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公開番号2025136598
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024035285
出願日2024-03-07
発明の名称着色剤
出願人住友化学株式会社
代理人弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類C09B 47/08 20060101AFI20250911BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】得られるカラーフィルタの色分離性を向上できる着色剤、および該着色剤を含む着色樹脂組成物の提供を課題とする。
【解決手段】前記課題は、式(I)で表される化合物を含む着色剤であって、前記着色剤中の式(I)で表される化合物が有するM原子の個数に対する式(T-2)で表される基の数の比が、0.05以上3以下である着色剤により解決できる。
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[式(I)中、R1及びR2は、独立に、水素原子、ヒドロキシ基、-R13又は-O-R13;R1及びR2の少なくとも一方が-R13又は-O-R13を表す場合、R1及びR2は互いに結合して環を形成してもよい;MはGa又はIn;環T1、環T2、環T3及び環T4は、互いに独立に、式(T-1)又は式(T-2)で表される基]
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
式(I)で表される化合物を含む着色剤であり、
前記着色剤中の式(I)で表される化合物が有するM原子の個数に対する式(T-2)で表される基の数の比が、0.05以上3以下である着色剤。
TIFF
2025136598000057.tif
35
79
[式(I)中、


及びR

は、互いに独立に、水素原子、ヒドロキシ基、-R
13
又は-O-R
13
を表す。R

及びR

の少なくとも一方が-R
13
又は-O-R
13
を表す場合、R

及びR

は互いに結合して環を形成してもよい。
MはGa又はInを表す。
環T

、環T

、環T

及び環T

は、互いに独立に、式(T-1)又は式(T-2)で表される基を表す。
TIFF
2025136598000058.tif
23
53
(式(T-1)中、R

~R

は、互いに独立に、水素原子、-R
13
、-O-R
13
、-S-R
13
、-SO

N(R
14


、-N(R
14


、ハロゲン原子又はニトロ基を表す。*は、ピロール環との結合手を表す。)
TIFF
2025136598000059.tif
23
53
(式(T-2)中、R

~R
12
は、互いに独立に、水素原子、-R
13
、-O-R
13
、-S-R
13
、-SO

N(R
14


、-N(R
14


、ハロゲン原子又はニトロ基を表す。*は、ピロール環との結合手を表す。)

13
は、置換基を有してもよい炭素数1~20の炭化水素基を表し、R
13
が複数存在する場合、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。

14
は、水素原子又は置換基を有してもよい炭素数1~20の炭化水素基を表し、R
14
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
前記式(I)で表される化合物として、環T

、環T

、環T

及び環T

のうち1~3つが式(T-2)で表される基である化合物を少なくとも含む請求項1に記載の着色剤。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の着色剤、及び樹脂を含有する着色樹脂組成物。
【請求項4】
さらに、重合開始剤及び重合性化合物を含有する請求項3に記載の着色樹脂組成物。
【請求項5】
請求項4に記載の着色樹脂組成物より形成されるカラーフィルタ。
【請求項6】
請求項5に記載のカラーフィルタを含む表示装置。
【請求項7】
請求項5に記載のカラーフィルタを含む固体撮像素子。
【請求項8】
式(II)で表される化合物。
TIFF
2025136598000060.tif
35
80
[式(II)中、


及びR

は、互いに独立に、水素原子、ヒドロキシ基、-R
13
又は-O-R
13
を表す。R

及びR

の少なくとも一方が-R
13
又は-O-R
13
を表す場合、R

及びR

は互いに結合して環を形成してもよい。
MはGa又はInを表す。
環T
21
、環T
22
、環T
23
及び環T
24
は、互いに独立に、式(T-1)又は式(T-2)で表される基を表す。ただし、環T
21
、環T
22
、環T
23
及び環T
24
のうち1~3つは式(T-2)で表される基を表す。
TIFF
2025136598000061.tif
23
54
(式(T-1)中、R

~R

は、互いに独立に、水素原子、-R
13
、-O-R
13
、-S-R
13
、-SO

N(R
14


、-N(R
14


、ハロゲン原子又はニトロ基を表す。*は、ピロール環との結合手を表す。)
TIFF
2025136598000062.tif
23
54
(式(T-2)中、R

~R
12
は、互いに独立に、水素原子、-R
13
、-O-R
13
、-S-R
13
、-SO

N(R
14


、-N(R
14


、ハロゲン原子又はニトロ基を表す。*は、ピロール環との結合手を表す。)

13
は、置換基を有してもよい炭素数1~20の炭化水素基を表し、R
13
【請求項9】
式(III)で表される化合物。
TIFF
2025136598000063.tif
35
81
[式(III)中、

