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公開番号2024163694
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-22
出願番号2023079525
出願日2023-05-12
発明の名称柱梁接合構造および柱梁接合方法
出願人清水建設株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類E04B 1/30 20060101AFI20241115BHJP(建築物)
要約【課題】RCST構法を適用した建物の設計自由度を向上することができる柱梁接合構造および柱梁接合方法を提供する。
【解決手段】内部にコンクリート12が充填された鋼管14からなる柱16と、この柱16の上端面18に対向してその上方に配置される鉄骨梁20とを接合した柱梁接合構造10であって、前記柱16の上端面18と前記鉄骨梁20とを連結するための連結部材22を備え、前記連結部材22の上端側34は、前記鉄骨梁20の下側に固定され、前記連結部材22の下端側は、前記柱16の上端面18から前記コンクリート12の内部に埋設固定されるようにする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
内部にコンクリートが充填された鋼管からなる柱と、この柱の上端面に対向してその上方に配置される鉄骨梁とを接合した柱梁接合構造であって、前記柱の上端面と前記鉄骨梁とを連結するための連結部材を備え、前記連結部材の上端側は、前記鉄骨梁の下側に固定され、前記連結部材の下端側は、前記柱の上端面から前記コンクリートの内部に埋設固定されることを特徴とする柱梁接合構造。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
前記連結部材の上端側は、前記鉄骨梁に設けられた孔に通されて、この孔の上方で前記上端側に螺合したナットにより前記鉄骨梁に締結固定されることを特徴とする請求項1に記載の柱梁接合構造。
【請求項3】
前記コンクリート内部の前記連結部材の周囲を補強するために設けられた補強部材をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の柱梁接合構造。
【請求項4】
内部にコンクリートが充填された鋼管からなる柱と、この柱の上端面に対向してその上方に配置される鉄骨梁とを接合する柱梁接合方法であって、
前記柱の上端面と前記鉄骨梁とを連結するために前記鉄骨梁の下側に連結部材の上端側を固定するステップと、
その後、前記鋼管の上端面に前記鉄骨梁を配置し、前記鋼管の内部に前記連結部材の下端側を挿入するステップと、
前記鋼管の内部にコンクリートを充填し、前記連結部材を前記コンクリートの内部に埋設するステップとを有することを特徴とする柱梁接合方法。
【請求項5】
前記連結部材の上端側を、前記鉄骨梁に設けられた孔に通して、この孔の上方で前記上端側に螺合したナットにより前記鉄骨梁に締結固定することを特徴とする請求項4に記載の柱梁接合方法。
【請求項6】
前記コンクリート内部の前記連結部材の周囲を補強するための補強部材を設けるステップを有することを特徴とする請求項4または5に記載の柱梁接合方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、柱梁接合構造および柱梁接合方法に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、鉄筋コンクリート(RC)造の柱頭部に、鉄骨屋根を置屋根状に設置したRC鉄骨置屋根構法が知られている(例えば、特許文献1、2を参照)。この構法は、通常、柱頭部と鉄骨梁をアンカーボルトでピン接合して構成され、最上階が乾式屋根となる建物で採用されることが多い。
【0003】
図5は、RC鉄骨置屋根構法の施工手順の一例である。この構法では、図5(1)に示すように、まず、柱用の鉄筋2、スパイラル筋3およびアンカーボルト4を配置し、型枠1を所定の位置に固定する。続いて、図5(2)に示すように、コンクリート5を打設し、硬化後に脱型する。次に、図5(3)に示すように、柱頭部にモルタル6を施工する。最後に、図5(4)に示すように、アンカーボルト4の上端部と鉄骨梁7の孔8とを係合することで鉄骨梁7の建方を行うという手順で進められる。このとき、コンクリート打設の際にアンカーボルト4の位置がずれると、アンカーボルト4が鉄骨梁7の孔8に干渉することがあり、アンカーボルト4の精度確保が困難である。また、モルタル6は無筋のため大地震時に圧壊し、鉄骨梁7の回転やアンカーボルト4のせん断変形や、アンカーボルト4に生じるせん断力によりコンクリート柱の側面破壊を引き起こすことがあるため(例えば、非特許文献1を参照)、コンクリート柱に鉄筋2やスパイラル筋3などの補強が必要となる。
【0004】
一方、鋼管の内部に鉄筋コンクリートが充填されたコンクリート充填鋼管構造(CFT造)の柱と、鉄骨梁を組み合わせたRCST構法が知られている(例えば、特許文献3を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5983991号公報
特許第6675204号公報
特開2010-261270号公報
【非特許文献】
【0006】
「東日本大震災合同調査報告 建築編3 鉄骨造建築物/シェル・空間構造」、東日本大震災合同調査報告書編集委員会編、一般社団法人日本建築学会、2014
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の従来のRCST構法では、図6に示すように、柱頭部9Aに鉄骨梁9Bを貫通させ、鋼管9C内部のコンクリート9Dに図示しない主筋およびU字形筋9Eを配筋する納まりとしているため、RC鉄骨置屋根構法は採用できない。したがって、最上階を乾式屋根とする建物においては、最上階のみ柱をRCST構法以外の構造(鉄骨造など)に切り替える必要が生じ、合理的な設計が困難となっていた。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、RCST構法を適用した建物の設計自由度を向上することができる柱梁接合構造および柱梁接合方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る柱梁接合構造は、内部にコンクリートが充填された鋼管からなる柱と、この柱の上端面に対向してその上方に配置される鉄骨梁とを接合した柱梁接合構造であって、前記柱の上端面と前記鉄骨梁とを連結するための連結部材を備え、前記連結部材の上端側は、前記鉄骨梁の下側に固定され、前記連結部材の下端側は、前記柱の上端面から前記コンクリートの内部に埋設固定されることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る他の柱梁接合構造は、上述した発明において、前記連結部材の上端側は、前記鉄骨梁に設けられた孔に通されて、この孔の上方で前記上端側に螺合したナットにより前記鉄骨梁に締結固定されることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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