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公開番号
2024149451
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-18
出願番号
2024061284
出願日
2024-04-05
発明の名称
塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
出願人
住友化学株式会社
代理人
弁理士法人新樹グローバル・アイピー
主分類
G03F
7/004 20060101AFI20241010BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】良好なラインエッジラフネスを有するレジストパターンを製造することができる酸発生剤、レジスト組成物等を提供することを目的とする。
【解決手段】式(I)で表される塩を含有する酸発生剤、レジスト組成物等。
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[XはS原子又はI原子;R
4
、R
7
、R
8
及びR
9
はそれぞれハロゲン原子又は置換/非置換の炭化水素基を表し、XがSの場合R
7
とR
8
又はR
8
とR
9
が結合して、S
+
含有環を形成してもよい。L
b1
及びL
b2
はそれぞれ置換/非置換の炭化水素基;Y
b1
は置換/非置換のメチル基又は環状炭化水素基;nb1は1~6の整数を表す。]
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
式(I)で表される塩を含有する酸発生剤。
TIFF
2024149451000177.tif
53
141
[式(I)中、
Xは、硫黄原子又はヨウ素原子を表す。
R
4
、R
7
、R
8
及びR
9
は、それぞれ独立に、ハロゲン原子又は炭素数1~36の炭化水素基を表し、該炭化水素基は、置換基を有してもよく、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-、-SO-又は-SO
2
-で置き換わっていてもよい。Xが硫黄原子の場合、R
7
とR
8
又はR
8
とR
9
が結合して、S
+
を含む環を形成してもよい。該環を形成するR
7
とR
8
又はR
8
とR
9
は、S
+
と結合する2つのベンゼン環の間に形成される単結合であってもよい。該環に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-、-SO-又は-SO
2
-で置き換わっていてもよい。
m4は、0~5のいずれかの整数を表し、m4が2以上のとき、複数のR
4
は互いに同一であっても異なってもよい。
m7は、0~4のいずれかの整数を表し、m7が2以上のとき、複数のR
7
は互いに同一であっても異なってもよい。
m8は、0~5のいずれかの整数を表し、m8が2以上のとき、複数のR
8
は互いに同一であっても異なってもよい。
m9は、0~5のいずれかの整数を表し、m9が2以上のとき、複数のR
9
は互いに同一であっても異なってもよい。
m10は、0又は1を表し、Xが硫黄原子の場合、m10は1であり、Xがヨウ素原子の場合、m10は0である。
L
b1
は、単結合又は置換基を有してもよい(nb1+1)価の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-又は-SO
2
-で置き換わっていてもよい。
L
b2
は、単結合又は置換基を有してもよい炭素数1~24の2価の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-又は-SO
2
-で置き換わっていてもよい。
Y
b1
は、置換基を有してもよいメチル基又は置換基を有してもよい炭素数3~24の環状炭化水素基を表し、該環状炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-又は-SO
2
-で置き換わっていてもよい。
nb1は、1~6のいずれかの整数を表す。nb1が2以上のとき、複数の括弧内の基は互いに同一であっても異なっていてもよい。]
続きを表示(約 5,300 文字)
【請求項2】
Y
b1
が、置換基を有してもよい炭素数3~24の環状炭化水素基を表し、該環状炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-又は-SO
2
-で置き換わっていてもよい請求項1に記載の酸発生剤。
【請求項3】
式(I)で表される塩のアニオンが、式(I-A1)で表されるアニオンである請求項1に記載の酸発生剤。
TIFF
2024149451000178.tif
27
129
[式(I-A1)中、
L
b2
及びY
b1
は、式(I)と同じ意味を表す。
Q
b1
、Q
b2
、Q
b3
及びQ
b4
は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1~6のペルフルオロアルキル基又は炭素数1~6のアルキル基を表す。
z1は、0~6のいずれかの整数を表す。z1が2以上のとき、複数の括弧内の基は互いに同一であっても異なっていてもよい。
X
1
は、-O-CO-、-CO-O-、-O-CO-O-又は-O-を表す。
L
b3
は、単結合又は置換基を有してもよい炭素数1~24の(nb2+1)価の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-又は-SO
2
-で置き換わっていてもよい。
nb2は、1~3のいずれかの整数を表す。nb2が2以上のとき、複数の括弧内の基は互いに同一であっても異なっていてもよい。]
【請求項4】
式(I)で表される塩のアニオンが、式(I-A2)で表されるアニオンである請求項1に記載の酸発生剤。
TIFF
2024149451000179.tif
25
96
[式(I-A2)中、
L
b2
及びY
b1
は、式(I)と同じ意味を表す。
R
b1
は、ハロゲン原子又は炭素数1~6のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる-CH
2
-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。
