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公開番号2024146765
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2024020967
出願日2024-02-15
発明の名称光学積層体及び巻回体
出願人住友化学株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類G02B 5/30 20060101AFI20241004BHJP(光学)
要約【課題】セパレーターを良好に剥離し、任意の被着体へ容易に貼合可能な光学積層体を提供する。
【解決手段】光学積層体は、表面保護フィルム、第1保護層、光吸収異方性層、第2保護層、第1粘着剤層、及びセパレーターがこの順に積層されている。表面保護フィルム及びセパレーターはいずれも延伸ポリエステルフィルムを含む。表面保護フィルムと第1保護層との間の剥離力F1[N/25mm]、及び、セパレーターと第1粘着剤層との間の剥離力F2[N/25mm]は、式(4)~(6)の関係を満たす。第1保護層の表面保護フィルム側の表面から、第2保護層の第1粘着剤層側の表面までの距離は、30μm以下である。
0.05≦F1≦0.30 (4)
0.02≦F2≦0.15 (5)
0.02≦F1-F2 (6)
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
表面保護フィルム、第1保護層、光吸収異方性層、第2保護層、第1粘着剤層、及びセパレーターがこの順に積層された光学積層体であって、
前記表面保護フィルム及び前記セパレーターは、いずれも延伸ポリエステルフィルムを含み、
前記光吸収異方性層は、重合性液晶化合物の重合体及び二色性色素を含み、かつ、下記式(1)~(3)の関係を満たし、
前記表面保護フィルムと前記第1保護層との間の剥離力F1[N/25mm]、及び、前記セパレーターと前記第1粘着剤層との間の剥離力F2[N/25mm]は、下記式(4)~(6)の関係を満たし、
前記第1保護層の前記表面保護フィルム側の表面から、前記第2保護層の前記第1粘着剤層側の表面までの距離は、30μm以下である、光学積層体。
Az>(Ax+Ay)/2 (1)
0.001≦Ax≦0.1 (2)
Ax(z=60°)/Ax≧5 (3)
0.05≦F1≦0.30 (4)
0.02≦F2≦0.15 (5)
0.02≦F1-F2 (6)
[式(1)~(3)中、
Ax、Ay、及びAzは、前記光吸収異方性層の波長380nm以上780nm以下の範囲における吸収極大波長の吸光度であって、それぞれx軸方向、y軸方向、及びz軸方向に振動する直線偏光の吸光度を表す。
Ax(z=60°)は、前記吸収極大波長における吸光度であって、前記y軸を回転軸として、前記光吸収異方性層を60°回転させたときの前記x軸方向に振動する直線偏光の吸光度を表す。
ここで、前記x軸は、前記光吸収異方性層の面内の任意の一方向であり、
前記y軸は、前記光吸収異方性層の面内において前記x軸に直交する方向であり、
前記z軸は、前記x軸及び前記y軸に直交する方向である。]
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
前記表面保護フィルムに含まれる延伸ポリエステルフィルムの厚みは、30μm以上である、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項3】
前記セパレーターに含まれる延伸ポリエステルフィルムの厚みは、30μm以上である、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項4】
前記表面保護フィルムは、延伸ポリエステルフィルムと第2粘着剤層との積層体である、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項5】
前記表面保護フィルム及び前記セパレーターに含まれる延伸ポリエステルフィルムはいずれも、二軸延伸ポリエステルフィルムである、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項6】
前記表面保護フィルムと前記第1保護層とは直接接している、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項7】
前記第1保護層と前記光吸収異方性層とは直接接している、又は、前記第1保護層と前記光吸収異方性層との間に配向層のみを有する、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項8】
前記光吸収異方性層と前記第2保護層とは直接接している、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項9】
前記重合性液晶化合物は、スメクチック相を形成する液晶化合物である、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項10】
前記第1保護層の厚みは、28μm以下である、請求項1に記載の光学積層体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学積層体及びそれを巻回した巻回体に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置において、白表示時に正面から視認した場合の正面色相と斜方から視認した場合の斜方色相との色相差を低減するために、二色性色素を含む垂直配向液晶硬化膜と水平配向位相差フィルムとを有する積層体を用いることが知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-076920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
