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公開番号
2024156608
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-06
出願番号
2024041427
出願日
2024-03-15
発明の名称
電磁波反射構造体
出願人
住友化学株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01Q
15/14 20060101AFI20241029BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】所定の高周波帯の電磁波に対する高い反射率を実現することが可能な電磁波反射構造体を提供する。
【解決手段】本発明の電磁波反射構造体1は、導電性材料からなり、第1の方向に沿って周期的な凹凸を有する線状又は帯状の複数の導電部3であって、第1の方向と直交する第2の方向に沿って順に配置された複数の導電部3と、複数の導電部3を支持する支持基材部5と、を備える。複数の導電部3の周期的な凹凸の高さ方向は、第1の方向及び第2の方向に直交する第3の方向に沿っている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
導電性材料からなり、第1の方向に沿って周期的な凹凸を有する線状又は帯状の複数の導電部であって、前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って順に配置された複数の導電部と、
前記複数の導電部を支持するsと、
を備え、
前記複数の導電部の前記周期的な凹凸の高さ方向は、前記第1の方向及び前記第2の方向に直交する第3の方向に沿っている、電磁波反射構造体。
続きを表示(約 530 文字)
【請求項2】
前記複数の導電部が、それぞれ金属からなる、請求項1に記載の電磁波反射構造体。
【請求項3】
前記複数の導電部の前記周期的な凹凸の周期が互いに略同一であり、
前記複数の導電部の隣り合う2つの導電部の前記周期の位相差が、90°未満である、請求項1に記載の電磁波反射構造体。
【請求項4】
前記複数の導電部のうちの少なくとも一部の導電部の前記周期的な凹凸の各屈曲角度が、0.1ラジアン以上、1.0ラジアン以下である、請求項1に記載の電磁波反射構造体。
【請求項5】
前記複数の導電部のうちの少なくとも一部の導電部の厚さが、0.0003mm以上である、請求項1に記載の電磁波反射構造体。
【請求項6】
前記複数の導電部のうちの少なくとも一部の導電部は、隣り合う導電部と前記第2の方向に沿って1.35mm以上、6.2mm以下離間している、請求項1に記載の電磁波反射構造体。
【請求項7】
前記複数の導電部のうちの少なくとも一部の導電部の第2の方向に沿った幅が、0.45mm以上、1.4mm以下である、請求項1~6のいずれか一項に記載の電磁波反射構造体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁波反射構造体に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
データ通信の高速大容量化に伴い、使用される電磁波が高周波数化している。高周波数の電磁波は、直進性が高く、損失性媒質となるものが多いことから、遮蔽物によって通信の品質が低下したり通信が不可能となったりするエリアが生じやすい。このような問題を解決するために、高周波数の電磁波を反射する機能を有する反射構造体を適切な位置に配置することによって、電磁波を当該反射構造体で反射させて、そのようなエリアに伝搬させる方法がある。
【0003】
下記特許文献1には、平面視で、周期的な凹凸形状、具体的には正弦波の波形状に湾曲した複数の導電性線状体を利用した反射フィルムが記載されている。当該複数の導電性線状体は、反射フィルムの面内方向に周期的に凹凸している。また、下記特許文献2には、基材の表面に対して所定角度に傾斜した複数の反射面を有する電磁波反射層を利用した電波吸収体が記載されている。この反射面は、電磁波反射層の厚さ方向に周期的に凹凸している単一の帯状体と見ることができ、この反射面を有する電磁波反射層は、基材の面上に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-38878
特開平8-181484
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の特許文献1、2に記載されているような従来の電磁波を反射するための構造体は、電磁波の反射のために周期的に屈曲した凹凸形状を有する導電性線状体又は帯状体を利用しているが、所定の高周波帯域の電磁波の反射率を十分に高くすることが困難であった。
【0006】
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、所定の高周波帯の電磁波に対する高い反射率を実現することが可能な電磁波反射構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するため、本発明に係る電磁波反射構造体は、導電性材料からなり、第1の方向に沿って周期的な凹凸を有する線状又は帯状の複数の導電部であって、第1の方向と直交する第2の方向に沿って順に配置された複数の導電部と、上記複数の導電部を支持する支持基材部と、を備え、上記複数の導電部の上記周期的な凹凸の高さ方向は、第1の方向及び第2の方向に直交する第3の方向に沿っている。
【0008】
本発明に係る電磁波反射構造体では、周期的な凹凸を有する各導電部は、入射した電磁波の磁場に対して、第1の方向に沿って周期的に配置された複数の分割リング共振器と同様又は類似の磁気応答を示す。そのため、各導電部は、第1の方向に沿って周期的に配置された複数の疑似分割リング共振器を構成しているとみなすことができる。そして、そのような導電部が第2の方向に沿って順に配置されているため、複数の導電部は、第1方向と第2方向によって規定される平面に沿って配置された複数の疑似分割リング共振器を構成するとみなすことができる。これらの複数の疑似分割リング共振器は、支持基材部によって、相対的な位置関係が維持される。そして、複数の導電部の周期的な凹凸の高さ方向は、第3の方向に沿っているため、電磁波が、第1方向と第2方向によって規定される平面に交差するように電磁波反射構造体に入射すると、当該電磁波の振動磁場の少なくとも一部は、上記疑似分割リング共振器のリングを貫き、当該リングに電流を発生する。
【0009】
そのため、所定の高周波数の電磁波がそのように電磁波反射構造体に入射すると、上記疑似分割リング共振器においてLC共振が生じ、当該電磁波の侵入を制限して当該電磁波を反射するようになる。そのため、電磁波反射構造体は、そのような高周波数を含む高周波数帯の電磁波に対して大きな反射率を示す。電磁波反射構造体が反射する当該電磁波の周波数帯は、1GHz~300GHzであってよく、20GHz~40GHzが好ましい。
【0010】
さらに、本発明に係る電磁波反射構造体では、複数の導電部が、それぞれ金属からなることができる。これにより、上記疑似分割リング共振器において強いLC共振が生じるため、電磁波反射構造体の上記反射率を特に大きくすることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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