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公開番号
2024156654
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-06
出願番号
2024101016,2020524434
出願日
2024-06-24,2018-11-05
発明の名称
新規操作T細胞受容体およびそれを使用した免疫療法
出願人
イマティクス バイオテクノロジーズ ゲーエムベーハー
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07K
16/18 20060101AFI20241029BHJP(有機化学)
要約
【課題】がん細胞に高度に特異的な分子を特異的に標的化する、新たな抗がん剤を提供する。
【解決手段】抗原COL6A3を発現する腫瘍に対して選択的かつ特異的な、新規操作T細胞受容体(TCR)ベースの分子を提供する。本発明のTCR、およびそれに由来するCOL6A3抗原結合断片は、COL6A3を発現するがん性疾患の診断、治療、および予防に有用である。さらに、本発明の抗原認識コンストラクトをコードする核酸、これらの核酸を含んでなるベクター、抗原認識コンストラクトを発現する組換え細胞、および本発明の化合物を含んでなる医薬組成物が提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
配列番号5(CDRa1)、6(CDRa2)、および7(CDRa3)に記載のアミノ酸配列を含んでなる、3つの相補性決定領域(CDR)を含んでなる第1のドメインと、配列番号13(CDRb1)、14(CDRb2)、および15(CDRb3)に記載のアミノ酸配列を含んでなる、3つの相補性決定領域(CDR)を含んでなる第2のドメインとを含んでなる、抗原認識コンストラクトであって、前記相補性決定領域の少なくとも1つが、
a)配列番号26(CDRa1変異体1)および配列番号37~49(CDRb1-mut1~CDRb1-mut13)、および
b)配列番号26および配列番号37~49の少なくとも1つを含んでなる変異配列からなる群から選択されるアミノ酸配列
の群から選択されるアミノ酸配列の少なくとも1つで置換され、前記少なくとも1つのアミノ酸配列が、1つ、2つ、または3つのアミノ酸置換を含有する、抗原認識コンストラクト。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記抗原認識コンストラクトが安定であり、特にMHCに関する文脈で、特に配列番号1に記載のアミノ酸配列を含んでなるCOL6A3抗原ペプチドに、特異的および/または選択的に結合できる、請求項1に記載の抗原認コンストラクト。
【請求項3】
前記抗原認識コンストラクトが、抗体、または二重特異性分子または断片などのその誘導体であり、またはT細胞受容体(TCR)、または二重特異性分子または断片などのその誘導体である、請求項1または2に記載の抗原認識コンストラクト。
【請求項4】
前記第1のドメインがTCRαまたはγ鎖の一部であり、および/または前記第2のドメインがTCRβまたはδ鎖の一部である、請求項1~3のいずれか一項に記載の抗原認識コンストラクト。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の抗原認識コンストラクトをコ-ドする核酸、または前記核酸を含んでなる核酸ベクタ-。
【請求項6】
請求項1~4のいずれか一項に記載の抗原認識コンストラクト、または請求項5に記載の核酸またはベクタ-を含んでなる組換え宿主細胞であって、好ましくは、a)Tリンパ球などのリンパ球、または例えば、CD4+またはCD8+T細胞などのTリンパ球始原細胞、またはb)チャイニ-ズハムスタ-卵巣(CHO)細胞などの非リンパ球である、組換え宿主細胞。
【請求項7】
請求項1~4のいずれか一項に記載の抗原認識コンストラクト、または請求項5に記載の核酸もしくはベクタ-、または請求項6に記載の宿主細胞、および薬学的に許容可能な担体、希釈剤、安定剤および/または賦形剤を含んでなる、医薬組成物。
【請求項8】
a.適切な宿主細胞を提供するステップと、
b.請求項1~4のいずれか一項に記載の抗原認識コンストラクトをコ-ドするコ-ド配列を含んでなる、遺伝子コンストラクトを提供するステップと、
c.前記遺伝子コンストラクトを前記適切な宿主細胞に導入するステップと、
d.前記適切な宿主細胞によって前記遺伝子コンストラクトを発現させるステップと
を含んでなる、請求項1~4のいずれか1項に記載のCOL6A3特異的抗原認識コンストラクトを生成する方法。
【請求項9】
前記抗原認識コンストラクトを前記適切な宿主細胞から単離し精製するステップと、任意選択的に、前記抗原認識コンストラクトをT細胞中で再構成するステップとをさらに含んでなる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
医療で使用するための、請求項1~4のいずれか一項に記載の抗原認識コンストラクト、請求項5に記載の核酸またはベクタ-、請求項6に記載の宿主細胞、または請求項7に記載の医薬品組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、COL6A3抗原に対する抗原認識コンストラクトに関する。本発明は、特に、抗原COL6A3を発現する腫瘍に対して選択的かつ特異的な、新規操作T細胞受容体(TCR)ベ-スの分子を提供する。本発明のTCR、およびそれに由来するCOL6A3抗原結合断片は、COL6A3を発現するがん性疾患の診断、治療、および予防に有用である。さらに、本発明の抗原認識コンストラクトをコ-ドする核酸、これらの核酸を含んでなるベクタ-、抗原認識コンストラクトを発現する組換え細胞、および本発明の化合物を含んでなる医薬組成物が提供される。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
