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公開番号
2025118503
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-13
出願番号
2024187585
出願日
2024-10-24
発明の名称
金属有機構造体の製造方法
出願人
住友化学株式会社
代理人
弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類
C07F
5/00 20060101AFI20250805BHJP(有機化学)
要約
【課題】有機化合物と金属塩とを水系溶媒中で反応させて金属有機構造体を得る方法であって、ろ過性の良好な金属有機構造体を得ることのできる製造方法を提供する。
【解決手段】多価カルボン酸または多価カルボン酸のアルカリ金属塩Aと金属化合物Bの1つ以上を反応容器に連続的または断続的に添加し、塩基Cの存在下、水を含む溶媒D中、前記反応容器内で前記多価カルボン酸または多価カルボン酸のアルカリ金属塩Aと前記金属化合物Bとを混合して金属有機構造体を製造する方法であって、前記反応容器中で前記金属化合物Bの0.3当量が前記多価カルボン酸または多価カルボン酸のアルカリ金属塩Aの0.3当量と接触するまで及び前記金属化合物Bの0.8当量が前記多価カルボン酸または多価カルボン酸のアルカリ金属塩Aの0.8当量と接触するまでの反応容器内の混合物のpHをいずれも6以下に維持する金属有機構造体の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
多価カルボン酸または多価カルボン酸のアルカリ金属塩Aと金属化合物Bの1つ以上を反応容器に連続的または断続的に添加し、塩基Cの存在下、水を含む溶媒D中、前記反応容器内で前記多価カルボン酸または多価カルボン酸のアルカリ金属塩Aと前記金属化合物Bとを混合して金属有機構造体を製造する方法であって、
前記反応容器中で前記金属化合物Bの0.3当量が前記多価カルボン酸または多価カルボン酸のアルカリ金属塩Aの0.3当量と接触するまでに反応容器内の混合物のpHを6以下にし、前記金属化合物Bの0.8当量が前記多価カルボン酸または多価カルボン酸のアルカリ金属塩Aの0.8当量と接触するまで反応容器内の混合物のpHを6以下に維持する金属有機構造体の製造方法。
続きを表示(約 810 文字)
【請求項2】
前記金属化合物Bの0.3当量が前記多価カルボン酸または多価カルボン酸のアルカリ金属塩Aの0.3当量と接触してから、前記金属化合物Bの0.8当量が前記多価カルボン酸または多価カルボン酸のアルカリ金属塩Aの0.8当量と接触するまでのpHの最大値と最小値の差が4以下である請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記多価カルボン酸または多価カルボン酸のアルカリ金属塩Aを前記塩基Cの少なくとも一部と混合した酸塩基混合物を前記反応容器に連続的または断続的に添加する請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記多価カルボン酸または多価カルボン酸のアルカリ金属塩Aと前記塩基Cの一部とを含む酸塩基混合物を、第一の添加口から前記反応容器に連続的または断続的に添加し、前記酸塩基混合物の添加の継続中に、第二の添加口から一部の塩基Cを、前記反応容器に連続的または断続的に添加する請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
前記反応容器に金属化合物Bを仕込んでおき、前記酸塩基混合物を前記反応容器に添加する請求項3または4に記載の製造方法。
【請求項6】
前記酸塩基混合物の添加の継続中に、第三の添加口から前記金属化合物Bを前記反応容器に連続的または断続的に添加する請求項3または4に記載の製造方法。
【請求項7】
前記多価カルボン酸または多価カルボン酸のアルカリ金属塩Aと前記塩基Cの少なくとも一部とを含む酸塩基混合物を、第一の添加口から前記反応容器に連続的または断続的に添加し、前記酸塩基混合物の添加の継続中に、第三の添加口から前記金属化合物Bを前記反応容器に連続的または断続的に添加する請求項1に記載の製造方法。
【請求項8】
前記溶媒D100質量%中の水の含有量が70質量%以上である請求項1に記載の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、金属有機構造体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
金属有機構造体(Metal Organic Frameworks)は、多孔性配位高分子(Porous Coordination Polymer)とも呼ばれ、金属イオンと有機配位子との配位結合により多孔性の構造を形成する材料の一つであり、ガスを吸脱着したり、触媒等への応用が期待されている材料である。
