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公開番号
2024161990
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-21
出願番号
2023077105
出願日
2023-05-09
発明の名称
トナー用ワックス組成物
出願人
日油株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
G03G
9/097 20060101AFI20241114BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】トナーの耐擦過性、低温定着性及び発色性を向上させることができ、耐ブロッキング性を良好にし、高温高湿環境でのトナーの性能の悪化を抑制することができるトナー用ワックス組成物を提供する。
【解決手段】特定の脂肪酸エステルA、脂肪酸エステルB及び脂肪酸エステルCを含み、脂肪酸エステルA、B及びCの合計を100質量%としたとき、脂肪酸エステルAの含有量が5~50質量%、脂肪酸エステルBの含有量が20~90質量%、脂肪酸エステルCの含有量が1~50質量%であり、脂肪酸エステルAと、脂肪酸エステルB及びCの合計との質量比が5:95~50:50であり、脂肪酸エステルBと脂肪酸エステルCとの質量比が95:5~50:50であり、脂肪酸エステルA、B及びCの合計100質量部に対する特定の脂肪酸金属塩Dの含有量が0~1質量部である、トナー用ワックス組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
脂肪酸エステルA、脂肪酸エステルB、及び脂肪酸エステルCを含み、
前記脂肪酸エステルAは、炭素数が10~30である二価の直鎖飽和脂肪酸と、炭素数が12~24である一価の直鎖飽和アルコールとのジエステル化合物であり、
前記脂肪酸エステルBは、炭素数が10~30の偶数である一価の直鎖飽和脂肪酸と、炭素数が12~24である一価の直鎖飽和アルコールとのモノエステル化合物であり、
前記脂肪酸エステルCは、炭素数が11~29の奇数である一価の直鎖飽和脂肪酸と、炭素数が12~24である一価の直鎖飽和アルコールとのモノエステル化合物であり、
前記脂肪酸エステルA、前記脂肪酸エステルB及び前記脂肪酸エステルCの合計を100質量%としたとき、前記脂肪酸エステルAの含有量が5~50質量%、前記脂肪酸エステルBの含有量が20~90質量%、前記脂肪酸エステルCの含有量が1~50質量%であり、
前記脂肪酸エステルAと、前記脂肪酸エステルB及び前記脂肪酸エステルCの合計との質量比(脂肪酸エステルA:脂肪酸エステルB及び脂肪酸エステルCの合計)が5:95~50:50であり、
前記脂肪酸エステルBと、前記脂肪酸エステルCとの質量比(脂肪酸エステルB:脂肪酸エステルC)が95:5~50:50であり、
前記脂肪酸エステルA、前記脂肪酸エステルB及び前記脂肪酸エステルCの合計100質量部に対する脂肪酸金属塩Dの含有量が0~1質量部であり、前記脂肪酸金属塩Dは、炭素数が10~30である一価の直鎖飽和脂肪酸と、ナトリウム、カリウム及びカルシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属との塩である、トナー用ワックス組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、レーザープリンタなどの画像形成装置において、電子写真法や静電記録法などで記録される静電荷像の現像に使用されるトナーに対して好適に用いられるトナー用ワックス組成物に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
複写機やプリンターなどの画像形成装置に使用されるトナーは、バインダー樹脂となる熱可塑性樹脂(以下、単に「樹脂」ともいう。)に、着色剤(カーボンブラック、磁性粉、顔料など)、荷電制御剤、ワックスを含み、必要に応じて、流動性付加剤、クリーニング助剤、転写助剤等を更に含む。この中で、ワックスは定着時にトナーが定着ロールに残存すること(フィルミング)を防止するとともに、樹脂の軟化を促進して定着性を向上させる機能を有する。
【0003】
近年、トナーは世界的な環境意識の高まりによる消費電力の低減や印刷速度の高速化に対応するため、定着温度の低温化が重視されており、トナーの低温定着性を向上させるワックスが求められている。
