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公開番号2025167973
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-07
出願番号2024073030
出願日2024-04-26
発明の名称ポリオレフィン系樹脂組成物、フィルム、および、包装袋
出願人住友化学株式会社
代理人弁理士法人藤本パートナーズ
主分類C08L 23/00 20060101AFI20251030BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】隠ぺい性に比較的優れたフィルムを得ることが可能なポリオレフィン系樹脂組成物、該ポリオレフィン系樹脂組成物を含むフィルム、および、該フィルムを含む包装袋を提供すること。
【解決手段】本発明に係るポリオレフィン系樹脂組成物(A)は、ポリオレフィン系樹脂と、10nm以上1,000nm以下の平均厚みを有し、かつ、アスペクト比が3以上の薄片状粒子の形態として存在するアルミニウム原子と、を含み、前記アルミニウム原子の含有量は、前記ポリオレフィン系樹脂組成物(A)全体に対して100wtppm以上10,000wtppm以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
ポリオレフィン系樹脂と、
１０ｎｍ以上１，０００ｎｍ以下の平均厚みを有し、かつ、アスペクト比が３以上の薄片状粒子の形態として存在するアルミニウム原子と、
を含むポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）であり、
前記アルミニウム原子の含有量は、前記ポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）全体に対して１００ｗｔｐｐｍ以上１０，０００ｗｔｐｐｍ以下である、ポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）。
続きを表示（約 1,600 文字）【請求項２】
下記（１）および（２）の物性を満たす、請求項１に記載のポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）。
（１）温度２３０℃、圧力５ＭＰａのプレス条件でポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）を成形することによって得られる厚み１１０μｍのフィルム（Ａ）について、フィルム（Ａ）の背景色を白色とした際のＣＩＥ１９７６Ｌ
＊
ａ
＊
ｂ
＊
色空間により規定されるａ
＊
値が－３．５以上３．５以下であり、かつ、ｂ
＊
値が－３．０以上４．０以下である。
（２）フィルムの背景色を白色にしたときと黒色にしたときとの色差をΔＥとしたときに、下記式（Ｉ）が成り立つ。
３≦（フィルム（Ｂ）のΔＥ）－（フィルム（Ａ）のΔＥ）≦６０・・・（Ｉ）
ここで、フィルム（Ｂ）は、ポリオレフィン系樹脂を含むポリオレフィン系樹脂組成物（Ｂ）を、前記（１）と同一のプレス条件で成形することによって得られるフィルムであり、前記ポリオレフィン系樹脂組成物（Ｂ）は、アルミニウム原子を含まない。
【請求項３】
前記ポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）に含まれるポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレン系樹脂およびポリプロピレン系樹脂のうち少なくとも一方である、請求項１または２に記載のポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）。
【請求項４】
前記ポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）に含まれるアルミニウム原子が、アルミニウム系蒸着フィルム由来である、請求項１または２に記載のポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）。
【請求項５】
前記アルミニウム系蒸着フィルムに含まれるアルミニウム系無機蒸着層の厚みが、１０ｎｍ以上１，０００ｎｍ以下である、請求項４に記載のポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）。
【請求項６】
ポリオレフィン系樹脂と、
１０ｎｍ以上１，０００ｎｍ以下の平均厚みを有し、かつ、アスペクト比が３以上の薄片状粒子の形態として存在するアルミニウム原子と、
を含むポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）を含むフィルムであり、
前記アルミニウム原子の含有量は、前記フィルム全体に対して１００ｗｔｐｐｍ以上１０，０００ｗｔｐｐｍ以下であり、
前記アルミニウム原子は、アルミニウム系蒸着フィルム由来である、フィルム。
【請求項７】
前記ポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレン系樹脂およびポリプロピレン系樹脂のうち少なくとも一方である、請求項６に記載のフィルム。
【請求項８】
ポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）とポリオレフィン系樹脂組成物（Ｂ）とが混合されてなる樹脂組成物を含むフィルムであり、
前記ポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）は、請求項１に記載のポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）であり、
前記ポリオレフィン系樹脂組成物（Ｂ）は、ポリオレフィン系樹脂を含み、アルミニウム原子を含まない、フィルム。
【請求項９】
ポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）を含む層とポリオレフィン系樹脂組成物（Ｂ）を含む層とが積層されたフィルムであり、
前記ポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）は、請求項１に記載のポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）であり、
前記ポリオレフィン系樹脂組成物（Ｂ）は、ポリオレフィン系樹脂を含み、アルミニウム原子を含まない、フィルム。
【請求項１０】
前記ポリオレフィン系樹脂組成物（Ｂ）に含まれるポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレン系樹脂およびポリプロピレン系樹脂のうち少なくとも一方である、請求項８または９に記載のフィルム。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、ポリオレフィン系樹脂組成物、該ポリオレフィン系樹脂組成物を含むフィルム、および、該フィルムを含む包装袋に関する。
続きを表示（約 1,300 文字）【背景技術】
【０００２】
食品用の包装袋等に用いられる包装材において、表面に施された印刷の視認性を向上させるために、適度な隠ぺい性を有する原料が求められている。このような原料としては、例えば、表面に薄い印刷層が設けられたフィルム、アルミニウム等の無機物質等を含有するポリオレフィン系樹脂組成物を含むフィルム等が挙げられる。
【０００３】
例えば、特許文献１では、アルミニウム蒸着層を有する積層フィルムに、アルミニウム蒸着層を有しない熱可塑性樹脂フィルム又は熱可塑性樹脂の粉砕品を配合し、溶融混練押出機により溶融混練したペレットを原料とするフィルムが開示されている。
【０００４】
また、例えば、特許文献２では、金属蒸着層を有する樹脂層を備えた積層体を含む樹脂材料を原料とし、該金属を粒子として含有する樹脂フィルム材料が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２０１３－０３５２７２号公報
国際公開第２０２２／１２４１４６号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
しかしながら、前記フィルムおよび前記樹脂フィルム材料のいずれも、隠ぺい性が十分であると言えず、改善の余地がある。
【０００７】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、隠ぺい性に比較的優れたフィルムを得ることが可能なポリオレフィン系樹脂組成物、該ポリオレフィン系樹脂組成物を含むフィルム、および、該フィルムを含む包装袋を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明に係るポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）は、ポリオレフィン系樹脂と、１０ｎｍ以上１，０００ｎｍ以下の平均厚みを有し、かつ、アスペクト比が３以上の薄片状粒子の形態として存在するアルミニウム原子と、を含むポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）であり、前記アルミニウム原子の含有量は、前記ポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）全体に対して１００ｗｔｐｐｍ以上１０，０００ｗｔｐｐｍ以下である。
【０００９】
本発明に係るフィルムは、ポリオレフィン系樹脂と、１０ｎｍ以上１，０００ｎｍ以下の平均厚みを有し、かつ、アスペクト比が３以上の薄片状粒子の形態として存在するアルミニウム原子と、を含むポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）を含むフィルムであり、前記アルミニウム原子の含有量は、前記フィルム全体に対して１００ｗｔｐｐｍ以上１０，０００ｗｔｐｐｍ以下であり、前記アルミニウム原子は、アルミニウム系蒸着フィルム由来である。
【００１０】
本発明に係るフィルムは、ポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）とポリオレフィン系樹脂組成物（Ｂ）とが混合されてなる樹脂組成物を含むフィルムであり、前記ポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）は、上述のポリオレフィン系樹脂組成物（Ａ）であり、前記ポリオレフィン系樹脂組成物（Ｂ）は、ポリオレフィン系樹脂を含み、アルミニウム原子を含まない。
（【００１１】以降は省略されています）

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