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公開番号2024164067
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-26
出願番号2024135167,2022537312
出願日2024-08-14,2020-12-17
発明の名称新規のDDR1抗体およびその使用
出願人ザ ボード オブ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティー オブ テキサス システム,THE BOARD OF REGENTS OF THE UNIVERSITY OF TEXAS SYSTEM,ザ・ジョージ・ワシントン・ユニバーシティ,THE GEORGE WASHINGTONUNIVERSITY
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C07K 16/30 20060101AFI20241119BHJP(有機化学)
要約【課題】腫瘍ジスコイジンドメイン受容体1(DDR1)に結合する抗体、ならびにがんの検出および治療における抗体の使用を提供する。
【解決手段】一態様では、本開示は、DDR1に特異的に結合する単離された特定の配列を有するモノクローナル抗体またはその抗原結合断片を提供する。ある特定の実施形態では、抗体または抗原結合断片は、DDR1に結合すると、DDR1の活性を調節する、すなわち、DDR1を抑制する。
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【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ジスコイジンドメイン受容体1(DDR1)タンパク質に特異的に結合する、単離されたモノクローナル抗体またはその抗原結合断片であって、
配列番号:108~128から選択される軽鎖可変領域内にLC-LC-CDR1、LC-CDR2、およびLC-CDR3を有する軽鎖可変領域、ならびに
配列番号:129~149から選択される重鎖可変領域内にHC-CDR1、HC-CDR2、およびHC-CDR3を有する重鎖可変領域
を含むか、または
それらのバリアントであって、前記LC-CDRおよび/もしくは前記HC-CDRのうちの1つ以上が1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、付加、欠失、もしくはそれらの組み合わせを有する、前記バリアント
を含む、
前記単離されたモノクローナル抗体またはその抗原結合断片。
続きを表示(約 3,600 文字)【請求項2】
表1から選択されるクローン対のLC-LC-CDR1、LC-CDR2、およびLC-CDR3、ならびに
表2から選択されるHC-CDR1、HC-CDR2、およびHC-CDR3
を含むか、または
それらのバリアントであって、前記LC-CDRおよび/もしくは前記HC-CDRのうちの1つ以上が1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、付加、欠失、もしくはそれらの組み合わせを有する、前記バリアント
を含む、
請求項1に記載の単離されたモノクローナル抗体またはその抗原結合断片。
【請求項3】
アミノ酸配列QSIGSV(配列番号:11)を含むLC-CDR1、アミノ酸配列GVFを含むLC-CDR2、およびアミノ酸配列QYIPYGSSP(配列番号:12)を含むLC-CDR3を有する軽鎖可変領域、ならびに
アミノ酸配列GFSLNRYY(配列番号:57)を含むHC-CDR1、アミノ酸配列ISYGDTT(配列番号:58)を含むHC-CDR2、およびアミノ酸配列ARADTGDNGYLGLQL(配列番号:59)を含むHC-CDR3を有する重鎖可変領域
を含むか(DDR1-9)、または
それらのバリアントであって、前記LC-CDRおよび/もしくは前記HC-CDRのうちの1つ以上が1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、付加、欠失、もしくはそれらの組み合わせを有する、前記バリアント
を含む、
請求項1に記載の単離されたモノクローナル抗体またはその抗原結合断片。
【請求項4】
アミノ酸配列ESINSW(配列番号:41)を含むLC-CDR1、アミノ酸配列DASを含むLC-CDR2、およびアミノ酸配列QSYYIINRSNYGNS(配列番号:42)を含むLC-CDR3を有する軽鎖可変領域、ならびに
アミノ酸配列GFSLSSYY(配列番号:102)を含むHC-CDR1、アミノ酸配列ITTAGPL(配列番号:103)を含むHC-CDR2、およびアミノ酸配列ARGHAGSIYYSYFDL(配列番号:104)を含むHC-CDR3を有する重鎖可変領域
を含むか(DDR1-32)、または
それらのバリアントであって、前記LC-CDRおよび/もしくは前記HC-CDRのうちの1つ以上が1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、付加、欠失、もしくはそれらの組み合わせを有する、前記バリアント
を含む、
請求項1に記載の単離されたモノクローナル抗体またはその抗原結合断片。
【請求項5】
配列番号:108~128から選択されるアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域、および配列番号:129~149から選択されるアミノ酸配列を有する重鎖可変領域
を含む、請求項1に記載の単離されたモノクローナル抗体またはその抗原結合断片。
【請求項6】
(a)配列番号:108のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(DDR1-1K)、および配列番号:129のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(DDR1-1H)、
(b)配列番号:109のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(DDR1-3K)、および配列番号:130のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(DDR1-3H)、
(c)配列番号:110のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(DDR1-5K)、および配列番号:131のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(DDR1-5H)、
(d)配列番号:111のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(DDR1-6K)、および配列番号:132のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(DDR1-6H)、