31
は、-R
32
又は-O-R
32
を表す。


は、水素原子、ヒドロキシ基、-R
13
又は-O-R
13
を表す。

31
及びR

は互いに結合して環を形成してもよい。
MはGa又はInを表す。
環T
31
、環T
32
、環T
33
及び環T
34
は、それぞれ独立に、式(T-2)で表される基を表す。
TIFF
2025136598000064.tif
23
54
(式(T-2)中、R

~R
12
は、互いに独立に、水素原子、-R
13
、-O-R
13
、-S-R
13
、-SO

N(R
14


、-N(R
14


、ハロゲン原子又はニトロ基を表す。*は、ピロール環との結合手を表す。)

32
は、置換基を有していてもよい炭素数2~20の不飽和鎖状炭化水素含有炭化水素基を表す。

13
は、置換基を有してもよい炭素数1~20の炭化水素基を表す。

14
は、水素原子又は置換基を有してもよい炭素数1~20の炭化水素基を表し、R
14
が複数存在する場合、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。]

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、化合物、着色剤、着色樹脂組成物、カラーフィルタ、表示装置及び固体撮像素子に関する。
続きを表示(約 5,000 文字)【背景技術】
【0002】
液晶表示装置、エレクトロルミネッセンス表示装置及びプラズマディスプレイ等の表示装置やCCDやCMOSセンサなどの固体撮像素子に使用されるカラーフィルタは、着色樹脂組成物から製造される。かかる着色樹脂組成物用の緑色又はシアン色用の着色剤として、アルミニウムフタロシアニン顔料が知られている。
ところで特許文献1には、フタロシアニンの一部がナフタレン環になった構造の顔料が知られている。しかし、この顔料は、近赤外吸収性色素であって、着色剤ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-123689号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
アルミニウムフタロシアニン顔料は、赤色領域(610~750nm)に極大吸収を示して緑色又はシアン色のカラーフィルタに用いられる。しかし、緑色又はシアン色のカラーフィルタは、この極大吸収波長(以下、第1吸収波長という場合がある)よりも30~80nm程度小さい波長(以下、第2吸収波長という場合がある)でも前記極大吸収波長に近い大きいな吸収があることが好ましい。第2吸収波長の吸収が第1吸収波長の吸収に近いほど、可視領域の色分離性(色純度)が向上しやすくなり、センサーのシグナルノイズが減少しやすくなる。
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、赤色領域(610~750nm)に極大吸収を示すフタロシアニン系の着色剤(例えば、緑色又はシアン色の着色剤)において、その色分離性を向上することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の発明を含む。
[1] 式(I)で表される化合物を含む着色剤であり、
前記着色剤中の式(I)で表される化合物が有するM原子の個数に対する式(T-2)で表される基の数の比が、0.05以上3以下である着色剤。
TIFF
2025136598000001.tif
35
79
[式(I)中、


及びR

は、互いに独立に、水素原子、ヒドロキシ基、-R
13
又は-O-R
13
を表す。R

及びR

の少なくとも一方が-R
13
又は-O-R
13
を表す場合、R

及びR

は互いに結合して環を形成してもよい。
MはGa又はInを表す。
環T

、環T

、環T

及び環T

は、互いに独立に、式(T-1)又は式(T-2)で表される基を表す。
TIFF
2025136598000002.tif
23
53
(式(T-1)中、R

~R

は、互いに独立に、水素原子、-R
13
、-O-R
13
、-S-R
13
、-SO

N(R
14


、-N(R
14


、ハロゲン原子又はニトロ基を表す。*は、ピロール環との結合手を表す。)
TIFF
2025136598000003.tif
23
53
(式(T-2)中、R

~R
12
は、互いに独立に、水素原子、-R
13
、-O-R
13
、-S-R
13
、-SO

N(R
14


、-N(R
14


、ハロゲン原子又はニトロ基を表す。*は、ピロール環との結合手を表す。)

13
は、置換基を有してもよい炭素数1~20の炭化水素基を表し、R
13
が複数存在する場合、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。

14
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る着色剤によれば、該着色剤を含む着色樹脂組成物から形成されるカラーフィルタにおいて、色分離性を向上できる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
<<着色剤(A)>>
本発明の着色剤(以下、着色剤(A)という場合がある)は、式(I)で表される化合物を含む着色剤であり、前記着色剤中の式(I)で表される化合物が有するM原子(Ga又はIn)の個数に対する式(T-2)で表される基の数の比が、0.05以上3以下であることを特徴とする。このような着色剤を用いることにより、該着色剤を含む着色樹脂組成物から形成されるカラーフィルタにおいて、色分離性を向上でき、色純度が高くなるため、センサーのシグナルノイズが減少しやすくなる。また緑色カラーフィルタはシアン色カラーフィルタの色材組成を調整しやすくなり、黄色色材の添加量を低減しやすくなる。さらにポストベーク前後での色差を小さくすることも可能である。
【0008】
TIFF
2025136598000009.tif
35
79
[式(I)中、


