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公開番号2024159213
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023075058
出願日2023-04-28
発明の名称車両制御システム
出願人株式会社ダイフク
代理人弁理士法人R&C
主分類B61L 27/00 20220101AFI20241031BHJP(鉄道)
要約【課題】制御装置と複数の車両との間の通信不良の発生状況や発生原因等の分析や調査を適切に行うことができる車両制御システムを実現する。
【解決手段】制御装置5は、設備側通信部6と複数の車両30のそれぞれの車両側通信部36との通信状態の良否を判定する通信状態判定部3と、記録部4とを備える。通信状態判定部3が、設備側通信部6と何れかの車両側通信部36との間で通信状態が不良である通信不良と判定した場合には、制御装置5は、通信不良が生じた車両を対象車両30Tとして、通信不良の発生時点及び解消時点の少なくとも一方を含む対象期間における少なくとも1つのデータ取得点での対象車両30Tの状態を示す車両状態情報を取得して、記録部4に車両状態情報を記録する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
予め定められた走行経路に沿って走行する複数の車両と、複数の前記車両のそれぞれに対する走行指令を生成して前記車両の走行を制御する制御装置と、複数の前記車両と前記制御装置との間の通信を行う通信システムと、を備えた車両制御システムであって、
前記通信システムは、前記車両との間で無線による通信を行う設備側通信部を備え、
前記車両は、前記設備側通信部との無線による通信を行う車両側通信部を備え、
前記制御装置は、前記設備側通信部と複数の前記車両のそれぞれの前記車両側通信部との通信状態の良否を判定する通信状態判定部と、記録部と、を備え、
前記通信状態判定部が、前記設備側通信部と何れかの前記車両側通信部との間で前記通信状態が不良である通信不良と判定した場合には、
前記制御装置は、当該通信不良が生じた前記車両を対象車両として、当該通信不良の発生時点及び解消時点の少なくとも一方を含む対象期間における少なくとも1つのデータ取得点での前記対象車両の状態を示す車両状態情報を取得して、前記記録部に前記車両状態情報を記録する、車両制御システム。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記車両は、自車の位置を検出する自車位置検出部を備え、
前記車両側通信部は、前記自車位置検出部が検出した自車位置を示す自車位置情報を定期的に前記制御装置へ送信し、
前記通信状態判定部が、前記通信状態が不良であると判定した場合には、
前記制御装置は、前記発生時点より前の時点から前記解消時点より後の時点までを前記対象期間として、前記設備側通信部が受信した前記対象期間内の前記データ取得点における前記対象車両の前記自車位置情報を、前記車両状態情報として取得する、請求項1に記載の車両制御システム。
【請求項3】
前記設備側通信部は、前記対象車両との間での前記通信状態の不良が解消した後、前記対象車両と通信を行い、
前記制御装置は、前記発生時点から前記解消時点までの間の前記データ取得点における前記対象車両の位置の情報を、前記対象車両から前記車両状態情報として取得する、請求項2に記載の車両制御システム。
【請求項4】
前記制御装置は、前記発生時点より前の前記データ取得点における前記対象車両の前記自車位置情報と、前記解消時点より後の前記データ取得点における前記対象車両の前記自車位置情報とに基づいて、前記発生時点から前記解消時点までの間の前記データ取得点における前記対象車両の位置を推定し、前記車両状態情報として取得する、請求項2に記載の車両制御システム。
【請求項5】
前記車両状態情報は、前記対象車両が備えるセンサにより検出された前記車両の挙動を示す情報、前記車両側通信部により検出された前記設備側通信部からの電波の強度を示す情報、前記設備側通信部が受信した前記対象車両の前記車両側通信部からの電波の強度を示す情報、及び、前記対象車両の属性を示す情報、の少なくとも1つをさらに含む、請求項2に記載の車両制御システム。
【請求項6】
情報を表示する表示部を備え、
前記制御装置は、前記記録部に記録された複数の前記対象車両についての前記車両状態情報を、前記走行経路を示すマップ情報と重ね合わせて前記表示部に表示する、請求項2から5の何れか一項に記載の車両制御システム。
【請求項7】
前記制御装置は、前記記録部に記録された複数の前記対象車両についての前記車両状態情報に基づいて、前記走行経路における前記通信不良が生じた位置を示す不良発生情報を、前記マップ情報と重ね合わせて前記表示部に表示し、