(e)配列番号:112のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(DDR1-9K)、および配列番号:133のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(DDR1-9H)、
(f)配列番号:113のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(DDR1-11K)、および配列番号:134のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(DDR1-11H)、
(g)配列番号:114のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(DDR1-12K)、および配列番号:135のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(DDR1-12H)、
(h)配列番号:115のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(DDR1-13K)、および配列番号:136のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(DDR1-13H)、
(i)配列番号:116のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(DDR1-14K)、および配列番号:137のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(DDR1-14H)、
(j)配列番号:117のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(DDR1-15K)、および配列番号:138のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(DDR1-15H)、
(k)配列番号:118のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(DDR1-17K)、および配列番号:1039のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(DDR1-17H)、
(l)配列番号:119のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(DDR1-20K)、および配列番号:140のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(DDR1-20H)、
(m)配列番号:120のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(DDR1-21K)、および配列番号:141のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(DDR1-21H)、
(n)配列番号:121のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(DDR1-22K)、および配列番号:142のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(DDR1-22H)、
(o)配列番号:122のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(DDR1-23K)、および配列番号:143のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(DDR1-23H)、
(p)配列番号:123のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(DDR1-26K)、および配列番号:144のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(DDR1-26H)、
(q)配列番号:124のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(DDR1-28K)、および配列番号:145のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(DDR1-28H)、
(r)配列番号:125のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(DDR1-29K)、および配列番号:146のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(DDR1-29H)、
(s)配列番号:126のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(DDR1-32K)、および配列番号:147のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(DDR1-32H)、
(t)配列番号:127のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(DDR1-33K)、および配列番号:148のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(DDR1-33H)、もしくは
(u)配列番号:128のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(DDR1-34K)、および配列番号:149のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(DDR1-34H)
を含むか、または
それらのバリアントであって、前記軽鎖可変領域が前記親軽鎖可変領域のアミノ酸配列に対して80%以上のアミノ酸配列同一性を有し、かつ前記重鎖可変領域が前記親重鎖可変領域のアミノ酸配列に対して80%以上の配列同一性を有する、DDR1タンパク質に特異的に結合する前記バリアント
を含む、
請求項1に記載の単離されたモノクローナル抗体またはその抗原結合断片。
【請求項7】
配列番号:112のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(DDR1-9K)、および配列番号:133のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(DDR1-9H)
を含む、請求項1に記載の単離されたモノクローナル抗体またはその抗原結合断片。
【請求項8】