nb4は、1~5のいずれかの整数を表す。nb4が2以上のとき、複数の括弧内の基は互いに同一であっても異なっていてもよい。
nb3は、0~4のいずれかの整数を表す。nb3が2以上のとき、複数のR
b1
は互いに同一であっても異なっていてもよい。
但し、1≦nb4+nb3≦5を満たす。]
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の酸発生剤を含有するレジスト組成物。
【請求項6】
酸不安定基を有する構造単位を含む樹脂をさらに含有し、
酸不安定基を有する構造単位が、式(a1-0)で表される構造単位、式(a1-1)で表される構造単位、式(a1-2)で表される構造単位、式(a1-4)で表される構造単位、式(a1-5)で表される構造単位及び式(a1-6)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む請求項5に記載のレジスト組成物。
TIFF
2024149451000180.tif
43
145
[式(a1-0)、式(a1-1)及び式(a1-2)中、
L
a01
、L
a1
及びL
a2
は、それぞれ独立に、-O-又は*-O-(CH
2
)
k1
-CO-O-を表し、k1は1~7のいずれかの整数を表し、*は-CO-との結合部位を表す。
R
a01
、R
a4
及びR
a5
は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。
R
a02
、R
a03
及びR
a04
は、それぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基、炭素数3~18の脂環式炭化水素基、炭素数6~18の芳香族炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表し、該アルキル基、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基は、ハロゲン原子を有してもよい。
R
a6
及びR
a7
は、それぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基、炭素数2~8のアルケニル基、炭素数3~18の脂環式炭化水素基、炭素数6~18の芳香族炭化水素基又はこれらを組合せることにより形成される基を表す。
m1’は、0~14のいずれかの整数を表す。
n1は、0~10のいずれかの整数を表す。
n1’は、0~3のいずれかの整数を表す。]
TIFF
2024149451000181.tif
46
62
[式(a1-4)中、
R
a32
は、水素原子、ハロゲン原子、又は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。
R
a33
は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数2~12のアルコキシアルキル基、炭素数2~12のアルコキシアルコキシ基、炭素数2~4のアルキルカルボニル基、炭素数2~4のアルキルカルボニルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
A
a30
は、単結合又は*-X
a31
-(A
a32
-X
a32
)
nc
-を表し、*は-R
a32
が結合する炭素原子との結合部位を表す。
A
a32
は、炭素数1~8のアルカンジイル基を表す。
X
a31
及びX
a32
は、それぞれ独立に、-O-、-CO-O-又は-O-CO-を表す。
ncは、0又は1を表す。
laは、0~4のいずれかの整数を表す。laが2以上のいずれかの整数である場合、複数のR
a33
は互いに同一であっても異なっていてもよい。
R
a34
及びR
a35
は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~12の炭化水素基を表し、R
a36
は、炭素数1~20の炭化水素基を表すか、R
a35
及びR
a36
は互いに結合してそれらが結合する-C-O-とともに炭素数2~20の2価の炭化水素基を形成し、該炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれる-CH
2
【請求項7】
酸不安定基を有する構造単位を含む樹脂をさらに含有し、
該酸不安定基を有する構造単位を含む樹脂が、式(a2-A)で表される構造単位をさらに含む請求項5に記載のレジスト組成物。
TIFF
2024149451000184.tif
44
100
[式(a2-A)中、
R
a2
は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。
A
a21
は、単結合又は炭素数1~12のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-CO-又は-NR
a28
-に置き換わっていてもよい。
R
a28
は、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を表す。
X
a2
は、単結合又は-CO-を表す。
R
a27
は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数2~12のアルコキシアルキル基、炭素数2~12のアルコキシアルコキシ基、炭素数2~4のアルキルカルボニル基、炭素数2~4のアルキルカルボニルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
nA2は、1~5のいずれかの整数を表す。nA2が2以上のとき、複数のX
a2
は互いに同一であっても異なっていてもよい。
nA22は、0~4のいずれかの整数を表す。nA22が2以上のとき、複数のR
a27
は互いに同一であっても異なっていてもよい。]
【請求項8】
前記酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩をさらに含有する請求項5に記載のレジスト組成物。
【請求項9】
(1)請求項5に記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、
を含むレジストパターンの製造方法。
