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公開番号2024165289
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2023081363
出願日2023-05-17
発明の名称遮蔽機構
出願人清水建設株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類G21F 3/00 20060101AFI20241121BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】遮蔽扉を備えた放射線利用施設の開口部に設けられる、遮蔽扉を閉じたときには遮蔽扉と床面の間の隙間が遮蔽可能とされ、遮蔽扉を開いたときにはスムーズにストレッチャーや人が通過可能とされる、遮蔽機構を提供する。
【解決手段】放射線利用施設の出入口の開口部1を遮蔽扉4により開閉自在に遮蔽し、遮蔽扉4と床面の間の隙間10を遮蔽する遮蔽機構であって、遮蔽扉4の開放状態では開口部1の床面と面一の状態で保持され、遮蔽扉4の閉塞状態では放射線利用施設の内部側から回転軸13を中心に遮蔽扉4側に回転させて起立状態にし、隙間10を覆う床下遮蔽板12を、開口部1の遮蔽扉4側の床下に設ける。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
放射線利用施設の出入口の開口部を遮蔽扉により開閉自在に遮蔽し、前記遮蔽扉と床面の間の隙間を遮蔽する遮蔽機構であって、
前記遮蔽扉の開放状態では前記開口部の床面と面一の状態で保持され、前記遮蔽扉の閉塞状態では前記放射線利用施設の内部側から回転軸を中心に前記遮蔽扉側に回転させて起立状態にし、前記隙間を覆う床下遮蔽板を、前記開口部の前記遮蔽扉側の床下に設けたことを特徴とする遮蔽機構。
続きを表示(約 430 文字)【請求項2】
前記床下遮蔽板は、前記遮蔽扉側の床下に形成された凹部に設けられ、
前記回転軸は、前記凹部内において前記床下遮蔽板の遮蔽扉側に設けられることを特徴とする請求項1に記載の遮蔽機構。
【請求項3】
前記床下遮蔽板は、前記遮蔽扉が開放状態のとき、ゴムマットを介して前記開口部の床面に面一で保持されることを特徴とする請求項2に記載の遮蔽機構。
【請求項4】
前記開口部の床面であって前記遮蔽扉の下面側に遮蔽角柱を埋設し、該遮蔽角柱の上面は前記開口部の床面と面一であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の遮蔽機構。
【請求項5】
前記床下遮蔽板は、ガンマ線とX線との放射線遮蔽時には、鋼板フレーム内に鉛遮蔽ブロックを収納し、中性子を含む放射線遮蔽時には、鋼板フレーム内に鉛遮蔽ブロックとポリエチレン板とを収納することを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の遮蔽機構。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、遮蔽扉を備えた放射線利用施設の出入口となる開口部における簡易な構成の遮蔽機構に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
医療用リニアック室などの放射線利用施設では、照射室などの出入口を放射線の外部漏洩を防ぐ遮蔽構造とすることが知られている。
【0003】
例えば特許文献1には、放射線を放出する放射線発生装置を収容する放射線遮蔽壁からなる収容室と、この収容室の出入口と、放射線発生装置からの放射線が出入口に直接到達することを防ぐために収容室内において出入口の近傍に設けられた迷路とを備える放射線遮蔽構造が開示されている。この特許文献1では、照射室などの出入口に放射線の外部漏洩を防ぐ遮蔽扉を設置している。
【0004】
この遮蔽扉は、一般に、ガンマ線とX線の遮蔽材としては鉛板または鉄板、中性子の遮蔽材としてはボロン入りポリエチレンが使用され、それらを扉枠の鋼板で覆う構造とされているため重量物となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-179851号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、照射室などの出入口は、患者を載せたストレッチャーが大きな振動なくスムーズに出入りできることが求められる。このため、遮蔽扉は、床面に凹凸が形成されることを避けるため、上吊り式とされ、扉下面と床面との間に隙間を設けて摩擦が生じないように、つまり床面に接触しないように取り付けることが考えられる。
【0007】
しかしながら、照射室などの出入口において、ストレッチャーがスムーズに移動可能とすると、遮蔽扉の下方において、床面との間に隙間が生じ、遮蔽扉が重量物であることも相まって、遮蔽扉と床面の間の隙間を小さくすることは難しかった。この結果、照射室などの出入口において、ストレッチャーをスムーズに移動可能とすると、放射線の遮蔽性能が低下してしまい、両立させることはできなかった。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、遮蔽扉を備えた放射線利用施設の開口部に設けられる、遮蔽扉を閉じたときには遮蔽扉と床面の間の隙間が遮蔽可能とされ、遮蔽扉を開いたときにはスムーズにストレッチャーや人が通過可能とされる、遮蔽機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、放射線利用施設の出入口の開口部を遮蔽扉により開閉自在に遮蔽し、前記遮蔽扉と床面の間の隙間を遮蔽する遮蔽機構であって、前記遮蔽扉の開放状態では前記開口部の床面と面一の状態で保持され、前記遮蔽扉の閉塞状態では前記放射線利用施設の内部側から回転軸を中心に前記遮蔽扉側に回転させて起立状態にし、前記隙間を覆う床下遮蔽板を、前記開口部の前記遮蔽扉側の床下に設けたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上記の発明において、前記床下遮蔽板は、前記遮蔽扉側の床下に形成された凹部に設けられ、前記回転軸は、前記凹部内において前記床下遮蔽板の遮蔽扉側に設けられることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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