配列番号:126のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(DDR1-32K)、および配列番号:147のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(DDR1-32H)
を含む、請求項1に記載の単離されたモノクローナル抗体またはその抗原結合断片。
【請求項9】
前記単離されたモノクローナル抗体が、マウス抗体、げっ歯類抗体、ウサギ抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、またはヒト抗体である、請求項1または2に記載の単離されたモノクローナル抗体またはその抗原結合断片。
【請求項10】
前記単離されたモノクローナル抗体が、ウサギ抗体またはキメラ抗体である、請求項9に記載の単離されたモノクローナル抗体またはその抗原結合断片。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年12月17日に出願された米国仮特許出願第62/949,300号の優先権の利益を主張し、その全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 2,200 文字)【0002】
政府主催の研究に関する声明
本発明は、米国国立衛生研究所によって授与された助成金番号CA220578に基づく政府の支援を受けて行われた。米国政府は、本発明において一定の権利を有する。
【0003】
配列表の参照
配列表は、明細書と同時にASCII形式のテキストファイルとして提出され、ファイル名はP0362WO_ST25.txt、作成日は2020年12月17日、サイズは127キロバイトである。配列表の電子形式の情報は、明細書の一部であり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0004】
1.分野
本開示は、概して、医学、腫瘍学、および免疫学の分野に関する。より具体的には、本開示は、DDR1に結合し、乳がんを含むがんを治療することができる抗体に関する。
【背景技術】
【0005】
2.関連技術の記載
腫瘍ジスコイジンドメイン受容体1(DDR1)および2(DDR2)タンパク質の異常な発現は、乳がんを含む複数の固形がんタイプの進行と関連付けられる(Valiathan et al.,2012、Rammal et al.,2016、Gao et al.,2016、Bayer et al.,2019)。公開されたデータは、腫瘍の進行および転移可能性を促進するためのDDRタンパク質の役割を支持する(Gao et al.,2016、Bayer et al.,2019、Hidalgo-Carcedo et al.,2011、Marcotte et al.,2012)。しかしながら、MMTV-PyMTマウスにおけるDdr1の遺伝子切除は、自発的腫瘍形成を促進し(Takai et al.,2018)、がんの発生および進行における段階依存性腫瘍DDR1機能を示唆する。
【発明の概要】
【0006】
概要
したがって、一態様では、本開示は、DDR1に特異的に結合する単離されたモノクローナル抗体またはその抗原結合断片を提供する。ある特定の実施形態では、抗体または抗原結合断片は、DDR1に結合すると、DDR1の活性を調節する、すなわち、DDR1を抑制する。ある特定の実施形態では、抗体または抗原結合断片は、DDR1に結合すると、DDR1に対するリガンドの結合を特異的に遮断する。
【0007】
一態様では、単離されたモノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、それぞれ、表1および表2に記載のクローン対のCDRアミノ酸配列を含む軽鎖(LC)可変領域(VL)および重鎖(HC)可変領域(VH)、ならびにそれらのバリアントであって、LC-CDRの1つ以上および/もしくはHC-CDRの1つ以上が1つ、2つ、もしくは3つのアミノ酸置換、付加、欠失、もしくはそれらの組み合わせを有するバリアントを含む。いくつかの実施形態では、単離されたモノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、マウス抗体、げっ歯類抗体、ウサギ抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、またはヒト抗体である。いくつかの実施形態では、単離されたモノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、それぞれ、表3および表4のクローン対の配列と少なくとも90%または95%同一のアミノ酸配列を有するVLおよびVH鎖を有し得る。いくつかの実施形態では、単離されたモノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、それぞれ、表8および表9のクローン対の配列と少なくとも80%または90%同一の核酸配列によってコードされているVLおよびVH鎖を有し得る。いくつかの実施形態では、単離されたモノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、それぞれ、表3および表4のクローン対の配列と同一のアミノ酸配列を有するVLおよびVH鎖を有する。いくつかの実施形態では、単離されたモノクローナル抗体またはその抗原結合断片は、それぞれ、表8および表9のクローン対の配列と同一の核酸配列によってコードされているVLおよびVH鎖を有し得る。
【0008】
バリアントは、HC-CDRまたはLC-CDRのうちの1つ以上が1つ、2つ、または3つのアミノ酸の置換、付加、欠失、またはそれらの組み合わせを有するバリアントであってもよい。ある特定の実施形態では、各CDRは、Kabat定義、Chothia定義、IMGT定義、Kabat定義とChothia定義の組み合わせ、AbM定義、またはCDRの接触定義に従って定義される。
【0009】
別の態様では、本開示は、それぞれ表1および表2からのクローン対の軽鎖および重鎖CDRアミノ酸配列を有する抗体と同じエピトープについて競合する、単離されたモノクローナル抗体またはその抗原結合断片を提供する。
【0010】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載の単離されたモノクローナル抗体は、キメラ抗体、ヒト化抗体、またはヒト抗体である。ある特定の実施形態では、本明細書に記載の単離されたモノクローナル抗体は、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4型である。ある特定の実施形態では、本明細書に記載の抗原結合断片は、組換えScFv(単鎖可変領域断片)抗体、Fab断片、F(ab’)

断片、またはFv断片である。
(【0011】以降は省略されています)

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