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公開番号2024109071
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-13
出願番号2024008498
出願日2024-01-24
発明の名称溶射膜
出願人トヨタ自動車株式会社,日本碍子株式会社
代理人個人
主分類C04B 41/87 20060101AFI20240805BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】通電加熱式触媒装置用電極において所望の物性を満たすことができる溶射膜の提供。
【解決手段】以下の(i)~(ii)のうちの少なくとも1つを満たし、かつ、以下の(iii)~(iv)のうちの少なくとも1つを満たすことを特徴とする溶射膜:(i)金属率は、20~60%である;(ii)ベントナイト率は、40~80%である;(iii)金属酸化率は、7%以下である;(iv)ベントナイト粒径は、40μm以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
以下の(i)~(ii)のうちの少なくとも1つを満たし、かつ、以下の(iii)~(iv)のうちの少なくとも1つを満たすことを特徴とする溶射膜:
(i)金属率は、20~60%である;
(ii)ベントナイト率は、40~80%である;
(iii)金属酸化率は、7%以下である;
(iv)ベントナイト粒径は、40μm以下である。
続きを表示(約 94 文字)【請求項2】
前記金属率が、30~60%である、請求項1に記載の溶射膜。
【請求項3】
前記ベントナイト率が、50~80%である、請求項1に記載の溶射膜。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、溶射膜に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
被施工物上に形成される溶射膜は、様々な用途に用いられており、例えば、線膨張係数差の大きい複数種の材料(例えば、金属材料とセラミックス材料)の接合を目的として使用することもできる。
【0003】
特許文献1には、触媒が担持されたセラミックスからなる基材(担体)上に、特定の金属からなるマトリックス中にベントナイトなどの酸化物鉱物が分散された溶射膜が配された通電加熱式触媒装置用電極が開示されている。当該文献では、電極断面における前記酸化物鉱物で形成される分散相の占める面積率を40~80%とすることで、熱サイクルが負荷された後も、電気抵抗値の上昇を抑制できることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2013/038449号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
溶射膜では、金属をベースとしたスポンジのような組織とすることでヤング率を調整している。ここで、特許文献1に示す溶射膜では、ベントナイトなどの酸化物鉱物が、スポンジの孔(穴)の役割をしており、当該酸化物鉱物は溶けていない状態または表面のみ少し溶けた状態で、(例えば、真円に近い形状で)溶射膜中に存在している。
【0006】
しかし、特許文献1のようにベントナイトなどの酸化物鉱物の割合を規定した場合であっても、溶射温度が高いなどの特定の条件下では、酸化物鉱物がよく溶け、潰れて扁平になることがあり、その場合、スポンジの役割を果たせず、ヤング率が著しく上昇してしまうことがあった。
【0007】
このように、電極断面における前記酸化物鉱物で形成される分散相の占める面積率を特定の範囲内にするだけでは、溶射膜の所望の物性を得られないことがあった。
【0008】
本開示は、このような課題を鑑みてなされたものであり、上記通電加熱式触媒装置用電極において製品の機能要件(熱サイクル負荷後に溶射層の剥れや電気抵抗の上昇が無いこと)を満たすために必要な溶射皮膜の状態を付加することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための一態様は、以下の(i)~(ii)のうちの少なくとも1つを満たし、かつ、以下の(iii)~(iv)のうちの少なくとも1つを満たすことを特徴とする溶射膜である。
(i)金属率は、20~60%である;
(ii)ベントナイト率は、40~80%である;
(iii)金属酸化率は、7%以下である;
(iv)ベントナイト粒径は、40μm以下である。
また、上記溶射膜において、前記金属率は30~60%であってもよい。さらに、上記いずれかの溶射膜において、前記ベントナイト率は50~80%であってもよい。
【0010】
本開示に係る溶射膜は、上述した条件を満たすことによって、通電加熱式触媒装置用電極としてヤング率、電気抵抗率、線膨張率などの溶射膜に求められる所望の物性を満たすことができる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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