項1に記載の竪型タンクにおいて、
前記第2面ファスナーは、前記積層真空断熱シートの上端領域に装着され、
前記積層真空断熱シートは、前記第1面ファスナーで吊り支持されている、竪型タンク。
【請求項4】
請求項1に記載の竪型タンクにおいて、
前記第2面ファスナーは、前記積層真空断熱シートの上端領域にのみ装着されている、竪型タンク。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の竪型タンクにおいて、
前記取付座は、前記側周面の周方向に点在している、竪型タンク。
【請求項6】
請求項3または4に記載の竪型タンクにおいて、
前記取付座は、前記側周面の上下方向に複数段で設けられ、各段の前記取付座に前記第1面ファスナーがそれぞれ固定され、
前記各段の前記第1面ファスナーにより、前記積層真空断熱シートがそれぞれ吊り支持され、
上段の前記積層真空断熱シートの下端と、下段の前記積層真空断熱シートの上端との突き合わせ部を外側から固定する固定シートをさらに備える、竪型タンク。
【請求項7】
請求項1~4のいずれか1項に記載の竪型タンクにおいて、
前記積層真空断熱シートの外周面に対して前記側周面の径方向に1段または複数段で取り付けられる多段配置用の多段積層真空断熱シートと、
前記積層真空断熱シートと1段目の前記多段積層真空断熱シートとの間、もしくは、隣接する前記多段積層真空断熱シートの間に介在される面ファスナーのペアからなる面ファスナー支持部と、をさらに備える、竪型タンク。
【請求項8】
請求項7に記載の竪型タンクにおいて、
前記面ファスナー支持部は、前記第1面ファスナーと前記第2面ファスナーとの取り付け位置に対して下方にシフトした位置に配置されている、竪型タンク。
【請求項9】
請求項1に記載の竪型タンクにおいて、
前記内槽は、前記竪型の側周面を有する円筒型の胴部の下端にドーム型の底部を含み、
前記底部の表面を覆うように取り付けられる積層真空断熱シートからなる底部シート群をさらに備え、
前記底部シート群は、前記ドーム型の底部の周方向に配列される複数の底部扇形シートと、前記複数の扇形シートの配列体の内径側に作られる円形開口を覆う底部円形シートと、を含み、
前記底部扇形シートは、前記側周面の下端付近に配置された前記第1面ファスナーに取り付けられる前記第2面ファスナーを有する上端領域と、前記底部円形シートの外周縁と突き合わせ状態で接合される下端とを有する、竪型タンク。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、例えば低温の液化ガスを貯蔵する竪型タンクに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
低温の液化ガスを貯蔵するタンクとして、内槽および外槽と、これら槽間の断熱層とを備える二重殻構造のタンクが用いられることがある。タンクの形状としては、球形、横方向に長い横型、鉛直方向に長い竪型等がある。これらの中で、タンクの設置面積の抑制という観点では、竪型タンクを採用することが望ましい。
【0003】
例えば、液化水素を貯蔵するタンクの場合、空気を熱キャリアとする外槽から内槽への入熱を抑制するために、槽間が真空断熱層とされる。真空に曝される断熱対象面を積層真空断熱シートで覆うことで、輻射熱による入熱を抑制する技術が知られている(例えば、特許文献1)。積層真空断熱シートは、金属が蒸着された樹脂フィルムとスペーサとを交互に多層に積層したシートである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-79998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば液化水素の貯蔵タンクでは、内槽と外槽との間を真空引きするとともに、積層真空断熱シートで内槽を覆って輻射熱シールドを施した断熱構造を採用すれば、槽間の断熱層を狭くできる利点がある。横型のタンクの場合、積層真空断熱シートを横型の内槽の胴部に巻回する等、シート自重を内槽に保持させる態様で、当該積層真空断熱シートを設置できる。しかし、竪型タンクの場合、積層真空断熱シートの自重を単純に内槽に預ける形での設置ができないという問題がある。
【0006】
本開示の目的は、内槽および外槽を含む竪型タンクにおいて、内槽への積層真空断熱シートの取り付けを容易に行え、且つ、内槽への入熱も抑制できる竪型タンクを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一局面に係る竪型タンクは、外槽と、前記外槽の内部に間隔を置いて配置され、竪型の側周面を含む内槽と、前記側周面に設けられる取付座と、前記取付座に配置される第1面ファスナーと、前記第1面ファスナーを前記取付座に固定する固定具であって、当該第1面ファスナーを厚さ方向に貫通して前記取付座と係合する先端部と、当該第1面ファスナーの表面に現れる頭部とを含む固定具と、前記第1面ファスナーに着脱可能な第2面ファスナーを片面に含む積層真空断熱シートと、を備え、前記積層真空断熱シートが前記頭部を覆う状態で、前記第2面ファスナーが前記第1面ファスナーに取り付けられている。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、内槽および外槽を含む竪型タンクにおいて、内槽への積層真空断熱シートの取り付けを容易に行え、且つ、内槽への入熱も抑制できる竪型タンクを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本開示の実施形態に係る竪型液化水素タンクの断面図である。
図2は、積層真空断熱シートの一部を除去した状態の内槽の正面図である。
図3は、図2のIII-III線断面図であって、内槽への積層真空断熱シートの取り付け部分の側断面図である。
図4(A)は、内槽の側周面への取付座の設置状態を示す図、図4(B)は、取付座の平面図、図4(C)は、図4(B)のIVC-IVC線断面図である。
図5(A)は、面ファスナーユニットの平面図、図5(B)は、図5(A)のVB-VB線断面図である。
図6(A)は、面ファスナーユニットの内槽側周面への取り付け状態を示す図、図6(B)は、図6(A)のVIB-VIB線断面図である。
図7(A)は、積層真空断熱シートの内槽側周面への取り付け状態を示す図、図7(B)は、積層真空断熱シートの取り付け方法を示す断面図である。
図8は、内槽の頂部および底部への端部積層真空断熱シートの設置例を示す正面図である。
図9は、積層真空断熱シートを径方向に多段配置する例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本開示に係る竪型タンクの実施形態を詳細に説明する。本実施形態では、竪型タンクの一例として、液化水素を貯留する二重殻構造の竪型液化水素タンクを例示する。本開示の竪型タンクは、内槽および外槽を含む多重殻構造を有するタンクであれば良く、例えば三重殻構造であっても良い。また、貯蔵する流体は、液化水素以外の低温の液化ガス、例えば液化天然ガスであっても良い。
(【0011】以降は省略されています)

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