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公開番号
2024150358
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-23
出願番号
2023063757
出願日
2023-04-10
発明の名称
ピアス用穿孔器
出願人
株式会社三鷹ホールディングス
代理人
個人
主分類
A44C
7/00 20060101AFI20241016BHJP(小間物;貴金属宝石類)
要約
【課題】構成が簡単で穿孔時の痛みを軽減でき、ニードルの分離も容易なピアス用穿孔器を提供する。
【解決手段】ピアス用穿孔器2は、弾性変形可能なU字状の本体部4と、シリンジ10と、シリンジ10に挿入されるプランジャ12と、プランジャ12の挿入方向の先端部に後端部を収容して保持されるニードル14と、脚部8の自由端部に設けられ、プランジャ12で押し出されて耳たぶを貫通したニードル14の先端部14a-1を保持する留め具16と、シリンジ10の先端部に装着され、ニードル14の留め具16側への移動をガイドするガイド孔18を有するキャップ部材20と、を備えている。プランジャ12がシリンジ10に対する所定の挿入位置に挿入された状態で、ニードル14の先端部14a-1がガイド孔18から留め具16側へ突出するようになっている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
弾性変形可能な材料で形成され、外力が作用しない状態で一対の脚部が非平行に外側に開いたU字状の本体部と、
前記本体部の一方の脚部の自由端部に設けられたシリンジと、
前記シリンジに前記本体部の他方の脚部側へ向けて挿入されるプランジャと、
前記プランジャの挿入方向先端部に後端部を収容して保持されるニードルと、
前記本体部の他方の脚部の自由端部に設けられ、前記プランジャで押し出されて身体の一部を貫通した前記ニードルの先端部を保持する留め具と、
前記シリンジの先端部に装着され、前記ニードルの前記留め具側への移動をガイドするガイド孔を有し、前記プランジャで押し出されて分離脱落するキャップ部材と、
を備え、
前記キャップ部材が前記シリンジに装着され、前記ニードルを保持した前記プランジャが前記シリンジに対する所定の挿入位置に挿入された状態で、前記ニードルの先端部が前記ガイド孔から前記留め具側へ突出していることを特徴とするピアス用穿孔器。
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【請求項2】
前記ニードルが、断面が円形のニードル本体と、該ニードル本体の後端に一体に形成された球状のニードルヘッドと、を備え、前記プランジャの前記ニードルを収容する部分が、円形の収容孔と、該収容孔の径方向内方に突出して前記ニードルヘッドに接触する3つ以上の凸条と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載のピアス用穿孔器。
【請求項3】
前記ガイド孔が、前記シリンジの後端部側に向かって径が緩やかに拡大する形状を有していることを特徴とする請求項1に記載のピアス用穿孔器。
【請求項4】
前記ガイド孔が、前記ニードル本体に点接触する形状を有していることを特徴とする請求項3に記載のピアス用穿孔器。
【請求項5】
前記本体部の一方の脚部と他方の脚部の対向部位にこれらの脚部の接近移動を所定の間隔位置で止める接近規制部が一体に設けられ、前記接近規制部は、前記一方の脚部と他方の脚部とが接近する方向及び該接近する方向と略直交する2方向の位置決めが同時になされる構成を有していることを特徴とする請求項1に記載のピアス用穿孔器。
【請求項6】
前記本体部の他方の脚部の自由端部に前記留め具を着脱自在に収容する留め具収容部が設けられ、
前記本体部の一方の脚部と他方の脚部とが前記所定の間隔位置で接近移動を止められたときに、身体の一部を挟む前記キャップ部材と前記留め具収容部の対向面が共に平面でかつ平行となることを特徴とする請求項5に記載のピアス用穿孔器。
【請求項7】
前記プランジャが前記シリンジの後端に当接して前記所定の挿入位置で止めるストッパを有し、
前記ストッパは、前記本体部の一方の脚部と他方の脚部とが前記所定の間隔位置で接近移動を止められて前記プランジャに所定以上の押圧力がかかったときに破断または変形して前記プランジャの移動を許容する強度を有していることを特徴とする請求項5に記載のピアス用穿孔器。
【請求項8】
前記プランジャが前記シリンジの外径よりも大きい径の押圧用フランジを有し、前記押圧用フランジの押圧面は中央部が凹む形状を有していることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のピアス用穿孔器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、耳たぶ等の身体の一部にピアス用の孔を開けるピアス用穿孔器に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