前記不良発生情報は、予め規定された設定期間内での各位置における当該通信不良の発生回数に応じて異なる態様で表示される、請求項6に記載の車両制御システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両制御システムに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許第5446055号公報には、複数の車両(台車)と、複数の車両のそれぞれに対して走行指令を送信する制御装置(地上側のコントローラ)とを備えた車両制御システム(台車システム)が開示されている。この車両制御システムでは、車両と制御装置との間でワイヤレス通信を行っている。それぞれの車両は、自車両の位置を含む情報を周期的に制御装置に報告している。制御装置は、それぞれの車両から報告された位置情報に基づいて、複数の車両が互いに干渉しないようにそれぞれの車両に走行指令を送信している。制御装置は、当該制御装置と何れかの車両との間で通信ができなかったことを検出した場合、即ち、報告を受けとらなくなった場合、当該車両に対して停止指令を送信する。また、それぞれの車両は、制御装置と自車両との間で通信ができなかったことを検出した場合、自車両を停止させる。制御装置と車両との間の通信が不調であっても、制御装置並びにそれぞれの車両が、車両を停止させるように制御するため、複数の車両が干渉することを防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5446055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
無線通信などのワイヤレス通信では、通信対象との間に電波の遮蔽物が存在する場合や、多くの端末との間での通信が行われて、いわゆるトラフィックが混雑するような場合などに、通信不良が発生することがある。当該通信不良は、車両が移動することによって回復することも多いが、上記の文献では、通信不良の発生が複数回の通信周期において連続した場合には車両を停止させている。このような車両の停止が多くなると、車両制御システムにおける車両の走行効率が低下し易い。通信不良の発生箇所や発生時刻等には再現性が高いものもある。そのような再現性の高い通信不良の原因を明らかにできれば、それを対策することによって車両制御システムにおける車両の走行効率を向上させることができるが上記の文献には通信環境自体の改善については言及されていない。
【0005】
上記背景に鑑みて、制御装置と複数の車両との間の通信不良の発生状況や発生原因等の分析や調査を適切に行うことができる車両制御システムの実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記に鑑みた車両制御システムは、予め定められた走行経路に沿って走行する複数の車両と、複数の前記車両のそれぞれに対する走行指令を生成して前記車両の走行を制御する制御装置と、複数の前記車両と前記制御装置との間の通信を行う通信システムと、を備えた車両制御システムであって、前記通信システムは、前記車両との間で無線による通信を行う設備側通信部を備え、前記車両は、前記設備側通信部との無線による通信を行う車両側通信部を備え、前記制御装置は、前記設備側通信部と複数の前記車両のそれぞれの前記車両側通信部との通信状態の良否を判定する通信状態判定部と、記録部と、を備え、前記通信状態判定部が、前記設備側通信部と何れかの前記車両側通信部との間で前記通信状態が不良である通信不良と判定した場合には、前記制御装置は、当該通信不良が生じた前記車両を対象車両として、当該通信不良の発生時点及び解消時点の少なくとも一方を含む対象期間における少なくとも1つのデータ取得点での前記対象車両の状態を示す車両状態情報を取得して、前記記録部に前記車両状態情報を記録する。
【0007】
この構成によれば、複数の車両の何れかと通信システムとの通信不良が発生した場合に、通信不良が解消した後、制御装置が対象期間における車両状態情報を取得して記録部に記録する。これにより、通信不良が発生した場合に、その発生状況や原因等の分析を行うために用いられる車両状態情報を自動的に収集して記録することができる。従って、記録部に記録された車両状態情報に基づいて、制御装置と複数の車両との間の通信不良の発生状況や発生原因等の分析や調査を適切に行うことができる車両制御システムを実現することができる。
【0008】
車両制御システムのさらなる特徴と利点は、図面を参照して説明する例示的且つ非限定的な実施形態についての以下の記載から明確となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
物品搬送設備の模式的平面図
車両制御システムの構成を示す模式的なブロック図
設備制御装置のシステム構成の一例を模式的に示す概念図
分析の第1の例を示す説明図
分析の第2の例を示す説明図
分析の第3の例を示す説明図
通信不良の発生及び解消に応じたデータ取得点と車両状態情報との関係の一例を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、物品搬送設備に用いられる形態を例として、図面も参照して車両制御システムの実施形態を説明する。図1は、車両制御システムが適用される物品搬送設備100の一例を示している。物品搬送設備100は、物品を搬送する物品搬送車としての車両30の走行経路10に沿って配置された一対の走行レール(不図示)を備えている。物品搬送設備100は、複数の車両30を備え、それぞれの車両30は、走行レールに案内されて規定の走行経路10に沿って走行する。車両30による搬送対象の物品は、例えば、半導体基板を収容するFOUP(Front Opening Unified Pod)や、ディスプレイの材料となるガラス基板等である。物品搬送設備100には、半導体基板を収容する収容庫(不図示)や、半導体基板に回路等を形成するための種々の処理を施す物品処理部Pも備えられている。図1には、走行経路10の内、1つの環状の主経路10aと複数の物品処理部Pを経由する環状の副経路10bと、これら主経路10aと副経路10bとを接続する接続経路10cとを備えている部分を例示している。また、本実施形態では、車両30は、矢印で示す方向に一方通行で走行経路10を走行する。
(【0011】以降は省略されています)

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