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公開番号
2024146770
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2024024605
出願日
2024-02-21
発明の名称
光学積層体及びその製造方法
出願人
住友化学株式会社
代理人
弁理士法人深見特許事務所
主分類
G02B
5/30 20060101AFI20241004BHJP(光学)
要約
【課題】液晶位相差層に発生するキズを抑制することができる光学積層体を提供する。
【解決手段】光学積層体は、粘接着剤層及び基材付き第1液晶位相差層を備える。粘接着剤層は、光硬化型の粘接着剤組成物の硬化物層である。基材付き第1液晶位相差層は、粘接着剤層側から順に、第1液晶位相差層及び第1基材層を備える。第1液晶位相差層は、重合性液晶化合物の重合体を含む第1重合体層を有する。第1基材層は、第1液晶位相差層に対して剥離可能である。基材付き第1液晶位相差層の波長317nmにおける光線透過率Txは、20%以上である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
粘接着剤層、及び、基材付き第1液晶位相差層を備える光学積層体であって、
前記粘接着剤層は、光硬化型の粘接着剤組成物の硬化物層であり、
前記基材付き第1液晶位相差層は、前記粘接着剤層側から順に、第1液晶位相差層及び第1基材層を備え、
前記第1液晶位相差層は、重合性液晶化合物の重合体を含む第1重合体層を有し、
前記第1基材層は、前記第1液晶位相差層に対して剥離可能であり、
前記基材付き第1液晶位相差層の波長317nmにおける光線透過率Txは、20%以上である、光学積層体。
続きを表示(約 660 文字)
【請求項2】
前記第1基材層の波長317nmにおける光線透過率Tsは、20%以上である、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項3】
前記第1基材層は、フィルム基材であり、
前記フィルム基材を構成する樹脂は、トリアセチルセルロースである、請求項1又は2に記載の光学積層体。
【請求項4】
前記第1基材層の厚みは、40μm以下である、請求項1又は2に記載の光学積層体。
【請求項5】
前記第1液晶位相差層は、正波長分散性である、請求項1又は2に記載の光学積層体。
【請求項6】
前記第1液晶位相差層は、前記第1重合体層である、請求項1又は2に記載の光学積層体。
【請求項7】
前記粘接着剤組成物は、光重合開始剤を含み、
前記粘接着剤層中の光重合開始剤の残量は、0.050質量%以下である、請求項1又は2に記載の光学積層体。
【請求項8】
前記粘接着剤層の厚みは、2μm以上である、請求項1又は2に記載の光学積層体。
【請求項9】
前記粘接着剤組成物は、光重合開始剤を含み、
前記光重合開始剤は、波長280nm以上340nm以下の範囲に極大吸収波長を有する、請求項1又は2に記載の光学積層体。
【請求項10】
さらに、前記粘接着剤層の前記第1液晶位相差層側とは反対側に、光学フィルムを有する、請求項1又は2に記載の光学積層体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学積層体及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
反射防止性能を有する光学積層体として、偏光素子及び位相差素子を含む円偏光板が知られている。円偏光板が備える位相差素子として、重合性液晶化合物の重合体の層である重合体層を有する液晶位相差層を用いることがある。液晶位相差層の重合体層は、基材層上又は基材層に形成した配向層上に重合性液晶化合物を含む組成物を塗布して塗布層を形成し、当該塗布層に活性エネルギー線を照射して重合性液晶化合物を重合することによって得ることができる(例えば、特許文献1)。液晶位相差層は、基材層に支持された状態で偏光板又は他の液晶位相差層等の光学積層体を構成する光学フィルムに貼合されるが、その後、基材層は剥離除去される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-52365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
有機EL表示装置等の表示装置に適用される光学積層体の薄型化への要求に対応するべく、光学積層体の各層の間を貼合するために光硬化型接着剤を用いることがある。例えば、基材層に支持された液晶位相差層と光学フィルムとを光硬化型接着剤を介して積層した場合には、基材層側から光照射することにより光硬化型接着剤を硬化させた後、基材層を剥離除去することによって光学積層体を製造することがある。光学積層体は通常、基材層に支持された液晶位相差層や光学フィルムを搬送しながら製造され、基材層を剥離して得られた積層体も搬送しながら製品加工に供される。このような製品加工の際に、基材層を剥離して露出した液晶位相差層にキズが発生することがあった。