垂直配向液晶硬化膜は、有機EL表示装置又は円偏光板等の被着体に貼合して使用するため、一方の表面にセパレーター付きの粘着剤層が積層されることがある。垂直配向液晶硬化膜の他方の表面は、製造や輸送に伴う汚れが付着したり傷が発生したりすることを抑制するために、表面保護フィルムが剥離可能に積層されることがある。垂直配向液晶硬化膜にセパレーター付きの粘着剤層及び表面保護フィルムが積層された積層体は、セパレーターを剥離することによって露出した粘着剤層を被着体に貼合した後、表面保護フィルムが剥離される。
【0005】
特に垂直配向液晶硬化膜が薄膜である場合、積層体からセパレーターを剥離しようとすると、セパレーターのみを剥離することができなかったり、積層体を吸引固定している吸引ステージから積層体が浮き上がったり、垂直配向液晶硬化膜にクラック様の縞模様が発生したり、粘着剤層が破断したりすることがあった。
【0006】
本発明は、光吸収異方性層を含む光学積層体であって、セパレーターを良好に剥離し、任意の被着体へ容易に貼合可能な光学積層体の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の光学積層体及び巻回体を提供する。
〔1〕 表面保護フィルム、第1保護層、光吸収異方性層、第2保護層、第1粘着剤層、及びセパレーターがこの順に積層された光学積層体であって、
前記表面保護フィルム及び前記セパレーターは、いずれも延伸ポリエステルフィルムを含み、
前記光吸収異方性層は、重合性液晶化合物の重合体及び二色性色素を含み、かつ、下記式(1)~(3)の関係を満たし、
前記表面保護フィルムと前記第1保護層との間の剥離力F1[N/25mm]、及び、前記セパレーターと前記第1粘着剤層との間の剥離力F2[N/25mm]は、下記式(4)~(6)の関係を満たし、
前記第1保護層の前記表面保護フィルム側の表面から、前記第2保護層の前記第1粘着剤層側の表面までの距離は、30μm以下である、光学積層体。
Az>(Ax+Ay)/2 (1)
0.001≦Ax≦0.1 (2)
Ax(z=60°)/Ax≧5 (3)
0.05≦F1≦0.30 (4)
0.02≦F2≦0.15 (5)
0.02≦F1-F2 (6)
[式(1)~(3)中、
Ax、Ay、及びAzは、前記光吸収異方性層の波長380nm以上780nm以下の範囲における吸収極大波長の吸光度であって、それぞれx軸方向、y軸方向、及びz軸方向に振動する直線偏光の吸光度を表す。
Ax(z=60°)は、前記吸収極大波長における吸光度であって、前記y軸を回転軸として、前記光吸収異方性層を60°回転させたときの前記x軸方向に振動する直線偏光の吸光度を表す。
ここで、前記x軸は、前記光吸収異方性層の面内の任意の一方向であり、
前記y軸は、前記光吸収異方性層の面内において前記x軸に直交する方向であり、
前記z軸は、前記x軸及び前記y軸に直交する方向である。]
〔2〕 前記表面保護フィルムに含まれる延伸ポリエステルフィルムの厚みは、30μm以上である、〔1〕に記載の光学積層体。
〔3〕 前記セパレーターに含まれる延伸ポリエステルフィルムの厚みは、30μm以上である、〔1〕又は〔2〕に記載の光学積層体。
〔4〕 前記表面保護フィルムは、延伸ポリエステルフィルムと第2粘着剤層との積層体である、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の光学積層体。
〔5〕 前記表面保護フィルム及び前記セパレーターに含まれる延伸ポリエステルフィルムはいずれも、二軸延伸ポリエステルフィルムである、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の光学積層体。
〔6〕 前記表面保護フィルムと前記第1保護層とは直接接している、〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の光学積層体。
〔7〕 前記第1保護層と前記光吸収異方性層とは直接接している、又は、前記第1保護層と前記光吸収異方性層との間に配向層のみを有する、〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の光学積層体。
〔8〕 前記光吸収異方性層と前記第2保護層とは直接接している、〔1〕~〔7〕のいずれかに記載の光学積層体。
〔9〕 前記重合性液晶化合物は、スメクチック相を形成する液晶化合物である、〔1〕~〔8〕のいずれかに記載の光学積層体。
〔10〕 前記第1保護層の厚みは、28μm以下である、〔1〕~〔9〕のいずれかに記載の光学積層体。
〔11〕 前記第2保護層の厚みは、15μm以下である、〔1〕~〔10〕のいずれかに記載の光学積層体。
〔12〕 〔1〕~〔11〕のいずれかに記載の光学積層体を巻回した巻回体。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、光吸収異方性層を含む光学積層体からセパレーターを良好に剥離し、任意の被着体へ容易に貼合することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施形態に係る光学積層体を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、光学積層体及び巻回体の好ましい実施形態について説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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