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公開番号2024155815
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2024066891
出願日2024-04-17
発明の名称植物用液状保水剤組成物用油中分散物及び植物用液状保水剤組成物
出願人三洋化成工業株式会社
代理人
主分類A01G 7/00 20060101AFI20241024BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】散布性及び土中への浸透性が良好であるため成木等向けにも使用可能であり、かつ、保水性と植物の成長促進特性に優れる植物用液状保水剤組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となるビニルモノマー(a2)並びに内部架橋剤(b)を必須構成単量体とする架橋重合体(A)を含有し、(1)~(4)を満たす植物用液状保水剤組成物用油中分散物;
(1)(a1)が、アニオン性ビニルモノマー(a11)を含有する;
(2)(a11)が、アニオン性ビニルモノマーに含まれるアニオン性基がカルシウムイオンとの塩であるビニルモノマー(a111)を含有する;
(3)架橋重合体(A)が、乾燥時粒径が20~3000nmの粒子状である;
(4)油中分散物は、前記架橋重合体(A)が油性媒体(B1)を含有する媒体中に分散されてなる油中分散物である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となるビニルモノマー(a2)並びに内部架橋剤(b)を必須構成単量体とする架橋重合体(A)を含有し、下記(1)~(4)のすべてを満たす植物用液状保水剤組成物用油中分散物;
(1)前記(a1)が、アニオン性ビニルモノマー(a11)を含有する;
(2)前記(a11)が、アニオン性ビニルモノマーに含まれるアニオン性基がカルシウムイオンとの塩であるアニオン性ビニルモノマー(a111)を含有する;
(3)前記架橋重合体(A)が、乾燥時粒径が20~3000nmの粒子状である;
(4)前記油中分散物は、前記架橋重合体(A)が油性媒体(B1)を含有する媒体中に分散されてなる油中分散物である。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記架橋重合体(A)のイオン交換水に対する保水量が80~1000g/gである請求項1に記載の植物用液状保水剤組成物用油中分散物。
【請求項3】
前記(a11)が、アニオン性ビニルモノマーに含まれるアニオン性基が水素イオン及びカルシウムイオン以外の陰イオンとの塩であるアニオン性ビニルモノマー(a112)を含有し、
前記(a1)及び(a2)の合計モル数に対する前記(a111)のモル比率(X)[モル%]、及び前記(a1)及び(a2)の合計モル数に対する前記(a112)のモル比率(Y)[モル%]が、下記式(I)と式(II)を同時に満たす、請求項1に記載の植物用液状保水剤組成物用油中分散物。
0<X≦32.5 ・・・(I)
0.2≦X/(X+Y)≦1 ・・・(II)
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の植物用液状保水剤組成物用油中分散物を含有する植物用液状保水剤組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、植物用液状保水剤組成物用油中分散物及び植物用液状保水剤組成物に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
農業、緑化工事及び園芸等で植物用に利用される保水剤として、従来から、アクリルアミド系ポリマー等のノニオン型ポリマー、あるいはアクリル酸ポリマー等のアニオン型ポリマーからなる保水剤が知られている。なかでもアニオン型ポリマーは、吸水倍率が高く、保水性に優れるため多く使用されている(例えば特許文献1)。しかしながら、従来のアニオン型ポリマーからなる保水剤は固体(乾燥状態では粒子状、含水状態ではゲル状)であるため、土に混合して使用する際、土を掘り起こしてから散布、混合する必要があり、根の張った成木などには使用できず、育苗時等への使用に限定されていた。また、土を掘り起こす作業も重労働であった。さらに、代表的なアニオン型ポリマーであるポリアクリル酸ナトリウムは植物用の保水剤として用いた場合、特に成長初期の植物の根に対する親和性に劣り、発芽や発根、成長等を阻害する等の悪影響を及ぼすという欠点も有していた。
【0003】
一方、アクリル酸ポリマーを含有する高吸水性組成物を液状化した例として、特許文献2では、ポリアクリル酸ナトリウム、溶剤としてのポリエチレングリコール及び沈降防止物質を含み、かつ液状である高吸水性組成物が提案されている。特許文献2の高吸水性組成物は液体であるため、地盤改良剤として用いた場合に、粉塵発生や機械への付着の抑制や対象地盤中へのポンプ等を用いた注入が容易である等の効果が得られる。しかしながら、一般的な粉末状(粒径>10μm)のアクリル酸ポリマーを溶剤中に分散させた組成物であるため、植物用保水剤として応用しようとした場合、土壌表面に散布すると溶剤のみが内部へ浸透し、アクリル酸ポリマーはほとんど内部へ浸透できず土壌表面に留まってしまうため、十分な保水効果を得るためには、やはり土を掘り起こして混合する必要があった。また、特許文献2の高吸水性組成物では、アクリル酸ポリマーを分散させるために植生に悪影響を与える溶剤を使用しており、植物保水剤用への応用は困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭64-051028号公報
