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公開番号2024150337
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-23
出願番号2023063708
出願日2023-04-10
発明の名称コンクリート補強用繊維、コンクリート成形品及び成形方法
出願人新日本繊維株式会社,日本板硝子株式会社
代理人弁理士法人むつきパートナーズ
主分類C04B 14/42 20060101AFI20241016BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】 フレッシュコンクリートに良好に分散させ得て、成形固化後のコンクリート成形品に高い機械強度を与え得るコンクリート補強用無機繊維、コンクリート成形品及び成形方法の提供。
【解決手段】 コンクリート補強用繊維は、非吸水性の無機単繊維を束ねたストランドを複数束ねてねじりを加えられ表面の一部に樹脂を付与されてねじり形状を固定された可撓性を有する棒状体である。成形方法は、コンクリート補強用繊維をフレッシュコンクリートに加えて混練し変形させてストランドの間にフレッシュコンクリートを侵入させるとともに棒状体に自己復元させ、コンクリート成形品中で内部にコンクリートを含ませつつ棒状体として分散させる。コンクリート成形品は、フレッシュコンクリートにコンクリート補強用繊維を分散させて成形し固化させた成形品である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
フレッシュコンクリートに分散させて成形し固化させてコンクリート成形品を与えるコンクリート補強用繊維であって、
非吸水性の無機単繊維を束ねたストランドを複数束ねてねじりを加えられ表面の一部に樹脂を付与されてねじり形状を固定された可撓性を有する棒状体であり、
前記フレッシュコンクリートに加えられて混練され変形しながら前記ストランドの間に前記フレッシュコンクリートを侵入させるとともに前記棒状体に自己復元する剛性を有し、
前記コンクリート成形品中で内部にコンクリートを含みつつ前記棒状体として分散されることを特徴とするコンクリート補強用繊維。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記無機単繊維は耐アルカリ性を有する石炭灰由来の非晶質無機繊維からなることを特徴とする請求項1記載のコンクリート補強用繊維。
【請求項3】
前記ストランドは複数束ねた前記無機単繊維にねじりを加え表面の一部に樹脂を付与されてねじり形状を固定されたものであることを特徴とする請求項2記載のコンクリート補強用繊維。
【請求項4】
前記無機単繊維の引張弾性率は50~100GPaであって、前記棒状体としての引張弾性率を20~50GPaとすることを特徴とする請求項3記載のコンクリート補強用繊維。
【請求項5】
前記棒状体としての剛軟度を200~1000mNとすることを特徴とする請求項1乃至4のうちの1つに記載のコンクリート補強用繊維。
【請求項6】
フレッシュコンクリートにコンクリート補強用繊維を分散させて成形し固化させるコンクリート成形品の成形方法であって、
前記コンクリート補強用繊維は、非吸水性の無機単繊維を束ねたストランドを複数束ねてねじりを加えられ表面の一部に樹脂を付与されてねじり形状を固定された可撓性を有する棒状体であり、
前記コンクリート補強用繊維を前記フレッシュコンクリートに加えて混練し変形させて前記ストランドの間に前記フレッシュコンクリートを侵入させるとともに前記棒状体に自己復元させ、前記コンクリート成形品中で内部にコンクリートを含ませつつ前記棒状体として分散させることを特徴とするコンクリート成形品の成形方法。
【請求項7】
前記無機単繊維は耐アルカリ性を有する石炭灰由来の非晶質無機繊維からなることを特徴とする請求項6記載のコンクリート成形品の成形方法。
【請求項8】
前記ストランドは複数束ねた前記無機単繊維にねじりを加え表面の一部に樹脂を付与されてねじり形状を固定されたものであることを特徴とする請求項7記載のコンクリート成形品の成形方法。
【請求項9】
前記無機単繊維の引張弾性率は50~100GPaであって、前記棒状体としての引張弾性率を20~50GPaとすることを特徴とする請求項8記載のコンクリート成形品の成形方法。
【請求項10】
前記棒状体としての剛軟度を200~1000mNとすることを特徴とする請求項6乃至9のうちの1つに記載のコンクリート成形品の成形方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フレッシュコンクリートに分散させて成形し固化させることで機械強度を高めたコンクリート成形品を与えるコンクリート補強用繊維、コンクリート成形品及び成形方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ポリプロピレンのような汎用熱可塑性樹脂からなるコンクリート補強用樹脂繊維をフレッシュコンクリートに分散させて成形し固化させることで機械強度を高めたコンクリート床やコンクリート構造物、コンクリート成形品など(以下、これらを単に「コンクリート成形品」と称する。)が提供されている。かかるコンクリート補強用樹脂繊維はコンクリート成形品におけるひび割れの進展を抑制し機械強度を高め得る。近年では、汎用熱可塑性樹脂よりも強度に優れた材料からなるコンクリート補強用樹脂繊維も提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、芳香族ポリアミド(アラミド)繊維からなる繊維束を撚糸し、表面をイソシアネート化合物を主成分とする樹脂で被覆してなるコンクリート補強用樹脂繊維が開示されている。ここでは、撚り係数を一定の範囲内とすることで、樹脂で集束されたときの補強材としての一体化が高まり、フレッシュコンクリート中で混練されても集束を維持し、材料の流動性と施工性とを確保することができるとしている。
【0004】
ところで、石炭火力発電の廃棄物である「フライアッシュ」からなるフライアッシュファイバは、耐熱性とともに耐アルカリ性に優れることからコンクリート中でも安定性に優れ、コンクリート補強材としての使用も提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0005】
ここで、特許文献2では、このようなフライアッシュを利用した無機繊維のうち、従来以上の高強度を呈する無機繊維が開示されている。石炭の燃焼後に捕集された球形微細粒子のフライアッシュを所定に成分調整することで、その溶融開始温度、粘度などのパラメータを制御し長繊維へと成形する。かかる無機繊維は、非晶性に富み、結晶相/非晶質相界面での剥離に起因する機械強度の低下を生じさせないため、高い機械強度を得られるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2018-111632号公報
特開2022-163187号公報
【非特許文献】
【0007】
石炭灰を高温溶融し繊維化したフライアッシュファイバーを用いた繊維補強モルタルの力学的挙動;礒健一,明永卓也;日本建築学会構造系論文集第496号, 1-8, 1997年6月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献2に開示の無機繊維は、ほとんど吸水性を示さないことから、短く切断してフレッシュコンクリート中に混練してコンクリート補強材としても水分量を変化させず、コンクリートフレッシュ性に優れることが期待される。一方で、コンクリート補強材としての利用には、フレッシュコンクリート中にて十分に分散させ、かつ、固化後に大規模な空隙ができないように分散させる必要もある。
【0009】
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、フレッシュコンクリートに良好に分散させ得て、成形固化後のコンクリート成形品に高い機械強度を与え得るコンクリート補強用繊維、コンクリート成形品及び成形方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によるコンクリート補強用繊維は、フレッシュコンクリートに分散させて成形し固化させてコンクリート成形品を与えるコンクリート補強用繊維であって、非吸水性の無機単繊維を束ねたストランドを複数束ねてねじりを加えられ表面の一部に樹脂を付与されてねじり形状を固定された可撓性を有する棒状体であり、前記フレッシュコンクリートに加えられて混練され変形しながら前記ストランドの間に前記フレッシュコンクリートを侵入させるとともに前記棒状体に自己復元する剛性を有し、前記コンクリート成形品中で内部にコンクリートを含みつつ前記棒状体として分散されることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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