【請求項10】
式(I)で表される塩。
TIFF
2024149451000185.tif
53
141
[式(I)中、
Xは、硫黄原子又はヨウ素原子を表す。
R
4
、R
7
、R
8
及びR
9
は、それぞれ独立に、ハロゲン原子又は炭素数1~36の炭化水素基を表し、該炭化水素基は、置換基を有してもよく、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-、-SO-又は-SO
2
-で置き換わっていてもよい。Xが硫黄原子の場合、R
7
とR
8
又はR
8
とR
9
が結合して、S
+
を含む環を形成してもよい。該環を形成するR
7
とR
8
又はR
8
とR
9
は、S
+
と結合する2つのベンゼン環の間に形成される単結合であってもよい。該環に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-、-SO-又は-SO
2
-で置き換わっていてもよい。
m4は、0~5のいずれかの整数を表し、m4が2以上のとき、複数のR
4
は互いに同一であっても異なってもよい。
m7は、0~4のいずれかの整数を表し、m7が2以上のとき、複数のR
7
は互いに同一であっても異なってもよい。
m8は、0~5のいずれかの整数を表し、m8が2以上のとき、複数のR
8
は互いに同一であっても異なってもよい。
m9は、0~5のいずれかの整数を表し、m9が2以上のとき、複数のR
9
は互いに同一であっても異なってもよい。
m10は、0又は1を表し、Xが硫黄原子の場合、m10は1であり、Xがヨウ素原子の場合、m10は0である。
L
b1
は、単結合又は置換基を有してもよい(nb1+1)価の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-又は-SO
2
-で置き換わっていてもよい。
L
b2
は、単結合又は置換基を有してもよい炭素数1~24の2価の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-又は-SO
2
-で置き換わっていてもよい。
Y
b1
は、置換基を有してもよいメチル基又は置換基を有してもよい炭素数3~24の環状炭化水素基を表し、該環状炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-又は-SO
2
-で置き換わっていてもよい。
nb1は、1~6のいずれかの整数を表す。nb1が2以上のとき、複数の括弧内の基は互いに同一であっても異なっていてもよい。]
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法に関する。
続きを表示(約 4,400 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、下記式で表される塩が記載されている。
TIFF
2024149451000001.tif
26
54
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
WO2003/040090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の塩を含有するレジスト組成物から形成されたレジストパターンよりも、ラインエッジラフネス(LER)が良好なレジストパターンを形成する塩を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の発明を含む。
[1]式(I)で表される塩を含有する酸発生剤。
TIFF
2024149451000002.tif
53
141
[式(I)中、
Xは、硫黄原子又はヨウ素原子を表す。
R
4
、R
7
、R
8
及びR
9
は、それぞれ独立に、ハロゲン原子又は炭素数1~36の炭化水素基を表し、該炭化水素基は、置換基を有してもよく、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-、-SO-又は-SO
2
-で置き換わっていてもよい。Xが硫黄原子の場合、R
7
とR
8
又はR
8
とR
9
が結合して、S
+
を含む環を形成してもよい。該環を形成するR
7
とR
8
又はR
8
とR
9
は、S
+
と結合する2つのベンゼン環の間に形成される単結合であってもよい。該環に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-、-SO-又は-SO
2
-で置き換わっていてもよい。
m4は、0~5のいずれかの整数を表し、m4が2以上のとき、複数のR
4
は互いに同一であっても異なってもよい。
m7は、0~4のいずれかの整数を表し、m7が2以上のとき、複数のR
7
は互いに同一であっても異なってもよい。
m8は、0~5のいずれかの整数を表し、m8が2以上のとき、複数のR
8
は互いに同一であっても異なってもよい。
m9は、0~5のいずれかの整数を表し、m9が2以上のとき、複数のR
9
は互いに同一であっても異なってもよい。
m10は、0又は1を表し、Xが硫黄原子の場合、m10は1であり、Xがヨウ素原子の場合、m10は0である。
L
b1
は、単結合又は置換基を有してもよい(nb1+1)価の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-又は-SO
2
-で置き換わっていてもよい。
L
b2
は、単結合又は置換基を有してもよい炭素数1~24の2価の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-又は-SO
2
-で置き換わっていてもよい。
Y
b1
は、置換基を有してもよいメチル基又は置換基を有してもよい炭素数3~24の環状炭化水素基を表し、該環状炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-又は-SO
2
-で置き換わっていてもよい。
nb1は、1~6のいずれかの整数を表す。nb1が2以上のとき、複数の括弧内の基は互いに同一であっても異なっていてもよい。]
[2]Y
b1
が、置換基を有してもよい炭素数3~24の環状炭化水素基を表し、該環状炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-又は-SO
