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公開番号
2024133775
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-03
出願番号
2023043738
出願日
2023-03-20
発明の名称
CLTユニット
出願人
株式会社熊谷組
代理人
個人
主分類
E04B
1/348 20060101AFI20240926BHJP(建築物)
要約
【課題】従来のCLTユニットは、直方体形状の箱型枠状に組み立てられた構成であり、箱型枠状の形状から変形できない構成となっている。従って、当該CLTユニットを例えば製造工場から建築現場まで輸送する際には、箱型枠形状のまま輸送しなくてはならず、輸送コストが嵩むという課題があった。
【解決手段】本発明に係るCLTユニット1は、矩形板状に形成された4つの隣り合うCLTパネル2,2,2,2がヒンジ3を介して連結されて、四角筒形状Aと折畳形状Bとに変形可能に構成されたことを特徴とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
矩形板状に形成された4つの隣り合うCLTパネルがヒンジを介して連結されて、四角筒形状と折畳形状とに変形可能に構成されたことを特徴とするCLTユニット。
続きを表示(約 400 文字)
【請求項2】
4つの隣り合うCLTパネルは、四角筒形状における筒断面の互いに対角部分に位置されるヒンジを介して折り畳まれることによって平板状の折畳形状に変形するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のCLTユニット。
【請求項3】
4つの隣り合うCLTパネルは、四方の壁を構成する4つのCLTパネルであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のCLTユニット。
【請求項4】
4つの隣り合うCLTパネルは、天井を構成するCLTパネル、床を構成するCLTパネル、天井を構成するCLTパネルの一端縁と床を構成するCLTパネルの一端縁とを繋ぐ一端側壁を構成するCLTパネル、天井を構成するCLTパネルの他端縁と床を構成するCLTパネルの他端縁とを繋ぐ他端側壁を構成するCLTパネルであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のCLTユニット。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、CLTにより形成されたCLTパネルを組み合わせて構成されるCLTユニットに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
CLTパネルを直方体の各面に配置し、隣接するCLTパネル同士を接合して形成されるCLTユニットとしての箱型建築物ユニットが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-20257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されたCLTユニットは、直方体形状の箱型枠状に組み立てられた構成であり、箱型枠状の形状から変形できない構成となっている。
従って、当該CLTユニットを例えば製造工場から建築現場まで輸送する際には、箱型枠形状のまま輸送しなくてはならず、輸送コストが嵩むという課題があった。
そこで、本発明は、効率的な輸送を実現できて、輸送コストを低減できるCLTユニットを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るCLTユニットは、矩形板状に形成された4つの隣り合うCLTパネルがヒンジを介して連結されて、四角筒形状と折畳形状とに変形可能に構成されたことを特徴とする。
また、4つの隣り合うCLTパネルは、四角筒形状における筒断面の互いに対角部分に位置されるヒンジを介して折り畳まれることによって平板状の折畳形状に変形するように構成されたことを特徴とする。
また、4つの隣り合うCLTパネルは、四方の壁を構成する4つのCLTパネルであることを特徴とする。
また、4つの隣り合うCLTパネルは、天井を構成するCLTパネル、床を構成するCLTパネル、天井を構成するCLTパネルの一端縁と床を構成するCLTパネルの一端縁とを繋ぐ一端側壁を構成するCLTパネル、天井を構成するCLTパネルの他端縁と床を構成するCLTパネルの他端縁とを繋ぐ他端側壁を構成するCLTパネルであることを特徴とする。
本発明によれば、効率的な輸送を実現できて、輸送コストを低減できるCLTユニットを提供できるようになる。
また、収納保管時の省スペース化が可能なCLTユニットを提供できるようになる。
また、スパンや階高、奥行のサイズの範囲拡大を図ることができるCLTユニットを提供できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
CLTユニットを示す斜視図。
CLTユニットの折畳形状Bと四角筒形状Aとを示す説明図。
CLTユニットの構成例を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1に示すように、実施形態に係るCLTユニット1は、矩形板状に形成された4つの隣り合うCLTパネル2,2,2,2がヒンジ3を介して連結されて、図1,図2(b)に示すような四方が塞がれた四角筒形状Aと、図2(a)に示すような平板状の折畳形状Bとに変形可能に構成されているものである。
【0008】
CLT(Cross Laminated Timber(直交集成板))とは、農林水産省告示第3079号に規定されたように、「ひき板又は小角材(これらをその繊維方向を互いにほぼ平行にして長さ方向に接合接着して調整したものを含む。)をその繊維方向を互いにほぼ平行にして幅方向に並べ又は接着したものを、主としてその繊維方向を互いにほぼ直角にして積層接着し3層以上の構造を持たせた一般材」である。
即ち、CLTは、一般に、張り合わせる板の繊維方向が直交するように複数の板を張り合わせて構成された木材であり、直交集成板と呼ばれている。
【0009】
CLTユニット1を構成する4つの隣り合うCLTパネル2,2,2,2は、四角筒形状Aにおいては、例えば、図3に示すように、壁4面パネル構成X、あるいは、床パネル+天井パネル+壁2面パネル構成(以下、「壁2面パネル構成」という)Yである。
壁4面パネル構成Xは、図3(a)に示すように、四角筒形状Aが、四方の壁を構成する4つのCLTパネル2,2,2,2により構成されたCLTユニット1である。
壁2面パネル構成Yは、図3(b),図3(c)に示すように、四角筒形状Aが、天井を構成するCLTパネル2、床を構成するCLTパネル2、天井を構成するCLTパネル2の一端縁と床を構成するCLTパネル2の一端縁とを繋ぐ一端側壁を構成するCLTパネル2、天井を構成するCLTパネル2の他端縁と床を構成するCLTパネル2の他端縁とを繋ぐ他端側壁を構成するCLTパネル2により構成されたCLTユニット1である。つまり、壁2面パネル構成Yは、四角筒形状Aが、互いに対向する壁を構成する2つのCLTパネル2,2と天井を構成するCLTパネル2と床を構成するCLTパネル2とにより構成されたCLTユニット1である。
尚、図3(b)は階高が高く設定された壁2面パネル構成YのCLTユニット1を示し、図3(c)はスパンが長く設定された壁2面パネル構成YのCLTユニット1を示す。
【0010】
また、図2に示すように、CLTユニット1を構成する4つの隣り合うCLTパネル2,2,2,2は、四角筒形状Aにおける筒断面の互いに対角部分に位置されるヒンジ3を介して折り畳まれることによって平板状の折畳形状Bに変形するように構成されている。
即ち、折畳形状Bでは、2枚のCLTパネル2,2の板面が重なったような状態の板厚の平板状、即ち、CLTパネル2のパネル厚さ寸法の2倍程度の板厚の平板状に変形することになる。
尚、図2(b)のCLTユニット1においては、四角筒形状Aにおける筒断面の互いに対角部分に位置される右上のヒンジ3を介して上のCLTパネル2と右のCLTパネル2とが重なるように折り畳まれるとともに、四角筒形状Aにおける筒断面の互いに対角部分に位置される左下のヒンジ3を介して左のCLTパネル2と下のCLTパネル2とが重なるように折り畳まれることによって、図2(a)に示すような平板状に変形する。
このように、実施形態に係るCLTユニット1は、折畳形状Bにおいては、CLTパネル2のパネル厚さ寸法の2倍程度の板厚の平板状に変形するので、例えば、運搬時、仮置き時、収納保管時等において、取り扱いが容易なCLTユニット1となる。
(【0011】以降は省略されています)
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