樹脂の溶融温度を下げることで、トナーの低温定着性を向上させることができるため、トナーの低温定着性を向上させる方法の一つとして、ワックスの低融点化が挙げられる。一方、ワックスの融点が下がることで、トナーの保存中にワックスがトナー表面へ溶出し、トナー粒子同士がブロッキングしてしまう問題がある。これに対し、特許文献1では、トナーの低温定着性と耐ブロッキング性を両立させるワックスとして、直鎖飽和脂肪酸と直鎖飽和アルコールとのエステルと、直鎖飽和脂肪酸とネオペンチルポリオールとのエステルとを、特定の質量比で混合したトナー用ワックス組成物が開示されている。
【0004】
また、印刷速度の高速化から、印刷物同士が接触する頻度が高くなり、摩擦や荷重により印字画像が削られてしまうため、耐擦過性に優れるトナーも望まれている。特許文献2には、低温定着性と印刷画像の耐擦過性に優れるトナーとして、特定の多価アルコールエステル化合物に、特定の多価アルコール部分エステル化合物を少量混合した混合物を離型剤(ワックス)として含有するトナーが開示されている。
【0005】
さらに、商業印刷分野におけるプリントオンデマンドなデジタル印刷の普及に伴い、高グラフィック出力による印刷物や、従来にないメタリック調の印刷物などが登場し、発色性の良好なトナーの需要が高まる中で、高発色に寄与できる材料も求められている。これに対し、特許文献3には、トナーに低温定着性と耐ブロッキング性を付与でき、発色性を向上できるトナー用ワックスとして、ペンタエリスリトール由来の構成成分、炭素数14~24の直鎖飽和脂肪酸由来の構成成分、及びアジピン酸由来の構成成分を、特定の割合で含むエステル化合物が開示されている。
【0006】
また近年では、複写機やプリンター等が新興国で急速に普及してきている。新興国に分類される国々は、先進国に比べてはるかに高温高湿な環境であることが多く、カートリッジ内のトナーが水分を吸着しやすくなるため、トナーの性能不良等が懸念されている。そのため、高温高湿な環境下においても性能を維持することができるトナーが求められている。特許文献4には、バインダー樹脂として、結晶性ポリエステル樹脂成分と、特定の非結晶性ポリエステル樹脂成分とを含有することにより、高温高湿環境に晒された後でも低温定着性に優れるトナーが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2010-122425号公報
特開2005-157039号公報
特開2021-196608号公報
特開2022-43977号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら従来のトナーでは、低温定着性と耐ブロッキング性を両立し、優れた耐擦過性及び発色性を有し、高温高湿環境下においてトナー性能を維持する、ということは困難であった。
特許文献1に開示されているワックスを含有するトナーは、耐擦過性の検討がなされておらず、十分な耐擦過性を有しない可能性がある。
特許文献2及び3に開示されているワックスを含有するトナーは、高温高湿条件における検討がなされておらず、高温高湿環境に晒された後に十分な性能を有しない可能性がある。
特許文献4に開示されているトナーは、高温高湿環境に晒された後でも低温定着性を維持できるものの、耐擦過性や発色性については検討がなされておらず、高温高湿環境に晒された後に十分な性能を有しない可能性がある。
【0009】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、トナーの耐擦過性、低温定着性及び発色性を向上させることができ、トナーの耐ブロッキング性を良好にし、高温高湿環境でのトナーの耐擦過性、低温定着性及び発色性の悪化を抑制することができるトナー用ワックス組成物の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、特定の3種類の脂肪酸エステルを含み、且つ特定の脂肪酸金属塩の含有量を制御したワックス組成物が、トナーの耐擦過性、低温定着性及び発色性を向上させ、高温高湿環境において、トナー同士のブロッキングを抑制し且つトナーの耐擦過性、低温定着性及び発色性の性能を維持することを見出し、本発明を完成させるに至った。
(【0011】以降は省略されています)
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