コラ-ゲンは様々な組織の完全性を維持する上で役割を果たす、タンパク質のス-パ-ファミリ-である。コラ-ゲンは細胞外マトリックスタンパク質であり、それらの共通の構造要素として三重らせんドメインを有する。コラ-ゲンVIは、ミクロフィブリルの主要な構造成分である。コラ-ゲンVIの基本的な構造単位は、αl(VI)、α2(VI)、およびα3(VI)コラ-ゲン鎖のヘテロ三量体である。αl(VI)およびα2(VI)鎖は、それぞれCOL6A1およびCOL6A2遺伝子によってコ-ドされる。COL6A3遺伝子によってコ-ドされるタンパク質は、VI型コラ-ゲンのα3サブユニット(α3(VI)コラ-ゲン鎖)である(Bertini et al.,2002 Eur.J.Paediatr.Neurol 6:193-8)。COL6A3の遺伝子発現は、乳がんの進行に関連し、大腸がんでは上昇する(Smith MJ,et al.”Analysis of differential gene expression in colorectal cancer and stroma using fluorescence-activated cell sorting purification”British journal of cancer.2009;100:1452-1464;Tilman G et al”Human periostin gene expression in normal tissues,tumors and melanoma:evidences for periostin production by both stromal and melanoma cells”Mol Cancer.2007;6:80)ことが以前示されており、結腸直腸がんの予後マ-カ-であることが示されている(Qiao J et al.”Stroma derived COL6A3 is a potential prognosis marker of colorectal carcinoma revealed by quantitative proteomics”Oncotarget.2015 Oct 6;6(30):29929-29946)。COL6A3遺伝子はヒトゲノムの2q37に位置し、44個のエクソンを含む。COL6A3タンパク質は、3177個のアミノ酸を有し、12個のフォンヴィレブランド因子A型(vWA)ドメイン、1個のフィブロネクチン3型ドメイン、および1個のBPTI/クニッツファミリ-のセリンプロテア-ゼ阻害剤(KU)ドメインを含む。
【0003】
T細胞ベ-スの免疫療法の標的は、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)の分子によって提示される、腫瘍関連または腫瘍特異的タンパク質に由来する、ペプチドエピト-プに相当する。これらの腫瘍関連抗原(TAA)は、酵素、受容体、転写因子などの全てのタンパク質クラスに由来するペプチドであり得て、それらは各腫瘍細胞内で発現され、同一起源の非改変細胞内と比較して、通常、上方制御される。
【0004】
細胞性免疫応答の特定の要素は、腫瘍細胞を選択的に認識し破壊できる。腫瘍浸潤性細胞集団からの、または末梢血からの腫瘍抗原特異的T細胞の単離は、がんに対する自然免疫防御において、このような細胞が重要な役割を果たすことを示唆する。特に、細胞質ゾル内に位置するタンパク質または欠陥リボソ-ム産物(DRiP)に由来する、通常は8~10アミノ酸残基の主要組織適合性複合体(MHC)保有ペプチドのクラスI分子を認識するCD8陽性T細胞が、この応答において重要な役割を果たす。ヒトのMHC分子はまた、ヒト白血球抗原(HLA)とも称される。
【0005】
TCRは、シグナル伝達媒介に関与するCD3複合体のインバリアントタンパク質に関連する、免疫グロブリンス-パ-ファミリ-のヘテロ二量体細胞表面タンパク質である。TCRはαβおよびγδヘテロ二量体として存在し、それらは構造的に類似しているが、かなり異なる解剖学的位置とおそらくは機能とを有する。天然のヘテロ二量体αβTCRの細胞外部分は2つのポリペプチド鎖からなり、そのそれぞれは膜近位定常ドメインおよび膜遠位可変ドメインを有する。定常ドメインおよび可変ドメインのそれぞれは、鎖内ジスルフィド結合を含む。可変ドメインは、抗体の相補性決定領域(CDR)に類似した、高度に多型性のル-プを含有する。TCR遺伝子治療の使用は、いくつかの現在のハ-ドルを克服する。それは、患者自身のT細胞に所望の特異性を与えて、十分な数のT細胞を短期間で生成できるようにし、それらの枯渇を回避する。TCRは、中央記憶T細胞または幹細胞の特徴を有するT細胞に形質導入され、それは移入時におけるより良好な持続性および機能を確実にしてもよい。TCR操作T細胞は、化学療法または照射によってリンパ球減少症になったがん患者に注入され、効率的な生着ができるようにするが、免疫抑制は阻害する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
がん治療のための分子標的薬の開発が進歩しているものの、当該技術分野において、がん細胞に高度に特異的な分子を特異的に標的化する、新たな抗がん剤を開発する必要性がなおもある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書は、開示されるようなCOL6Aエピト-プに特異的に結合する、新規操作COL6A3 TCR、それぞれの組換えTCRコンストラクト、核酸、ベクタ-、および宿主細胞と;がんの治療においてこのような分子を使用する方法とを提供することによって、この必要性に対処する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
第1の態様では、本発明の目的は、配列番号5(CDRa1)、6(CDRa2)、および7(CDRa3)に記載の3つの相補性決定領域(CDR)を含んでなる第1のドメインと、配列番号13(CDRb1)、14(CDRb2)、および15(CDRb3)に記載の3つの相補性決定領域(CDR)を含んでなる第2のドメインとを含んでなる抗原認識コンストラクトによって解決され、前記相補性決定領域の少なくとも1つは、a)配列番号26(CDRa1-mut1)、および配列番号37~49(CDRb1-mut1~CDRb1-mut13)、好ましくは配列番号40、およびb)保存的アミノ酸交換を含んでなる、配列番号26、および配列番号37~49、好ましくは配列番号40の変異配列の群から選択される、少なくとも1つの配列で置換される。
【0009】
別の態様では、抗原認識コンストラクトのCDRa1は、配列番号5に記載のアミノ酸配列と、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の同一性を有してもよい。
【0010】
別の態様では、抗原認識コンストラクトのCDRa2は、配列番号6に記載のアミノ酸配列と、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の同一性を有してもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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