及びR

は、互いに独立に、水素原子、ヒドロキシ基、-R
13
又は-O-R
13
を表す。R

及びR

の少なくとも一方が-R
13
又は-O-R
13
を表す場合、R

及びR

は互いに結合して環を形成してもよい。
MはGa又はInを表す。
環T

、環T

、環T

及び環T

は、互いに独立に、式(T-1)又は式(T-2)で表される基を表す。
TIFF
2025136598000010.tif
23
53
(式(T-1)中、R

~R

は、互いに独立に、水素原子、-R
13
、-O-R
13
、-S-R
13
、-SO

N(R
14


、-N(R
14


、ハロゲン原子又はニトロ基を表す。*は、ピロール環との結合手を表す。)
TIFF
2025136598000011.tif
23
53
(式(T-2)中、R

~R
12
は、互いに独立に、水素原子、-R
13
、-O-R
13
、-S-R
13
、-SO

N(R
14


、-N(R
14


、ハロゲン原子又はニトロ基を表す。*は、ピロール環との結合手を表す。)

13
は、置換基を有してもよい炭素数1~20の炭化水素基を表し、R
13
が複数存在する場合、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。

14
は、水素原子又は置換基を有してもよい炭素数1~20の炭化水素基を表し、R
14
が複数存在する場合、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。]
【0009】
着色剤(A)中の式(I)で表される化合物が有するM原子の個数に対する式(T-2)で表される基の数の比が、0.05以上3以下である限り、本発明の着色剤(A)は、式(I)で表される化合物を1種単独で含んでいてもよく、2種以上を組み合わせて含んでもよい。前記M原子の個数に対する式(T-2)で表される基の数の比は、0.05~3であり、好ましくは0.1~2.5、より好ましくは0.25~2.0であり、さらに好ましくは0.4~2.0であり、さらにより好ましくは0.5~1.5である。当該比を上記範囲に調整することにより、該化合物を含む着色樹脂組成物から形成されるカラーフィルタにおいて、色分離性を向上でき、色純度が高くなるため、センサーのシグナルノイズが減少しやすくなる。また緑色カラーフィルタ又はシアン色カラーフィルタの色材組成を調整しやすくなり、黄色色材の添加量を低減しやすくなる。さらにポストベーク前後での色差を小さくすることも可能である。なお、M原子の個数に対する式(T-2)で表される基の数の比は、例えば、NMR分析において、着色剤(A)に含まれる式(T-1)で表される基が有する水素原子に相当するシグナルの積分値及び式(T-2)で表される基が有する水素原子に相当するシグナルの積分値を求め、式(I)で表される化合物1分子が有する式(T-2)で表される基の数の比を算出することにより決定することができる。
【0010】
式(I)において、環T

、環T

、環T

及び環T

は、互いに独立に、式(T-1)又は式(T-2)で表される基を表す。すなわち、式(I)で表される化合物としては、
環T

~環T

が全て式(T-1)で表される基である化合物(以下、化合物(Ia)という場合がある);
環T

~環T

のうちいずれか1つが式(T-2)で表される基であり、残りの3つが式(T-1)で表される基である化合物(以下、化合物(Ib)という場合がある);
環T

~環T

のうちいずれか2つが式(T-2)で表される基であり、残りの2つが式(T-1)で表される基である化合物(以下、化合物(Icd)という場合がある);
環T

~環T

のうちいずれか3つが式(T-2)で表される基であり、残りの1つが式(T-1)で表される基である化合物(以下、化合物(Ie)という場合がある);
環T

~環T

が全て式(T-2)で表される基である化合物(以下、化合物(If)という場合がある);が挙げられる。なお、化合物(Icd)としては、環T

及び環T

が式(T-2)で表される基であり、T

及び環T

が式(T-1)で表される基である化合物のような、2つの式(T-1)で表される基及び2つの式(T-2)で表される基が各々向かい合う環に配置されている化合物(以下、化合物(Ic)という場合がある)であってもよく、環T

及び環T

が式(T-2)で表される基であり、環T

及び環T

が式(T-1)で表される基である化合物のような、2つの式(T-1)で表される基及び2つの式(T-2)で表される基が各々隣り合う環に配置されている化合物(以下、化合物(Id)という場合がある)であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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