2
-で置き換わっていてもよい[1]に記載の酸発生剤。
[3]式(I)で表される塩のアニオンが、式(I-A1)で表されるアニオンである[1]又は[2]に記載の酸発生剤。
【発明の効果】
【0006】
本発明の塩を含有するレジスト組成物を用いることにより、良好なラインエッジラフネス(LRE)でレジストパターンを製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書において、「(メタ)アクリル系モノマー」とは、「アクリル系モノマー及びメタクリル系モノマーの少なくとも1種」を意味する。「(メタ)アクリレート」及び「(メタ)アクリル酸」等の表記も同様の意味を表す。本明細書中に記載する基において、直鎖構造と分岐構造の両方をとり得るものについては、そのいずれでもよい。炭化水素基等に含まれる-CH
2
-が-O-、-S-、-CO-又は-SO
2
-で置き換わる場合、各基において同様の例を適用するものとし、置き換わる前の炭素数を炭化水素基等の炭素数とする。「組み合わせた基」とは、例示した基を2種以上結合させた基を意味し、それら基の価数は結合形態によって適宜変更してもよい。「由来する」又は「誘導される」とは、その分子中に含まれる重合性C=C結合が重合により-C-C-基(単結合)となることを指す。立体異性体が存在する場合は、全ての立体異性体を含む。各基は、置換基の数等によって、その基に含まれる任意の位置及び数の水素原子が結合手に置き換わることがある。置換基における炭素数は、被置換基の炭素数には含めない。酸不安定基とは、酸(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸等)と接触すると、脱離基が脱離して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基等)を形成する基を意味する。塩基不安定基とは、塩基(例えば、トリメチルアミン等)と接触すると、脱離基が脱離して、親水性基(例えば、カルボキシ基又はヒドロキシ基等)を形成する基を意味する。
本明細書において、「レジスト組成物の固形分」とは、レジスト組成物の総量から、後述する溶剤(E)を除いた成分の合計を意味する。
【0008】
〔式(I)で表される塩〕
本発明は、式(I)で表される塩(以下「塩(I)」という場合がある)に関する。
塩(I)のうち、正電荷を有する側を「カチオン(I)」、負電荷を有する側を「アニオン(I)」と称することがある。
【0009】
〔カチオン(I)〕
式(I)で表される塩のカチオン(I)は、式(I-C)で表されるカチオンである。
TIFF
2024149451000010.tif
54
73
[式(I-C)中、全ての符号は、式(I)と同じ意味を表す。]
【0010】
R
4
、R
7
、R
8
及びR
9
のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
R
4
、R
7
、R
8
及びR
9
の炭素数1~36の炭化水素基としては、アルキル基、アルカンジイル基等の鎖式炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びこれらを組み合わせることにより形成される基が挙げられる。炭化水素基の炭素数は、好ましくは1~30であり、より好ましくは1~24であり、さらに好ましくは1~18である。
アルキル基としては、直鎖又は分岐のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2-エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基及びドデシル基等が挙げられる。
アルカンジイル基としては、直鎖又は分岐のアルカンジイル基であり、メチレン基、エチレン基、プロパン-1,3-ジイル基、ブタン-1,4-ジイル基、ペンタン-1,5-ジイル基、ヘキサン-1,6-ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;及び
エタン-1,1-ジイル基、プロパン-1,1-ジイル基、プロパン-1,2-ジイル基、プロパン-2,2-ジイル基、ペンタン-2,4-ジイル基、2-メチルプロパン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,2-ジイル基、ペンタン-1,4-ジイル基、2-メチルブタン-1,4-ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
鎖式炭化水素基の炭素数は、好ましくは1~18であり、より好ましくは1~12であり、さらに好ましくは1~9であり、一層好ましくは1~6であり、より一層好ましくは1~4であり、さらに一層好ましくは1~3である。
脂環式炭化水素基は、単環式又は多環式のいずれでもよく、以下に表される基等が挙げられる。結合部位は任意の位置とすることができる。
TIFF
2024149451000011.tif
45
168
具体的には、単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロドデシル基等の単環式シクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基等の多環式シクロアルキル基、スピロシクロヘキサン-1,2’-シクロペンタン基、スピロアダマンタン-2,3’-シクロペンタン基等のシクロアルキル基、ノルボルニル基もしくはアダマンチル基とそれぞれにスピロで結合したシクロアルキル基を有するスピロ環等が挙げられる。脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3~18であり、より好ましくは3~16であり、さらに好ましくは3~12である。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、アントリル基、フェナントリル基、ビナフチル基等が挙げられる。芳香族炭化水素基の炭素数は、好ましくは6~18であり、より好ましくは6~14であり、さらに好ましくは6~10である。
(【0011】以降は省略されています)
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