特開2000-154326号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、散布性及び土中への浸透性が良好であるため成木等向けにも使用可能であり、かつ、保水性と植物の成長促進特性に優れる植物用液状保水剤組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となるビニルモノマー(a2)並びに内部架橋剤(b)を必須構成単量体とする架橋重合体(A)を含有し、下記(1)~(4)のすべてを満たす植物用液状保水剤組成物用油中分散物である。
(1)前記(a1)が、アニオン性ビニルモノマー(a11)を含有する;
(2)前記(a11)が、アニオン性ビニルモノマーに含まれるアニオン性基がカルシウムイオンとの塩であるアニオン性ビニルモノマー(a111)を含有する;
(3)前記架橋重合体(A)が、乾燥時粒径が20~3000nmの粒子状である;
(4)前記油中分散物は、前記架橋重合体(A)が油性媒体(B1)を含有する媒体中に分散されてなる油中分散物である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の植物用液状保水剤組成物用油中分散物を含有する植物用液状保水剤組成物は、散布性及び土中への浸透性が良好であるため成木等向けにも使用可能であるという効果を奏する。更に、保水性(特に長期保水性)と植物の成長促進特性に優れるという効果を奏する。
なお、本発明において、「長期保水性に優れる」とは、植物の生育に十分な水分量を長期にわたり供給できることを意味する。「植物の成長促進特性に優れる」とは、植物の根に対する親和性が高く、発芽、発根及び伸長等を阻害せず、更に植物の成長に必要な成分を供給できることを意味する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<架橋重合体(A)>
本発明における架橋重合体(A)は、水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となるビニルモノマー(a2)並びに内部架橋剤(b)を必須構成単量体とする。
【0009】
本発明における水溶性ビニルモノマー(a1)とは、25℃の水100gに少なくとも10g溶解する性質を持つビニルモノマーを意味し、例えば特開2005-075982号公報に記載の水溶性ビニルモノマーが挙げられる。
本発明における加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となるビニルモノマー(a2)としては、例えば特開2005-075982号公報に記載の加水分解性ビニルモノマーが挙げられる。なお、「加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となる」とは、50℃の水及び必要により触媒(酸又は塩基等)の作用により加水分解され水溶性ビニルモノマー(a1)になる性質を意味する。加水分解は、重合中、重合後又はこれらの両方のいずれの時期に行ってもよいが、得られる架橋重合体(A)の分子量の観点等から重合後が好ましい。
水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となるビニルモノマー(a2)のうち、保水性の観点から、水溶性ビニルモノマー(a1)が好ましい。
【0010】
本発明における水溶性ビニルモノマー(a1)は、アニオン性ビニルモノマー(a11)を含有する。アニオン性ビニルモノマー(a11)としては、カルボキシ基を有するビニルモノマー、スルホ基を有するビニルモノマー、ホスホノ基を有するビニルモノマー、及びこれらのモノマーと塩基(アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、及びアミン等)との塩等が挙げられる。具体例としては、炭素数3~30のビニル基含有カルボン酸(塩){不飽和モノカルボン酸(塩)[(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸及びこれらの塩等];不飽和ジカルボン酸(塩)(マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸及びこれらの塩等);及び前記不飽和ジカルボン酸のモノアルキル(炭素数1~8)エステル(マレイン酸モノブチルエステル、フマル酸モノブチルエステル、マレイン酸のエチルカルビトールモノエステル、フマル酸のエチルカルビトールモノエステル、シトラコン酸モノブチルエステル及びイタコン酸グリコールモノエステル等)}、スルホアルキル(メタ)アクリレート及びその塩、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(塩)が挙げられる。これらの中で好ましいのは炭素数3~30のビニル基含有カルボン酸(塩)であり、特に好ましいのは不飽和モノカルボン酸(塩)であり、最も好ましいのはアクリル酸(塩)である。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル酸」とはアクリル酸及び/又はメタクリル酸を意味し、「(メタ)アクリレート」とはアクリレート及び/又はメタクリレートを意味し、「・・・酸(塩)」とは「・・・酸」及び/又は「・・・酸塩」を意味する。塩としては、特記のない限り、カリウム、ナトリウム、リチウム等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩及び有機アミン塩が含まれる。
(【0011】以降は省略されています)

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