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公開番号
2024165719
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-28
出願番号
2023082134
出願日
2023-05-18
発明の名称
乳酸発酵スターターの製造方法及び乳酸発酵溶液の製造方法
出願人
株式会社告田乳酸発酵研究所
代理人
個人
,
個人
主分類
C12N
1/20 20060101AFI20241121BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】サトイモを原料とする乳酸発酵スターターの製造方法、及び、この乳酸発酵スターターの製造方法により得た乳酸発酵スターターを用いて食品ロスを乳酸発酵により乳酸発酵溶液化する乳酸発酵溶液の製造方法を提供する。
【解決手段】サトイモを原料とし、乳酸菌及び枯草菌を用いて、間欠的に撹拌しながら、嫌気性状態での乳酸菌による乳酸発酵(サトイモ嫌気性発酵工程;ステップS121)と、好気性状態での枯草菌による好気性発酵(サトイモ好気性発酵工程;ステップS122)とを繰り返すことにより乳酸発酵スターターを製造する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
サトイモを原料とし、乳酸菌及び枯草菌を用いて、間欠的に撹拌しながら、嫌気性状態での乳酸菌による乳酸発酵と、好気性状態での枯草菌による好気性発酵とを繰り返すことを特徴とする乳酸発酵スターターの製造方法。
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【請求項2】
請求項1に記載の乳酸発酵スターターの製造方法により得た乳酸発酵スターターと、食品ロスとを、前記乳酸発酵スターターと前記食品ロスとの合計に対する前記乳酸発酵スターターの割合を40質量%以上として混合し、間欠的に撹拌しながら、前記乳酸発酵スターターに含まれる乳酸菌による嫌気性状態での乳酸発酵と、前記乳酸発酵スターターに含まれる枯草菌による好気性状態での好気性発酵とを繰り返すことを特徴とする乳酸発酵溶液の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、乳酸発酵スターターの製造方法、及び、この乳酸発酵スターターの製造方法により得た乳酸発酵スターターを用いて食品ロスを乳酸発酵により乳酸発酵溶液化する乳酸発酵溶液の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来より、家畜の保存飼料であるサイレージを効率良く生産するための研究が行われている。サイレージとは、牧草などに乳酸菌を作用させて保存性を高め、牧草のない冬季などに家畜を飼育するための保存飼料である。牧草などには乳酸菌が利用できる単糖が少ないため乳酸が十分できないことがある。そこで、乳酸菌に植物性多糖を分解する酵素遺伝子を導入し、酵素を多量に発現させたところ、植物性多糖から効率良く乳酸を生成させることが可能となった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
食品以外の他の例として、乳酸を原料とする生分解性の「ポリ乳酸樹脂」も注目されている。既に、乳酸生成効率の良い菌株で乳酸を多量に作り、合成反応によってポリ乳酸樹脂が作られて市場に出回っている。バイオ技術の応用によって乳酸の生産効率が改良された乳酸菌ができれば、コストが低減し、安くて利用しやすい生分解樹脂の消費が増大し、地球環境の保全に寄与することができる。
【0004】
なお、乳酸発酵スターターとしては、さといもを主原料として乳酸発酵させたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。サトイモ特有のネバネバには、ガラクタンという栄養素が含まれている。これは食物繊維の一種で、水に溶けやすい水溶性食物繊維ある。水溶性食物繊維は、その粘着性により食べ過ぎ防止に効果があるとされており、糖質の吸収をゆるやかにするため血糖値の上昇も抑えてくれる。また、ガラクタンには、腸内環境を整える整腸作用がある。サトイモにはガラクタンの他に、こんにゃくの主成分ともいわれるグルコマンナンという食物繊維が多く含まれている。このグルコマンナンは、ガラクタン同様、水溶性食物繊維と呼ばれるもので、血中コレステロールの低下や血糖値の上昇予防に効果がある。同じ芋類のジャガイモやサツマイモには、水に溶けづらい不溶性食物繊維が多く含まれているのに対し、サトイモは芋類の中では珍しく水溶性食物繊維を多く含む。サトイモを調理する際に特有の粘りがでるのは、この水溶性食物繊維が水に溶け出すからである。
【0005】
ガラクタンは、カラギーナンなど、ガラクトースを主成分とする多糖類の総称である。ガラクタンは、植物、海藻などに広く分布するが、ほかの糖と結合したヘテロ多糖として存在することも多い。ルピナスの種子やリンゴのペクチン質には、(β1→4)結合をもつ単独のD-ガラクタンが約25%含まれており、これらのペクチン酸の側鎖として結合している。また、針葉樹材中のアラビノガラクタン中にも、同様な重合度がD-ガラクタンが見出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2009-045069
特開2022-81851
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ポリ乳酸は、生分解性を有し、環境配慮に優れたカーボンニュートラルな合成樹脂である。ポリ乳酸は植物起源の素材から合成できるバイオプラスチックの1つであり、ブドウ糖(グルコース)・砂糖(スクロース)などに乳酸菌を作用させ、発酵作用により得られる乳酸を重合させることにより製造することができる。
【0008】
乳酸発酵の原料は、ブドウ糖原料とデンプン質原料の2つに分けられる場合がある。ブドウ糖原料は、リンゴやブドウなどの果実のように、糖質、特にグルコース(ブドウ糖)を含む原料で、酵母でアルコール発酵し、リンゴ酒やブドウ酒(ワイン)ができる。デンプン質原料は、米や麦、トウモロコシなどの穀類、ジャガイモやサツマイモのイモ類であり、その主成分はデンプンである。デンプン質原料では、例えば、トウモロコシやジャガイモから得られるデンプンに酵素(アミラーゼなど)を作用させることにより、原料となる糖類を大量に得ることができる。しかし、でんぷん質原料であるトウモロコシや芋のデンプンは、水に溶けないベーター・デンプンであるため、水と熱を加えて湖化させることによりアルファ・デンプンとした後に酵素により糖化する必要があり、加熱処理による二酸化炭素排出の問題があった。
【0009】
一方、サトイモ特有のネバネバは、ガラクタンである。ガラクタンは、カラギーナンなど、ガラクトースを主成分とする多糖類の総称であり、水に溶けやすい水溶性食物繊維であるので、加熱処理することなく乳酸発酵させることが可能である。そこで、サトイモを乳酸菌により乳酸発酵させたものを乳酸発酵スターターとして利用するようにすれば、二酸化炭素の排出量をゼロとすることができるので好ましい。更に、サトイモを原料として乳酸発酵させた乳酸発酵スターターにより食品ロスを乳酸発酵溶液化することができれば、廃棄物を原料としてポリ乳酸を製造することができるので好ましい。
【0010】
本発明は、このような問題に基づきなされたものであり、サトイモを原料とする乳酸発酵スターターの製造方法、及び、この乳酸発酵スターターの製造方法により得た乳酸発酵スターターを用いて食品ロスを乳酸発酵により乳酸発酵溶液化する乳酸発酵溶液の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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