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公開番号
2024160507
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-14
出願番号
2023075584
出願日
2023-05-01
発明の名称
前処理キット及び前処理装置
出願人
ジーニアルライト株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12M
1/28 20060101AFI20241107BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】簡便な前処理キットを用いて、被検液ごとに行う前処理の効率を向上させる。
【解決手段】被検液に含まれる菌を捕集する前処理キットであって、前記被検液ごとに使い捨てされるものであり、前記被検液を貯留する貯留部と、前記貯留部に貯留された前記被検液が流出する流出口とを有する前処理容器と、前記前処理容器内に設けられ、前記菌を捕集するフィルタと、前記フィルタを通電するための電力を供給する外部電源に接続される外部端子とを備え、前記外部端子が前記外部電源に接続されて前記フィルタが通電された状態で、前記被検液が前記フィルタを通過することによって前記菌が前記フィルタに捕集され、前記被検液が前記流出口から流出される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
被検液に含まれる菌を捕集する前処理キットであって、
前記被検液ごとに使い捨てされるものであり、
前記被検液を貯留する貯留部と、前記貯留部に貯留された前記被検液が流出する流出口とを有する前処理容器と、
前記前処理容器内に設けられ、前記菌を捕集するフィルタと、
前記フィルタを通電するための電力を供給する外部電源に接続される外部端子とを備え、
前記外部端子が前記外部電源に接続されて前記フィルタが通電された状態で、前記被検液が前記フィルタを通過することによって前記菌が前記フィルタに捕集され、前記被検液が前記流出口から流出される、前処理キット。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記菌が前記フィルタに捕集された状態で、前記フィルタを押すシリンジをさらに備える、請求項1に記載の前処理キット。
【請求項3】
前記被検液が前記貯留部に貯留される前に、前記シリンジが前記前処理容器内に設けられている、請求項2に記載の前処理キット。
【請求項4】
前記シリンジは、前記貯留部の開口を塞いで前記前処理容器内に設けられており、
前記シリンジには、前記貯留部に前記被検液を導入する導入孔が形成されている、請求項3に記載の前処理キット。
【請求項5】
前記外部端子に接続されて前記フィルタを通電する電極をさらに備え、
前記電極は、陰極及び陽極を有するものであり、
前記陰極は前記被検液に満たされる前記導入孔の内壁に設けられ、前記陽極は前記フィルタに接続されている、請求項4に記載の前処理キット。
【請求項6】
前記導入孔における前記フィルタと反対側に設けられた外側開口を塞ぐ蓋体をさらに備える、請求項4に記載の前処理キット。
【請求項7】
前記導入孔は、前記フィルタに面した内側開口から前記外側開口に亘って直線状をなすものであり、
前記蓋体には、前記導入孔に差し込まれて前記フィルタを押すプランジャが設けられている、請求項6に記載の前処理キット。
【請求項8】
前記流出口を開閉する開閉機構をさらに備える、請求項1に記載の前処理キット。
【請求項9】
前記前処理キットは、前記菌が前記フィルタに捕集された状態で、前記菌を処理する処理液が導入されて、前記菌を構成する生体物質を含む液である生体物質含有液を抽出するものであり、
前記流出口は、
前記処理液が前記菌を処理することによって発生する廃液を流出させるための流出口である廃液流出口と、
前記生体物質含有液を抽出するための流出口である生体物質含有液流出口とを有する、請求項8に記載の前処理キット。
【請求項10】
前記廃液流出口から流出した前記廃液を貯留する廃液貯留部と、
前記廃液貯留部とは別に設けられ、前記生体物質含有液流出口から流出した前記生体物質含有液を貯留する生体物質含有液貯留部とを有する、請求項9に記載の前処理キット。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、前処理キット及び前処理装置に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、被検液に含まれる菌を捕集する前処理を行う前処理装置が種々提案されている。例えば、非特許文献1に示すように、この種の前処理装置は、菌を捕集する炭素繊維が内部に設けられた円柱状セルを用いるものが挙げられる。この前処理装置では、菌を含んだ被検液を循環させることによって、被検液が円柱状セルに流れており、その際に、炭素繊維が通電されている。その結果、被検液が炭素繊維を通過する際に、菌は炭素繊維に捕集される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
栗原英紀、近藤康人、「集菌技術に関する研究」、埼玉県産業技術総合センター研究報告第2巻(2004年)
【発明の概要】
【0004】
一方、上記の前処理装置では、円柱状セルが、被検液を循環させるポンプに直接接続されており、その状態で被検液が循環されている。したがって、被検液ごとに前処理を行う場合、円柱状セルをポンプから取り外して再度円柱状セルをポンプに直接接続する必要があり、ユーザの手間が増えてしまう。その結果、上記の前処理装置では前処理の効率が低下してしまう。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、簡便な前処理キットを用いて、被検液ごとに菌を捕集する前処理の効率を向上させることを主たる課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち本発明に係る前処理キットは、被検液に含まれる菌を捕集する前処理キットであって、前記被検液ごとに使い捨てされるものであり、前記被検液を貯留する貯留部と、前記貯留部に貯留された前記被検液が流出する流出口とを有する前処理容器と、前記前処理容器内に設けられ、前記菌を捕集するフィルタと、前記フィルタを通電するための電力を供給する外部電源に接続される外部端子とを備え、前記外部端子が前記外部電源に接続されて前記フィルタが通電された状態で、前記被検液が前記フィルタを通過することによって前記菌が前記フィルタに捕集され、前記被検液が前記流出口から流出されることを特徴とする。
【0007】
このような前処理キットであれば、被検液ごとに使い捨てされるので、前処理キットを交換するだけで次の被検液に対して前処理を行うことができ、被検液ごとに行う前処理の効率を向上させることができる。
また、フィルタが通電された状態で被検液がフィルタを通過するので、被検液に含まれている菌はフィルタに捕集されやすくなり、前処理の際の集菌効率を向上させることができる。
【0008】
前記前処理キットは、前記菌が前記フィルタに捕集された状態で、前記フィルタを押すシリンジをさらに備えることが望ましい。
このような構成であれば、シリンジがフィルタを押すことによって、フィルタから被検液を抽出することができるので、菌の捕集から被検液の抽出までを一つの前処理キット内で行うことができる。
【0009】
前記被検液が前記貯留部に貯留される前に、前記シリンジが前記前処理容器内に設けられていることが好ましい。
このような構成であれば、前処理キットを出荷する際にシリンジが前処理容器に取り付けられた状態となるので、前処理キットを持ち運びすることが容易になる。その結果、ユーザは、被検液ごとに前処理キットを簡単に交換することができる。
また、シリンジが前処理容器内で予め位置決めされているので、被検液が貯留部に貯留された後にシリンジを前処理容器内に設ける場合と比較して、シリンジを位置決めする必要がなく、シリンジによってフィルタを押すだけで、フィルタから被検液を抽出することができる。
【0010】
前記シリンジは、前記貯留部の開口を塞いで前記前処理容器内に設けられており、前記シリンジには、前記貯留部に前記被検液を導入する導入孔が形成されていることが望ましい。
このような構成であれば、被検液が貯留部に貯留される前にシリンジが前処理容器内に設けられた場合に、導入孔を通じて被検液を貯留部に導入することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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