【0005】
本発明は、光硬化型の粘接着剤組成物の硬化物層である粘接着剤層及び液晶位相差層を備え、液晶位相差層に発生するキズを抑制することができる光学積層体及びその製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の光学積層体及びその製造方法を提供する。
〔1〕 粘接着剤層、及び、基材付き第1液晶位相差層を備える光学積層体であって、
前記粘接着剤層は、光硬化型の粘接着剤組成物の硬化物層であり、
前記基材付き第1液晶位相差層は、前記粘接着剤層側から順に、第1液晶位相差層及び第1基材層を備え、
前記第1液晶位相差層は、重合性液晶化合物の重合体を含む第1重合体層を有し、
前記第1基材層は、前記第1液晶位相差層に対して剥離可能であり、
前記基材付き第1液晶位相差層の波長317nmにおける光線透過率Txは、20%以上である、光学積層体。
〔2〕 前記第1基材層の波長317nmにおける光線透過率Tsは、20%以上である、〔1〕に記載の光学積層体。
〔3〕 前記第1基材層は、フィルム基材であり、
前記フィルム基材を構成する樹脂は、トリアセチルセルロースである、〔1〕又は〔2〕に記載の光学積層体。
〔4〕 前記第1基材層の厚みは、40μm以下である、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の光学積層体。
〔5〕 前記第1液晶位相差層は、正波長分散性である、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の光学積層体。
〔6〕 前記第1液晶位相差層は、前記第1重合体層である、〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の光学積層体。
〔7〕 前記粘接着剤組成物は、光重合開始剤を含み、
前記粘接着剤層中の光重合開始剤の残量は、0.050質量%以下である、〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の光学積層体。
〔8〕 前記粘接着剤層の厚みは、2μm以上である、〔1〕~〔7〕のいずれかに記載の光学積層体。
〔9〕 前記粘接着剤組成物は、光重合開始剤を含み、
前記光重合開始剤は、波長280nm以上340nm以下の範囲に極大吸収波長を有する、〔1〕~〔8〕のいずれかに記載の光学積層体。
〔10〕 さらに、前記粘接着剤層の前記第1液晶位相差層側とは反対側に、光学フィルムを有する、〔1〕~〔9〕のいずれかに記載の光学積層体。
〔11〕 前記光学フィルムは、偏光素子を含む偏光板、及び、第2液晶位相差層のうちの少なくとも一方を含み、
前記第2液晶位相差層は、重合性液晶化合物の重合体を含む第2重合体層を有する、〔10〕に記載の光学積層体。
〔12〕 前記光学フィルムの光線透過率Tyは、前記基材付き第1液晶位相差層の前記光線透過率Txと同じか、それよりも小さい、〔10〕又は〔11〕に記載の光学積層体。
〔13〕 〔1〕~〔12〕のいずれかに記載の光学積層体の製造方法であって、
前記基材付き第1液晶位相差層の前記第1液晶位相差層側に、前記粘接着剤組成物の塗工層を形成する工程(S1)と、
前記工程(S1)で形成された前記塗工層に、前記基材付き第1液晶位相差層を介して光照射することにより、前記粘接着剤層を形成する工程(S2)と、を含む、光学積層体の製造方法。
〔14〕 前記光は、紫外線であり、
前記工程(S2)において前記塗工層に照射する前記光の積算光量は、10mJ/cm
2
以上1000mJ/cm
2
以下である、〔13〕に記載の光学積層体の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、液晶位相差層に発生するキズを抑制することができる光学積層体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の一実施形態に係る光学積層体を模式的に示す断面図である。
本発明の他の一実施形態に係る光学積層体を模式的に示す断面図である。
本発明のさらに他の一実施形態に係る光学積層体を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して光学積層体及び光学積層体の製造方法の好ましい実施形態について説明する。
【0010】
<光学積層体>
図1~図3は、本発明の一実施形態に係る光学積層体を模式的に示す断面図である。図1~図3に示すように、光学積層体1~3は、第1粘接着剤層31(粘接着剤層)、及び、基材付き第1液晶位相差層13を備える。第1粘接着剤層31は、光硬化型の粘接着剤組成物の硬化物層である。
(【0011】以降は省略されています)
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