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公開番号2024157825
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023072422
出願日2023-04-26
発明の名称エレベータ吊り機、およびエレベータシャフト構造
出願人清水建設株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B66B 7/00 20060101AFI20241031BHJP(巻上装置;揚重装置;牽引装置)
要約【課題】エレベータ配置用の開口空間に容易に設置できるとともに、周囲の工事における施工の障害になり難く施工効率を向上することができるエレベータ吊り機、およびエレベータシャフト構造を提供する。
【解決手段】構造物内に形成されたエレベータ設置用の開口空間12に配置され、搬器を昇降駆動可能に吊下支持するエレベータ吊り機10であって、搬器に連結されたワイヤロープ14を巻上可能に支持する巻上機21と、巻上機を支持する架台部20と、を備え、架台部は、平面視において伸縮可能な伸縮脚部27を有し、架台部は、伸縮脚部を伸長させた状態で開口空間周囲の構造部11に架設可能であり、伸縮脚部を収縮させた状態で平面視における外形が開口空間より小さくなる。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
構造物内に形成されたエレベータ設置用の開口空間に配置され、搬器を昇降駆動可能に吊下支持するエレベータ吊り機であって、
前記搬器に連結されたワイヤロープを巻上可能に支持する巻上機と、
前記巻上機を支持する架台部と、を備え、
前記架台部は、平面視において伸縮可能な伸縮脚部を有し、
前記架台部は、前記伸縮脚部を伸長させた状態で前記開口空間周囲の構造部に架設可能であり、前記伸縮脚部を収縮させた状態で平面視における外形が前記開口空間より小さくなるエレベータ吊り機。
続きを表示(約 430 文字)【請求項2】
前記伸縮脚部は、前記架台部に固定された脚部本体と、前記脚部本体に対して水平方向に相対移動可能な脚体と、を備えている請求項1に記載のエレベータ吊り機。
【請求項3】
前記脚体の先端には、前記構造部に支持される支持部が設けられている請求項2に記載のエレベータ吊り機。
【請求項4】
前記開口空間には前記搬器の昇降を案内するレール部が設けられ、平面視において前記レール部と、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のエレベータ吊り機と、が互いに干渉しない位置に配置されているエレベータシャフト構造。
【請求項5】
前記開口空間は、本設エレベータ用のエレベータシャフトである請求項4に記載のエレベータシャフト構造。
【請求項6】
前記開口空間の周囲には、前記エレベータ吊り機と平面視において干渉しない位置に、上下に連続するシャフト区画壁が形成されている請求項4に記載のエレベータシャフト構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はエレベータ吊り機、およびエレベータシャフト構造に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、高層建築物を建設する際、仮設エレベータが構造物に複数階にわたり設けられた開口空間に設置されることがある。例えば、下記特許文献1に記載された揚重装置では、上下方向に複数階に延在する開口空間の中に、仮設リフトおよび仮設エレベータが上下に配設されている。仮設エレベータは、構造物の1階から躯体工事が完了した階までの間に設けられていて、エレベータマストの対応する位置に配置された蓮台に、トップシーブ及び駆動部などが装着されてエレベータ吊り機が構成されている。また、搬器及びウエイトを吊持するワイヤがエレベータ吊り機に巻上可能に支持されていた。建築工事が進行すると、エレベータマストを上方に伸延させ、エレベータ吊り機をエレベータマストの上部に移動させることで、仮設エレベータ領域を上方まで拡張する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007-284179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、開口空間に設けられた従来の仮設エレベータの多くは、仮設エレベータ用の開口空間や本設エレベータ用の開口空間に固定して設けられていた。そのため、仮設エレベータが設置されている各フロアの開口部周辺の工事を、仮設エレベータが解体撤去されるまで施工できなかった。特に、仮設エレベータ用の開口空間を設けている場合や高層建築物の場合には、解体後の施工範囲が広範囲となり、施工工程に与える影響が大きいという問題があった。また、特許文献1の揚重装置では、開口空間に設けられたエレベータマストにエレベータ吊り機等を上方に移動させるための機構が必要であるため、開口空間に設置し難いという問題があった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、エレベータ配置用の開口空間に容易に設置できるとともに、周囲の工事における施工の障害になり難く施工効率を向上することができるエレベータ吊り機、およびエレベータシャフト構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する本発明のエレベータ吊り機は、構造物内に形成されたエレベータ設置用の開口空間に配置され、搬器を昇降駆動可能に吊下支持するエレベータ吊り機であって、前記搬器に連結されたワイヤロープを巻上可能に支持する巻上機と、前記巻上機を支持する架台部と、を備え、前記架台部は、平面視において伸縮可能な伸縮脚部を有し、前記架台部は、前記伸縮脚部を伸長させた状態で前記開口空間周囲の構造部に架設可能であり、前記伸縮脚部を収縮させた状態で平面視における外形が前記開口空間より小さくなることを特徴とする。
【0007】
このようにすれば、巻上機を支持する架台部が、伸縮脚部を伸長させた状態で、構造物の開口空間周囲の構造部間に架設できるため、開口空間の内部にエレベータ吊り機を固定するための構造を別途設ける必要がなく、開口空間にエレベータ吊り機を容易に安定して設置できる。しかも、伸縮脚部を収縮させることで、架台部の外形を開口空間より小さくできるため、エレベータ吊り機を開口空間の内部で容易に上下方向に移動させることができ、エレベータ吊り機を移動させるための特別な構造も不要である。そのため、構造物のエレベータ配置用の開口空間にエレベータ吊り機を容易に設置することが可能であり、施工途中にエレベータ吊り機の設置位置を変更しつつ工事を進めることができる。つまり、エレベータ吊り機が開口空間の周囲の工事における施工の障害になり難く、施工効率を向上することができる。
【0008】
本発明のエレベータ吊り機は、前記伸縮脚部が、前記架台部に固定された脚部本体と、前記脚部本体に対して水平方向に相対移動可能な脚体と、を備えていてもよい。
このように構成することで、簡易な構造で伸縮脚部を構築でき、脚体の長さを容易に調節することができる。
【0009】
本発明のエレベータ吊り機は、前記脚体の先端には、前記構造部に支持される支持部が設けられていてもよい。
このように支持部が設けられることにより、開口空間周囲の構造部に確実にエレベータ吊り機を支持固定することができる。
【0010】
本発明のエレベータシャフト構造は、前記開口空間には前記搬器の昇降を案内するレール部が設けられ、平面視において前記レール部と、上記したいずれかのエレベータ吊り機と、が互いに干渉しない位置に配置されている。
このように構成することで、工事の進行に伴い、仮設エレベータを上方に伸延させる際、開口空間内にエレベータ吊り機が設置された状態のままで、既に設置されている下方のレールの上方に新たなレールを連結することができる。つまり、レール部の施工を短工期で行うことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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