この種のピアス用穿孔器では、後端部に球状等のヘッド部を備えたニードルがシリンダ内に装着され、片手で穿孔器本体を把持して2つの可動部材を互いに近づくように移動させることによりニードルをプランジャで押圧し、ニードルを耳たぶに突き刺して貫通させる構成を有している。ニードルの先端部は留め具でキャッチされ、最終的にニードルと留め具とが穿孔器本体から分離して耳たぶに係合した状態で残るようになっている。穿孔器本体には、穿孔後にニードルと留め具とを分離し易くするために穿孔器本体を元の位置に復帰させるバネが備えられている。
【0003】
バネの付勢力を利用した方式では構成が複雑となることを避けられない。特許文献1には、プラスチックでU字状に形成された本体部を備えた「耳たぶに孔をあける装置」が開示されている。U字状の一方の脚にはニードル及びプランジャが挿入されたシリンダが固定され、他方の脚には留め具が設けられている。ニードルは、直線状に延びるニードル本体と、シリンダの内面を摺動する大きさの円柱状のニードルヘッドとからなり、プランジャでニードルヘッドを留め具に向けて押圧することにより穿孔動作がなされる。一対の脚の対向面には両脚の接近を所定の位置で規制する凸部と嵌合凹部とが相対的に形成されており、一対の脚の接近が止められた状態でプランジャのニードル押し込み移動が許容されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭50-155082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の構成では本体部の素材自体の弾性を利用しているのでバネが不要となり、構成の簡易化を図ることができる。ところで、ニードルで耳たぶを穿孔する場合、皮膚が痛みを感じるのは皮膚に痛みを感じる痛点があるからである。皮膚1平方センチメートルあたり100~200個の痛点が分布しているとされる。この痛点をニードルが通ることにより痛みを感じるわけであるから、穿孔時の痛みを最小限にするには、ニードルを細くするとともに、貫通領域を少なくする観点から皮膚面に対してニードルが斜めに進入しないようにすることが重要となる。ニードルが斜めに進入すると痛点を通る機会が多くなる確率が高くなるからである。所定の強度を保った状態でニードルを細くする点については、チタンを用いた放電加工等による精密チタン切削工法が既に確立されており、ニードルを細くすることによる痛みの低減課題は実質的に解消されている。
【0006】
ニードルを皮膚面に対して真っ直ぐに突き刺すという点から従来構成を考慮すると、特許文献1の構成では円柱状のニードルヘッドにニードル本体が支持されているだけである。穿孔後のシリンダからのニードルの分離を容易にするためにはシリンダとの摩擦を少なくする観点からニードルヘッドの軸方向の長さは短い方がよい。しかしながらニードルヘッドの軸方向の長さを短くすると、摺動時のニードル本体の支持が不安定となり、ニードル先端が皮膚に斜めに進入する可能性がある。ニードルヘッドを分割構成のガイドで挟み込んでシリンダ内に収容し、プランジャでガイドを押し出した後にガイドが分離して脱落する構成も知られているが、ガイドの脱落を容易にすればするほどニードルの支持は不安定となる。
【0007】
このように、皮膚にニードルを真っ直ぐに突き刺すためのニードルの安定支持性と、ニードルの分離容易性とはトレードオフの関係にある。
【0008】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、構成が簡単で穿孔時の痛みを軽減でき、ニードルの分離も容易なピアス用穿孔器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明のピアス用穿孔器(2)は、弾性変形可能な材料で形成され、外力が作用しない状態で一対の脚部が非平行に外側に開いたU字状の本体部(4)と、本体部(4)の一方の脚部(6)の自由端部に設けられたシリンジ(10)と、シリンジ(10)に本体部(4)の他方の脚部(8)側へ向けて挿入されるプランジャ(12)と、プランジャ(12)の挿入方向先端部に後端部を収容して保持されるニードル(14)と、本体部(4)の他方の脚部(8)の自由端部に設けられ、プランジャ(12)で押し出されて身体の一部を貫通したニードル(14)の先端部(14a-1)を保持する留め具(16)と、シリンジ(10)の先端部に装着され、ニードル(14)の留め具(16)側への移動をガイドするガイド孔(18)を有し、プランジャ(12)で押し出されて分離脱落するキャップ部材(20)と、を備え、キャップ部材(20)がシリンジ(10)に装着され、ニードル(14)を保持したプランジャ(12)がシリンジ(10)に所定の挿入位置に挿入された状態で、ニードル(14)の先端部(14a-1)がガイド孔(18)から留め具(16)側へ突出していることを特徴とする。
【0010】
本発明に係るピアス用穿孔器によれば、構成の簡易化を実現できるとともに、ニードルがプランジャの先端部とキャップ部材のガイド孔との2点支持で移動するので、ニードルの直進移動を高精度に維持することができ、痛みを軽減することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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