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公開番号2024162149
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-21
出願番号2023077426
出願日2023-05-09
発明の名称プレキャスト床版の施工方法
出願人清水建設株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類E04B 5/02 20060101AFI20241114BHJP(建築物)
要約【課題】鉄骨建方サイクル中にプレキャスト床版の設置を含めた工程としても工期短縮に寄与するプレキャスト床版の施工方法を提供する。
【解決手段】鉄骨造骨組構築工程では、鉄骨の建方を行う鉄骨建方工程と、鉄骨接合部23の接合を行う鉄骨接合工程と、を有する。プレキャスト床版1には、溶接作業者7(鉄骨の接合を行う作業者)が通り抜け可能な第1切り欠き部41(第1孔部)が形成される。プレキャスト床版設置工程は、鉄骨建方工程の後に連続して行われ、鉄骨接合工程は、プレキャスト床版設置工程の後に行われ、溶接作業者7が第1切り欠き部41を通ってプレキャスト床版1の上方からプレキャスト床版1の下方に仮設された足場6の上に移動し、プレキャスト床版1の下方から鉄骨を接合する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
鉄骨造の骨組を構築する鉄骨造骨組構築工程と、
前記鉄骨造の骨組の上にプレキャスト床版を設置するプレキャスト床版設置工程と、を有し、
前記鉄骨造骨組構築工程では、
鉄骨の建方を行う鉄骨建方工程と、
鉄骨の接合を行う鉄骨接合工程と、を有し、
前記プレキャスト床版には、
上下方向に貫通し、前記鉄骨の接合を行う作業者が通り抜け可能な第1孔部が形成され、
前記プレキャスト床版設置工程は、前記鉄骨建方工程の後に連続して行われ、
前記鉄骨接合工程は、前記プレキャスト床版設置工程の後に行われ、
前記鉄骨の接合を行う作業者が前記第1孔部を通って前記プレキャスト床版の上方から前記プレキャスト床版の下方に仮設された足場の上に移動し、前記プレキャスト床版の下方から前記鉄骨を接合する下方鉄骨接合工程を有するプレキャスト床版の施工方法。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
前記プレキャスト床版には、
前記鉄骨の接合部の上方に位置し、上下方向に貫通する第2孔部と、が形成され、
前記プレキャスト床版設置工程では、前記第2孔部が前記鉄骨の接合部の上方に位置するように前記プレキャスト床版を設置し、
前記鉄骨接合工程は、
前記第2孔部を介して前記プレキャスト床版の上方から前記鉄骨を接合する上方鉄骨接合工程を有する請求項1に記載のプレキャスト床版の施工方法。
【請求項3】
前記上方鉄骨接合工程では、前記第1孔部を介して前記プレキャスト床版の上方から前記鉄骨を接合可能である請求項2に記載のプレキャスト床版の施工方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、プレキャスト床版の施工方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、構造物の建設において省力化やコスト低減などを図るためにプレキャスト床版を採用している(例えば、特許文献1参照)。
半導体や精密機器などを生産する生産施設では、微振動の発生を防止できるように上下方向に貫通する複数の穴が形成された高剛性穴あきプレキャスト床版が採用する事例が増加している。高剛性穴あきプレキャスト床版を採用する場合、従来工法の施工も可能であるが、昨今の逼迫する労務事情や、生産事業をすぐ開始したいという生産施設特有の状況を鑑みて、主たる構造骨組は鉄骨造で計画し、床に高剛性穴あきプレキャスト床版を採用している。
このような場合、高剛性穴あきプレキャスト床版が載置される構造骨組を高剛性架構とするため、梁や柱などの鉄骨の接合を剛接合とする必要がある。これらの接合には、ボルト接合ではなく溶接接合が採用される。なお、施工性やコストなどの観点からボルト接合ではなく溶接接合が採用されることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-2251号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
構造骨組の上に高剛性穴あきプレキャスト床版などのプレキャスト床版を設置すると、プレキャスト床版によって鉄骨の接合部が隠れてしまうため、プレキャスト床版を設置する前に鉄骨の接合を完了させる必要がある。このため、鉄骨建方の後にプレキャスト床版の設置を連続して行うことができず、鉄骨の接合を完了する必要があるため、クレーンを移動させながら施工を行う建て逃げ方式の場合も効率が良くないという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、鉄骨建方サイクル中にプレキャスト床版の設置を含めた工程としても工期短縮に寄与するプレキャスト床版の施工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係るプレキャスト床版の施工方法は、鉄骨造の骨組を構築する鉄骨造骨組構築工程と、前記鉄骨造の骨組の上にプレキャスト床版を設置するプレキャスト床版設置工程と、を有し、前記鉄骨造骨組構築工程では、鉄骨の建方を行う鉄骨建方工程と、鉄骨の接合を行う鉄骨接合工程と、を有し、前記プレキャスト床版には、上下方向に貫通し、前記鉄骨の接合を行う作業者が通り抜け可能な第1孔部が形成され、前記プレキャスト床版設置工程は、前記鉄骨建方工程の後に連続して行われ、前記鉄骨接合工程は、前記プレキャスト床版設置工程の後に行われ、前記鉄骨の接合を行う作業者が前記第1孔部を通って前記プレキャスト床版の上方から前記プレキャスト床版の下方に仮設された足場の上に移動し、前記プレキャスト床版の下方から前記鉄骨を接合する下方鉄骨接合工程を有する。
【0007】
本発明では、プレキャスト床版に第1孔部が形成されていることにより、鉄骨造の骨組の上にプレキャスト床版を設置した状態であっても、第1孔部によって、作業者がプレキャスト床版の上方から下方に移動し、プレキャスト床版の下方から鉄骨を接合できる。このため、鉄骨の建方の後に連続してプレキャスト床版を鉄骨造の骨組の上に設置できるため、鉄骨の建方およびプレキャスト床版の設置に連続してクレーンを使用でき、効率よく作業を行うことができる。その結果、鉄骨建方サイクル中にプレキャスト床版の設置を含めた工程としても工期短縮を図ることができる。
【0008】
本発明に係るプレキャスト床版の施工方法では、前記プレキャスト床版には、前記鉄骨の接合部の上方に位置し、上下方向に貫通する第2孔部と、が形成され、前記プレキャスト床版設置工程では、前記第2孔部が前記鉄骨の接合部の上方に位置するように前記プレキャスト床版を設置し、前記鉄骨接合工程は、前記第2孔部を介して前記プレキャスト床版の上方から前記鉄骨を接合する上方鉄骨接合工程を有していてもよい。
【0009】
このような構成とすることにより、鉄骨造の骨組の上にプレキャスト床版を設置した状態であっても第2孔部によって鉄骨の接合部が露出しているため、プレキャスト床版の上方から鉄骨を接合できる。このため、鉄骨の建方の後に連続してプレキャスト床版を鉄骨造の骨組の上に設置できるため、鉄骨の建方およびプレキャスト床版の設置に連続してクレーンを使用でき、効率よく作業を行うことができる。その結果、工期短縮を図ることができる。更に、鉄骨の接合作業をプレキャスト床版が設置された状態で行うことができるため、作業性および安全性を向上できる。
【0010】
本発明に係るプレキャスト床版の施工方法では、前記上方鉄骨接合工程では、前記第1孔部を介して前記プレキャスト床版の上方から前記鉄骨を接合可能であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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