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公開番号2024157828
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023072425
出願日2023-04-26
発明の名称仮設エレベータの盛替え方法
出願人清水建設株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B66B 9/187 20060101AFI20241031BHJP(巻上装置;揚重装置;牽引装置)
要約【課題】エレベータの盛替え作業により工事の効率が低下することを抑制できるエレベータの盛替方法を提供する。
【解決手段】施工中の構造物の開口空間12内に、エレベータ吊り機10と搬器13とレール部15とを配置して仮設エレベータ17を設置し、仮設エレベータ17により揚重して工事を進行させるとともに、フロア数を増加して開口空間12を上方に延伸させ、増加したフロアまで仮設エレベータ17を延伸させる仮設エレベータの盛替方法であり、構造物に仮設エレベータ17を複数設け、少なくとも一つの仮設エレベータ17Aを稼働させつつ他の仮設エレベータ17Bの開口空間12及びレール部15を上方に延伸させ、開口空間12の延伸位置までエレベータ吊り機10を上昇させて配置する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
施工中の構造物に形成された開口空間内に、エレベータ吊り機と、該エレベータ吊り機に昇降可能に吊下支持された搬器と、前記搬器の昇降を案内するレール部と、を配置して仮設エレベータを設置し、該仮設エレベータを使用して前記構造物の施工を進めるとともに、前記構造物のフロア数を増加して前記開口空間を上方に延伸させ、増加したフロアまで前記仮設エレベータの運転範囲を延伸させるエレベータの盛替方法であって、
前記構造物に前記仮設エレベータを複数設置し、
少なくとも一つの仮設エレベータを稼働させつつ、他の仮設エレベータの前記レール部を上方に延伸させ、
前記他の仮設エレベータの前記レール部の延伸位置まで前記エレベータ吊り機を上昇させて配置し、前記他の仮設エレベータの運転範囲を延伸する仮設エレベータの盛替え方法。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
運転範囲を延伸する前記他の仮設エレベータの前記エレベータ吊り機は、運転中の前記少なくとも一つの仮設エレベータの前記エレベータ吊り機とは異なる高さの前記延伸位置に上昇させる請求項1に記載の仮設エレベータの盛替え方法。
【請求項3】
複数の前記開口空間は、本設エレベータ用シャフトを含み、該本設エレベータ用シャフト内に前記エレベータ吊り機及び前記搬器を配置して、前記仮設エレベータを設置する請求項1に記載の仮設エレベータの盛替え方法。
【請求項4】
前記エレベータ吊り機の平面視における外形形状を前記開口空間より小さく変形し、前記開口空間内で上昇させ、前記変形を復元することで前記延伸位置に配置する請求項1に記載の仮設エレベータの盛替え方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、仮設エレベータの盛替え方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
施工中の構造物に設けられる仮設エレベータは、盛替え作業を行うことで、工事の進行に応じて延伸させて使用される。高層建築物を建設する際には、盛替え作業を繰り返し行うことで、工事の進行に伴って仮設エレベータを延伸させながら使用している。
例えば、特許文献1に記載された揚重装置では、上下方向に複数階に延在する開口空間の中に、仮設リフトおよび仮設エレベータが上下に配設されている。仮設エレベータは、構造物の1階から躯体工事が完了したフロアまでに設けられていて、エレベータマストの仮設リフト付近に配置された蓮台にトップシーブ及び駆動部等が装着されてエレベータ吊り機が構成されている。工事が進行すると、エレベータマストを上方に延伸させ、エレベータ吊り機をエレベータマストの上部に移動させることで、仮設エレベータを上方に延伸させる構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007-284179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のような従来の仮設エレベータの盛替え方法では、仮設エレベータを上方に延伸させるには、まず仮設エレベータの上方に配置された仮設リフトの盛替え作業を行い、リフトマストを上方に延伸させてリフトベースやリフト搬器を上昇させた後、仮設エレベータの盛替え作業を行っていた。仮設エレベータの盛替え作業では、エレベータマストを上方に延伸させるとともに、蓮台をエレベータマストに沿って上昇させるための機構を蓮台及びエレベータマストに設置し、蓮台をトップシーブや駆動装置などとともにエレベータマストに沿って上昇させ、搬器を吊下支持するワイヤロープを調整するなどにより行われていた。このような仮設エレベータの盛替え作業中には当該エレベータが使用できないため、盛替え作業により構造物の施工効率が低下するという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、仮設エレベータの盛替え作業により施工効率が低下することを抑制できる仮設エレベータの盛替方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する本発明の仮設エレベータの盛替え方法は、施工中の構造物に形成された開口空間内に、エレベータ吊り機と、該エレベータ吊り機に昇降可能に吊下支持された搬器と、前記搬器の昇降を案内するレール部と、を配置して仮設エレベータを設置し、該仮設エレベータを使用して前記構造物の施工を進めるとともに、前記構造物のフロア数を増加して前記開口空間を上方に延伸させ、増加したフロアまで前記仮設エレベータの運転範囲を延伸させるエレベータの盛替方法であって、前記構造物に前記仮設エレベータを複数設置し、少なくとも一つの仮設エレベータを稼働させつつ、他の仮設エレベータの前記レール部を上方に延伸させ、前記他の仮設エレベータの前記レール部の延伸位置まで前記エレベータ吊り機を上昇させて配置し、前記他の仮設エレベータの運転範囲を延伸することを特徴とする。
【0007】
このようにすれば、施工中の構造物に仮設エレベータを複数設け、一部の仮設エレベータを稼働させつつ、他の仮設エレベータを延伸させることができる。そのため仮設エレベータの盛替え作業中であっても一部の仮設エレベータを使用して構造物の施工を進めることができ、仮設エレベータの盛替え作業により構造物の施工が中断することがなく、施工効率が低下することを抑制できる。
【0008】
本発明の仮設エレベータの盛替え方法では、運転範囲を延伸する前記他の仮設エレベータの前記エレベータ吊り機は、運転中の前記少なくとも一つの仮設エレベータの前記エレベータ吊り機とは異なる高さの前記延伸位置に上昇させてもよい。
このようにすれば、構造物のフロア数を順次増加させる工事の進行において、一部の仮設エレベータの盛替え作業と他の仮設エレベータの盛替え作業とを異なるタイミングで分散して実施することができる。そのため、仮設エレベータの盛替え作業により構造物の施工が中断することを確実に防止することができ、構造物の施工効率が低下することを抑制できる。
【0009】
本発明の仮設エレベータの盛替え方法では、複数の前記開口空間は、本設エレベータ用シャフトを含み、該本設エレベータ用シャフト内に前記エレベータ吊り機及び前記搬器を配置して、前記仮設エレベータを設置してもよい。
このようにすれば、本設エレベータ用シャフトを利用して仮設エレベータを設置できるため、仮設エレベータ用の開口空間を別途設ける必要がなくなる。そのため、仮設エレベータ用の開口空間を後から閉塞する工事を無くすことができ、構造物の施工期間の短縮を図ることができる。
【0010】
本発明の仮設エレベータの盛替え方法では、前記エレベータ吊り機の平面視における外形形状を前記開口空間より小さく変形し、前記開口空間内で上昇させ、前記変形を復元することで前記延伸位置に配置してもよい。
このようにすれば、仮設エレベータの盛替え時にエレベータ吊り機を上昇させて延伸位置に配置する作業の手間を簡略化でき、仮設エレベータの盛替え作業の作業効率を向上できる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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