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公開番号2025092959
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-23
出願番号2023208396
出願日2023-12-11
発明の名称蓄熱性能を有する物品
出願人住友化学株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類F28D 20/02 20060101AFI20250616BHJP(熱交換一般)
要約【課題】断熱層と蓄熱層とを有する積層体の場合、断熱材を作製する工程が多段階になり、断熱材の形状が制限される。そこで、本発明の一側面は、より簡便に蓄熱性能を発現することができる物品を提供する。
【解決手段】本発明に係る蓄熱性能を有する物品は、包装容器と、包装容器に0.1g/cm2以上の目付量で充填された粒状体と、を備え、粒状体が、示差走査熱量測定によって10℃以上60℃以下の温度範囲に観測される融解エンタルピーが30J/g以上である重合体を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
包装容器と、前記包装容器に0.1g/cm

以上の目付量で充填された粒状体と、を備える物品であり、
前記粒状体が、示差走査熱量測定によって10℃以上60℃以下の温度範囲に観測される融解エンタルピーが30J/g以上である重合体を含む、蓄熱性能を有する物品。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記重合体が、下記式(1)で示される構成単位を有する重合体である、請求項1に記載の物品。
JPEG
2025092959000019.jpg
52
149
[(式(1)中、R

は、水素原子又はメチル基を表し、L
11
は、単結合、-CO-O-、-O-CO-、又は-O-を表し、L
12
は、単結合、-CH

-、-CH

-CH

-、-CH

-CH

-CH

-、-CH

-CH(OH)-CH

-、又は-CH

-CH(CH

OH)-を表し、L
13
は、単結合、-CO-O-、-O-CO-、-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH-CO-、-NH-CO-NH-、-NH-、又は-N(CH

)-を表し、L
16
は炭素数14以上30以下のアルキル基を表す。]
【請求項3】
前記重合体が、エチレンに由来する構成単位を有する、請求項2に記載の物品。
【請求項4】
前記粒状体の長辺が0.1mm以上50mm以下である、請求項1に記載の物品。
【請求項5】
前記粒状体の充填量が20kg未満である、請求項1に記載の物品。
【請求項6】
前記包装容器が透気性を有する、請求項1に記載の物品。
【請求項7】
前記粒状体が、分子量が2000以下の低分子化合物を更に含み、
前記低分子化合物の含有量が、前記重合体100質量部に対して3質量部以上1000質量部以下である、請求項1~6のいずれか一項に記載の物品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄熱性能を有する物品に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来の断熱材の多くは、ポリスチレン発泡体又はポリウレタン発泡体からなるものである。特許文献1には、根太、間柱等にはめ込み易い発泡ポリスチレン断熱材及びその製造方法が記載されている。壁、床、天井等の建築材料、保温容器等に用いる断熱材は、高い断熱性能を有することが求められる。特許文献2では、断熱材の断熱性能を改良するために、ポリスチレン発泡体からなる断熱層と、特定の構造を有する重合体を含む蓄熱層とを有する積層体を断熱材として用いることが検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開昭59-11227号公報
国際公開第2017/217417号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
断熱層と蓄熱層とを有する積層体の場合、断熱材を作製する工程が多段階になり、また、断熱材の形状が制限される。そこで、本発明の一側面は、より簡便に蓄熱性能を発現することができる物品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のいくつかの側面において、以下の[1]~[7]が提供される。
[1]包装容器と、前記包装容器に0.1g/cm

以上の目付量で充填された粒状体と、を備える物品であり、前記粒状体が、示差走査熱量測定によって10℃以上60℃以下の温度範囲に観測される融解エンタルピーが30J/g以上である重合体を含む、蓄熱性能を有する物品。
[2]前記重合体が、下記式(1)で示される構成単位を有する重合体である、上記[1]に記載の物品。
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2025092959000002.jpg
52
149
[(式(1)中、R

は、水素原子又はメチル基を表し、L
11
は、単結合、-CO-O-、-O-CO-、又は-O-を表し、L
12
は、単結合、-CH

-、-CH

-CH

-、-CH

-CH

-CH

-、-CH

-CH(OH)-CH

-、又は-CH

-CH(CH

OH)-を表し、L
13
は、単結合、-CO-O-、-O-CO-、-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CO-NH-CO-、-NH-CO-NH-、-NH-、又は-N(CH

)-を表し、L
16
は炭素数14以上30以下のアルキル基を表す。]
[3]前記重合体が、エチレンに由来する構成単位を有する、上記[2]に記載の物品。
[4]前記粒状体の長辺が0.1mm以上50mm以下である、上記[1]~[3]のいずれかに記載の物品。
[5]前記粒状体の充填量が20kg未満である、上記[1]~[4]のいずれかに記載の物品。
[6]前記包装容器が透気性を有する、上記[1]~[5]のいずれかに記載の物品。
[7]前記粒状体が、分子量が2000以下の低分子化合物を更に含み、前記低分子化合物の含有量が、前記重合体100質量部に対して3質量部以上1000質量部以下である、上記[1]~[6]のいずれかに記載の物品。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、より簡便に蓄熱性能を発現することができる物品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
熱物性を測定するための箱模型の内部の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
【0009】
本明細書において、「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。本明細書において、「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、ある段階の数値範囲の上限値又は下限値は、他の段階の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
【0010】
[蓄熱性能を有する物品]
本実施形態に係る蓄熱性能を有する物品は、包装容器と、包装容器に0.1g/cm

以上の目付量で充填された粒状体と、を備え、粒状体が、示差走査熱量測定によって10℃以上60℃以下の温度範囲に観測される融解エンタルピーが30J/g以上である重合体を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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