【0003】
金属有機構造体は、有機配位子となる多価カルボン酸と、金属化合物とを溶媒中で反応させ、その後必要に応じて所定時間熱処理を行うことで製造することができる。
【0004】
例えば特許文献1には、ビフェニル-3,3’,5,5’-テトラカルボン酸、Al(NO
3
)
3
・9H
2
Oおよびピペラジンを混合し、水に分散させ、得られた白色スラリーに硝酸を加えて、このスラリーをオートクレーブに移し、密封して210℃に3日間加熱して金属有機構造体を得たことが記載される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2013/144628号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
多価カルボン酸と金属化合物とを溶媒中で反応させて金属有機構造体を得る方法では、溶媒としてN,N-ジメチルホルムアミドのような有機溶媒を用いる方法があるが、特許文献1で開示されるように、溶媒として水を用いて金属有機構造体を製造する方法では、有機溶媒を除去するための工程が不要であるため、生産性向上の点で有利である。
【0007】
しかし、本発明者らが検討したところ、特許文献1に開示されるように多価カルボン酸と金属化合物とを水系溶媒中で反応させて金属有機構造体を得る方法では、反応液から金属有機構造体をろ過により取り出す際のろ過性が劣る場合があることが判明した。
【0008】
そこで、本開示は、多価カルボン酸と金属化合物とを水系溶媒中で反応させて金属有機構造体を得る方法であって、ろ過性の良好な金属有機構造体を得ることのできる製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を達成した本開示は以下の通りである。
[1]多価カルボン酸または多価カルボン酸のアルカリ金属塩Aと金属化合物Bの1つ以上を反応容器に連続的または断続的に添加し、塩基Cの存在下、水を含む溶媒D中、前記反応容器内で前記多価カルボン酸または多価カルボン酸のアルカリ金属塩Aと前記金属化合物Bとを混合して金属有機構造体を製造する方法であって、
前記反応容器中で前記金属化合物Bの0.3当量が前記多価カルボン酸または多価カルボン酸のアルカリ金属塩Aの0.3当量と接触するまでに反応容器内の混合物のpHを6以下にし、前記金属化合物Bの0.8当量が前記多価カルボン酸または多価カルボン酸のアルカリ金属塩Aの0.8当量と接触するまで反応容器内の混合物のpHを6以下に維持する金属有機構造体の製造方法。
[2]前記金属化合物Bの0.3当量が前記多価カルボン酸または多価カルボン酸のアルカリ金属塩Aの0.3当量と接触してから、前記金属化合物Bの0.8当量が前記多価カルボン酸または多価カルボン酸のアルカリ金属塩Aの0.8当量と接触するまでのpHの最大値と最小値の差が4以下である[1]に記載の製造方法。
[3]前記多価カルボン酸または多価カルボン酸のアルカリ金属塩Aを前記塩基Cの少なくとも一部と混合した酸塩基混合物を前記反応容器に連続的または断続的に添加する[1]または[2]に記載の製造方法。
[4]前記多価カルボン酸または多価カルボン酸のアルカリ金属塩Aと前記塩基Cの一部とを含む酸塩基混合物を、第一の添加口から前記反応容器に連続的または断続的に添加し、前記酸塩基混合物の添加の継続中に、第二の添加口から一部の塩基Cを、前記反応容器に連続的または断続的に添加する[1]~[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]前記反応容器に金属化合物Bを仕込んでおき、前記酸塩基混合物を前記反応容器に添加する[3]または[4]に記載の製造方法。
[6]前記酸塩基混合物の添加の継続中に、第三の添加口から前記金属化合物Bを前記反応容器に連続的または断続的に添加する[3]または[4]に記載の製造方法。
[7]前記多価カルボン酸または多価カルボン酸のアルカリ金属塩Aと前記塩基Cの少なくとも一部とを含む酸塩基混合物を、第一の添加口から前記反応容器に連続的または断続的に添加し、前記酸塩基混合物の添加の継続中に、第三の添加口から前記金属化合物Bを前記反応容器に連続的または断続的に添加する[1]または[2]に記載の製造方法。
[8]前記溶媒D100質量%中の水の含有量が70質量%以上である[1]~[7]のいずれかに記載の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本開示の製造方法によれば、ろ過性の良好な金属有機構造体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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